
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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朝、鏡を見たとき、
「昨日よりほうれい線が深い気がする」
「顔がむくんで、一気に老けて見える…」
そんな経験はありませんか?
実は、むくみはほうれい線を“実際以上に目立たせてしまう”代表的な要因です。
一方で、人によっては「むくんだ方がほうれい線が目立たなく感じる」ケースもあり、
むくみとほうれい線の関係は、決して単純ではありません。
この記事では、
- むくみでほうれい線が目立つ理由
- 骨格・脂肪量による違い
- セルフケアで改善できる範囲
- むくみでは解決しないほうれい線の見極め方
を、美容皮膚科医の視点から分かりやすく解説します。
目次
むくみで「ほうれい線が目立つ」ことはあるが、ケアで消えるとは限らない

まず結論からお伝えします。
むくみによって、
✔ ほうれい線の影が強く出る
✔ ラインがくっきり見える
ことはよくあります。
しかしそれは、多くの場合、
ほうれい線そのものが深くなったわけではなく、「見え方」が変わっている状態です。
また、むくみを引かせることで一時的に薄く感じても、
骨格や皮膚構造が原因のほうれい線は、むくみケアだけでは根本的に改善しません。
重要なのは、
「むくみが原因で目立っているのか」
「そもそも構造的なほうれい線なのか」
を正しく見極めることです。
30秒セルフチェック|あなたのほうれい線はむくみが原因?
次の項目を確認してみてください。
- 朝と夕方でほうれい線の濃さが違う
- 顔全体が重く、パンパンに感じる
- 指で軽く押すと一時的に薄くなる
- 日によって目立ち方にムラがある
これらに当てはまる場合、
むくみが影響してほうれい線が強調されている可能性があります。
一方で、
- 時間帯に関係なく常に同じ
- むくみが引いても溝が残る
- 頬を軽く伸ばしても線が消えない
などの場合は、むくみ以外の要因が関与していることが多いと考えられます。
むくみでほうれい線が目立つ2つの理由

①頬の重みで「影」が深くなる
むくみによって頬全体に余分な水分がたまると、
顔は一時的に重くなり、下方向に引っ張られた状態になります。
このとき、ほうれい線部分には影が落ちやすくなり、
実際の溝以上に線が深く見えてしまいます。
特にもともと頬に脂肪量が多い方や、頬骨の張りがある骨格の方では、
むくみによってボリュームが増し、ほうれい線との高低差が強調されやすくなります。
その結果、
「むくんだ日は急に老けて見える」
「写真に写ると影がくっきり出る」
と感じることが多くなるのです。
②むくんだ肌には「しわの跡」が残りやすい
もう一つの理由が、
むくんだ肌は、圧や折れに対して跡が残りやすくなるという点です。
むくみによって皮膚の内部に余分な水分がたまると、
皮膚は一時的にハリのバランスが不安定になります。
この状態で、「笑う」「話す」「枕や手で圧がかかる」
といった刺激が加わると、ほうれい線部分にしわの跡が残りやすくなります。
通常であればすぐ戻るはずの表情の折れ目が、
むくみの影響で戻りにくくなり、「しわが刻まれたように見える」状態になるのです。
実は逆もある|むくみでほうれい線が目立たなくなる人

ここはとても重要なポイントです。
むくみは、すべての人に同じ影響を与えるわけではありません。
骨格や頬の脂肪量によって、見え方が正反対になることもあります。
もともと頬の脂肪が少なく、
ボリュームロスによってほうれい線が目立っている方の場合、
軽度のむくみによって頬に一時的なハリが出ることで、
ほうれい線との段差がなだらかになり、
「むくんだ方が目立たない」と感じることがあります。
ただしこれは、むくみで一時的に埋まって見えているだけであり、
根本的な改善ではありません。
むくみが引けば、再びほうれい線が気になってくるケースがほとんどです。
むくみ由来のほうれい線の影を軽減させるセルフケア

むくみによる影を和らげるには、
「強く押す」よりも流れを整えることが大切です。
まずは鎖骨や首まわりを軽くさすり、
リンパの出口を整えてから、顔に触れるようにしましょう。
フェイスマッサージは、皮膚が動くか動かないか程度の軽い圧で十分です。
長時間行う必要はなく、数分で問題ありません。
また、乾燥した状態でのマッサージは、しわやたるみを助長する原因になります。
必ず保湿を行った上で行いましょう。
やりすぎ注意|むくみケアが逆効果になるケース
- 毎日強く押し流す
- 痛みを感じるほど圧をかける
- 赤みや腫れが出ても続ける
こうしたケアは、皮膚や靭帯に負担をかけ、
長期的にはほうれい線を悪化させるリスクがあります。
「効かせよう」と思うほど、やりすぎには注意が必要です。
むくみが引いても残るほうれい線は美容医療の領域
むくみを整えてもほうれい線がはっきり残る場合、それは構造的な問題です。
この場合、
- ヒアルロン酸注入
- グロースファクター治療
- リフトアップ施術
など、医療的アプローチが必要になることもあります。
セルフケアと美容医療の役割を正しく理解することが、遠回りしないための近道です。
▶︎[ほうれい線のヒアルロン酸注入の詳細をみる>]
▶︎[グロースファクター治療の詳細をみる>]
▶︎[リフトアップだけではほうれい線は消えない理由をみる>]
まとめ|むくみか構造の問題なのかを切り分けることが、正しい対策につながる

むくみは、ほうれい線を目立たせることも、一時的に目立たなく見せることもあります。
しかしその影響は、骨格や脂肪量、皮膚の状態によって大きく異なります。
大切なのは、自分のほうれい線が「むくみ由来」なのか「構造由来」なのかを見極めること。
それができれば、無駄なケアに振り回されることなく、本当に必要な対策を選べるようになります。
当院はほうれい線治療を専門に行っており、メールでの無料カウンセリングも実施しております。
お寄せいただいたご相談メールには、本記事を執筆している院長の私がすべて丁寧にご返信いたします。
ほうれい線でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
