説明


著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「生理中になると、急にほうれい線が深く見える気がする」
「数日前までは気にならなかったのに、今日は特に老けて見える」
「むくみのせい?それとも急にたるんだ?」

そんな不安を感じて 「生理中 ほうれい線」 と検索されたのではないでしょうか。

実はこの現象、珍しいことではありません。多くの女性が経験しています。

ただしここで知っておきたいのは、
生理中に“急にほうれい線の溝が深くなる”ことは基本的に起こらないという点です。

変わっているのは、ほうれい線の構造そのものではなく
ホルモンの変動によって起こる「肌状態」と「顔のボリューム」の一時的な変化

つまり、老化が急に進んだのではなく、
短期間だけ目立ちやすい状態”に陥っている状態です。

この記事では、ほうれい線治療専門クリニックの美容皮膚科医の視点から

  • なぜ生理中にほうれい線が目立つのか
  • 生理後に戻る変化と戻らない変化の見分け方
  • 今すぐできる対策
  • 治療を考えるべきタイミング

をわかりやすく順序立てて解説します。

生理中にほうれい線が目立つのは、ホルモン変動による「乾燥」と「むくみ」が主因

生理中に鏡を見ると、突然ほうれい線が深くなったように感じることがあります。

しかし、この時期に急に頬がたるんだり、
しわが深く刻まれるようなことは基本的に起こりません。

実際に変化しているのは「構造そのもの」ではなく「構造を目立たせる条件」です。

月経前後には女性ホルモンの低下により
皮膚の水分保持力が落ち、同時に体液バランスが変動します。

皮膚は乾燥してわずかにしぼみ、頬はむくみによってわずかに膨らみます。
この組み合わせが、ほうれい線のコントラストを強調させます。

つまり、「溝」が深くなったのではなく、「影」が強調されている状態です。

この現象は多くの場合数日で戻ります。
ただし戻らない場合は、ホルモンバランスではなく構造の変化が関与しています。

▶︎[ほうれい線の影が目立つ原因と対策法をみる>

生理中に医学的に起こること|女性ホルモンの変動がほうれい線に与える影響

皮膚は体の中でもホルモンバランスに強く影響する組織です。

女性ホルモンの中でも特にエストロゲンは、
若々しい見た目を維持するうえで中心的な役割を担います。

エストロゲンが十分に分泌されている状態では、
真皮ではコラーゲンの産生が促進され、
水分保持に関与するヒアルロン酸も増加します。

同時に表皮のバリア機能が安定し、肌表面の光の反射が均一になります。
結果としてほうれい線の影が弱まり、全体的な印象は浅く見えます。

一方で月経期になるとエストロゲンの分泌量が急低下します。
すると皮膚の内部では水分保持能力が落ち、角層の密度が低下します。

皮膚の体積が減少するとハリが落ちて小じわが増え、
キメが荒くなることで肌表面の光の反射も低下し、
ほうれい線の影がより際立って見えるようになります。

さらに黄体期に優位となるプロゲステロンは、体液の貯留を引き起こします。

むくみによって頬のボリュームが増えることで、
頬と口元の境界が鋭角になり、光の当たり方が変わることで、
ほうれい線の影が強調されます。

すなわち、「皮膚はしぼみ、頬の体積は増える」という
逆方向の変化が同時に起きているのです。

これが、生理中にだけほうれい線が急激に目立つメカニズムです。

▶︎[乾燥肌だとほうれい線が目立つ理由を詳しくみる>
▶︎[顔がむくむとほうれい線が目立つ理由を詳しくみる>

生理周期のうち、ほうれい線はいつ悪化しやすい?

ほうれい線の見え方は生理周期と大きく関係します。

生理直後はエストロゲンが回復し始め、皮膚の水分量が安定します。
この時期は最もほうれい線が目立ちにくくなります。

排卵期では皮脂分泌が増えますが、
真皮の水分量はまだ保たれているためほうれい線の見え方の変化は軽度です。

問題は黄体期後半から月経期にかけてです。

この時期は体液の貯留によって頬の重量が増し、
同時に皮膚のハリや弾力が低下します。

頬がわずかに膨張して下垂し、溝の落差が大きく見えます。

つまり、周期によって「ほうれい線が深くなる」のではなく
「線の見え方の条件」が変化しているのです。

毎月同じタイミングで気になる場合は、
老化ではなくホルモンバランスの変動による可能性が高いと考えられます。

▶︎[ほうれい線ができる原因を詳しくみる>

生理中にほうれい線が悪化する原因のタイプ分類|乾燥型・むくみ型・構造型

生理中のほうれい線の変化を考える際、
最も重要なのは原因の本質を間違えないことです。

  • 乾燥型
    角層水分量の低下により皮膚の厚みが減少し、
    キメが乱れ、小じわが目立ちやすい状態です。
    ハリやツヤが乏しく、保湿後に印象が変わるのが特徴です。

  • むくみ型
    頬の体積の増加によってほうれい線の折れ曲がりの角度が変わります。
    朝と夕方で印象が変化し、顔全体の重さやもたつきの自覚を伴います。
    マッサージやツボ押しなどで改善する場合もあります。

  • 構造型
    真皮のコラーゲン減少や脂肪組織の位置の変化がすでに起きています。
    生理周期による変動が少なく、戻らないことが特徴です。
    頬のチークトップが下がり、皮膚が折れ曲がって構造的な溝が現れます。

この3つの状態では対策がまったく異なります。

コンディションの問題に本格的な治療を行っても過剰となり、
逆に構造変化をスキンケアだけで改善しようとしても限界があります。

生理中のほうれい線対策|悪化を防ぐスキンケアと生活習慣の見直し

この時期は「改善する時期」ではなく「悪化を抑える時期」です。
皮膚の回復力が低下しているため、通常時の攻めるケアは逆効果になります。

最優先させるべきは保湿による皮膚の水分量の維持です。

角層の水分が保たれることで、キメが整って肌表面の光の反射が均一になり、
ほうれい線の影のコントラストが弱まります。

また、頬のむくみの悪化を抑えることも重要です。
急激な体液の変動は頬の体積を増やし、ほうれい線を強調します。

入浴や睡眠の質を整えることで、血流やリンパの流れが促進し、
頬のボリューム変化を抑えることにつながります。

この時期は皮膚の刺激に対する耐性も低下しているため、
変化させるケアではなく、安定させるケアを優先します。

▶︎[ほうれい線の正しいセルフケア方法をみる>

美容医療の必要性|生理周期とほうれい線治療のタイミングの考え方

コンディションの変化ではなく、皮膚や脂肪の位置の変化といった
構造的な要因によって生じているほうれい線には、
美容医療による対応が必要になります。

治療を検討する際は、単に「生理中に施術できるかどうか」だけでなく、
現在のほうれい線の状態を正確に評価できるタイミングかどうかを考えることも大切です。

月経期は皮膚の水分量と顔の体積が変動しているため、
仕上がりの判断が不安定になります。

腫れが長引いて見えたり、逆に変化が乏しく見えることがあります。
これは正確な治療結果ではなく、周期による見え方の影響です。

そのため、変化量の確認が重要な治療では
ホルモンが安定する時期に行う方が適しています。

周期の中で皮膚状態が最も安定するのは、一般的に生理後から排卵前の期間です。

この時期は皮膚の水分量、血流、痛覚の感受性が比較的安定しており、
施術後の評価が一致しやすくなります。

▶︎[ほうれい線治療の上手な選び方をみる>
▶︎[グロースファクター治療の詳細をみる>

まとめ|生理中のほうれい線は、構造的変化なのかコンディションの問題なのかを分けて考える

生理中のほうれい線は、多くの場合一時的な現象です。
皮膚と体液の変動によって影が強調されている状態に過ぎません。

しかし、この変化をきっかけに構造的な変化へ気づくこともあります。
重要なのは「一時的」なのか「持続的」なのかを区別することです。

生理周期と連動して見え方が変わるならコンディションの問題、
連動せず一定の状態であれば、構造的変化の可能性が高くなります。

この判断を誤らなければ、過剰な不安も不要な対策も避けられます。
まずはほうれい線の変化の性質を理解することが、対策をする上で最も重要です。

当院はほうれい線治療を専門に行っており、
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