
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「アトピーのせいで、ほうれい線がひどくなった気がする…」
「乾燥や赤みがひどい日は、急に老けて見える…」
このように感じている方は少なくありません。
実際、アトピー性皮膚炎のある肌では、乾燥や炎症、かゆみによる摩擦などの影響で、
ほうれい線が普段より目立ちやすくなることがあります。
ただし重要なのは、それが本当に溝が深くなったのか、
それとも肌の状態によって一時的に目立っているだけなのかを見分けることです。
この違いによって、必要な対策は大きく変わります。
例えば、
・保湿などのスキンケアで改善するケース
・一般皮膚科で炎症をコントロールする必要があるケース
・美容医療で溝の治療が必要なケース
など、原因に応じて対応が異なります。
本記事ではほうれい線治療専門クリニックの院長の視点から、
アトピーとほうれい線の関係、目立つ原因、
対策や治療法についてわかりやすく解説します。
目次
アトピーで目立つほうれい線は「構造的な溝」ではなく「肌状態」が原因のことが多い

アトピーの方が「急にほうれい線がひどくなった」と感じる場合、
実際には溝そのものが深くなったわけではなく、
肌のコンディションによってほうれい線の「影」が
一時的に強調されて見えているケースが少なくありません。
アトピー性皮膚炎では皮膚のバリア機能が低下しているため、
乾燥や炎症が起こりやすくなります。
すると皮膚のキメが乱れ、肌表面の光の反射不均一になり、
ほうれい線の部分の影が目立ちやすくなります。
その結果、普段よりもほうれい線が強調されて見えるのです。
ここで大切なのは、
「溝の問題」なのか「肌状態の問題」なのかを整理することです。
アトピーのほうれい線は2種類ある|「しわ」か「溝」か
アトピーの方に見られるほうれい線には、大きく分けて2つのタイプがあります。
一つ目は、乾燥や炎症によって皮膚表面に増える細かい「しわ」です。
皮膚の水分量が低下すると弾力が失われ、
表面にちりめん状のしわができやすくなります。
このタイプは肌の状態が改善すると目立たなくなることがあります。
二つ目は、加齢による脂肪の下垂や
皮膚のたるみによって形成される構造的な「溝」です。
これは皮膚の深部の変化が関係しているため、
スキンケアだけでは改善が難しい場合があります。
この2つは原因がまったく異なるため、対策も変わります。
アトピー性皮膚炎がほうれい線を目立たせる4つの原因

アトピーの肌では、次のような要因が重なり、ほうれい線が目立ちやすくなります。
①乾燥によるハリや弾力の低下
まず原因として大きいのが、乾燥によるハリや弾力の低下です。
皮膚の水分量が減るとコラーゲンやエラスチンの働きが弱まり、
皮膚が容易に折れ曲がりやすくなります。
その結果、ほうれい線に「折れ癖」が付きやすくなります。
▶︎[ほうれい線の折れ癖とは?対策法をみる>]
②炎症による赤みや色素沈着
次に、炎症による赤みや炎症後の色素沈着です。
アトピーでは皮膚に慢性的な炎症が起こりやすく、
ほうれい線部分に赤みや色素沈着があると、
遠目や暗い場所ではそれがしわやくぼみに見えやすくなります。
すると、ほうれい線の溝が実際より深く見えることがあります。
▶︎[赤みがあるとほうれい線が目立つ理由をみる>]
▶︎[くすみがあるとほうれい線が目立つ理由をみる>]
③かゆみによる摩擦
また、かゆみを掻くことで生じる摩擦も大きな要因です。
無意識にこする癖があると、皮膚に刺激が加わり、
局所の皮膚が肥厚したりザラつきや凹凸が目立つことがあります。
これによって、肌表面の光の均一な反射が低下し、
暗い場所など光の当たる条件によっては、
ほうれい線の影が実際より強調されて見えることがあります。
▶︎[暗い場所でほうれい線が目立つ理由をみる>]
④炎症による顔のむくみ
さらに、炎症やアレルギー反応によって顔にむくみが生じると、
頬のボリュームのバランスが変わり、ほうれい線の影が目立つこともあります。
▶︎[顔がむくむとほうれい線が目立つ理由をみる>]
元に戻るほうれい線と戻らないほうれい線

アトピーが原因で目立つほうれい線の多くは、
肌の状態が改善すると自然に目立たなくなることがあります。
例えば、乾燥が改善したり炎症が落ち着いたりすると、
皮膚のハリが戻り、キメが整い、ほうれい線の影が軽快することがあります。
このような場合は、まずスキンケアや一般皮膚科治療で改善を目指しましょう。
一方で、アトピーの症状が落ち着いた後でも、
真顔の状態で溝がくっきり現れている場合や、年齢とともに徐々に深くなっている場合は、
脂肪の下垂や皮膚のたるみなど構造的な要因が関係している可能性があります。
この場合は、美容医療による治療を検討することもあります。
まずは刺激を減らすスキンケアが重要

アトピー肌のためのスキンケアでは、
「刺激を減らす」ことと「保湿を続ける」ことが基本になります。
洗顔のしすぎや強いクレンジングは、
皮膚のバリア機能をさらに低下させてしまう可能性があります。
また、マッサージや強い摩擦も刺激になることがあります。
スキンケアでは、低刺激の保湿剤を使い、こすらず優しく塗ることが重要です。
保湿によって皮膚の水分量が保たれると、皮膚の弾力が回復し、
細かいしわが目立ちにくくなることがあります。
また、睡眠不足やストレス、乾燥した環境などもアトピーを悪化させる要因になります。
さらに、ハウスダストや花粉などのアレルゲンによって症状が悪化することもあります。
そのため、生活習慣だけでなく生活環境を整えることも大切です。
一般皮膚科での治療が必要な場合

赤みやかゆみが強い状態では、スキンケアだけでは改善が難しい場合があります。
その場合は一般皮膚科での治療が必要になります。
アトピー性皮膚炎の治療では、
炎症を抑える外用薬(ステロイド外用薬やタクロリムス軟膏など)や、
かゆみを抑える内服薬(抗ヒスタミン薬などの抗アレルギー薬)などが使用されます。
炎症が落ち着くことで皮膚の状態が安定し、
結果としてほうれい線が目立ちにくくなることもあります。
特にかゆみが続いて無意識に顔をこすってしまう場合は、
早めに治療を受けることが重要です。
美容皮膚科でできるほうれい線治療
アトピーがあるからといって、すべての美容施術ができないわけではありません。
ただし、炎症が強い状態では施術を行うことができない場合が多く、
まず皮膚の状態を安定させることが必要になります。
肌の状態が落ち着いている場合には、
ほうれい線の溝に対してヒアルロン酸注入や
グロースファクター治療などの治療が選択肢になることがあります。
これによって溝の影が改善し、ほうれい線が目立ちにくくなることがあります。
ただし、施術の適応は肌の状態や症状によって異なるため、医師による診察が必要です。
まとめ|アトピーで目立つほうれい線は「肌状態」を整えることが改善の第一歩

アトピーでほうれい線が目立つ場合、必ずしも溝が深くなっているとは限りません。
乾燥や炎症、摩擦などによって一時的に目立っているケースも多くあります。
そのため、
- まず肌の炎症を落ち着かせる
- スキンケアでバリア機能を整える
- 必要に応じて美容医療を検討する
という順番が重要になります。
アトピーによる肌状態が改善すると、ほうれい線の印象も大きく変わることがあります。
気になる場合は、皮膚科や美容皮膚科で相談してみるとよいでしょう。
当院はほうれい線治療を専門に行っており、
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