東京リンクルクリニック院長 沖津茉莉子


著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「最近、ほうれい線が急に目立ってきた気がする」
「たるみというより、乾燥してひどく見える感じがする」
「朝より夕方のほうが、口元が一気に老けて見える」

そんな違和感を覚えて、このページにたどり着かれた方も多いのではないでしょうか。

実は、乾燥によってほうれい線が深くなったように見えることがあります。

その場合、保湿によって肌のキメや乾燥による細かな小じわが整い、ほうれい線が以前より目立ちにくくなる可能性があります。

ただし、保湿で改善できるのは、主に乾燥によって強調されている部分です。すでに皮膚に形成された溝や、頬のたるみ・骨格による影そのものを、保湿だけで消すことはできません。

東京リンクルクリニックは、ほうれい線治療を専門とする美容皮膚科です。

実際の診療でも、乾燥が気になるという方のほうれい線を診察すると、肌表面の乾燥だけでなく、皮膚の溝や頬のたるみなどが重なっている場合があります。

この記事では、乾燥でほうれい線が目立つ理由、保湿で改善できる範囲、具体的なスキンケア方法、保湿しても改善しない場合の対処法について解説します。

この記事を読んでわかること

  • 乾燥によって目立つほうれい線は、保湿で薄く見える場合がある
  • 深い溝や頬のたるみによる影は、保湿だけでは改善できない
  • 保湿は化粧水の量より、洗顔方法と保湿剤の使い方が重要
  • 保湿しても変わらない場合は、乾燥以外の原因を考える

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乾燥によるほうれい線は保湿で薄くなることがある

乾燥によって目立っている細かな小じわや肌表面の凹凸は、適切な保湿によって改善する可能性があります。

肌の水分量が低下すると、角層のキメが乱れ、口元の細かな線やメイクのヨレが目立ちやすくなります。

保湿によって肌表面がなめらかに整うと、ほうれい線周辺のしわっぽさが和らぎ、以前より薄く見えることがあります。

一方、ほうれい線には乾燥だけでなく、皮膚の加齢性変化、頬のたるみ、脂肪や骨格の影響など、さまざまな原因があります。

これらによってできた深い溝や構造的な影は、保湿剤を塗ってもなくなりません。

つまり、保湿の効果を判断する際には、乾燥で目立っている部分と、もともと形成されているほうれい線を分けて考えることが大切です。

参考:American Academy of Dermatology Association「Dermatologists’ top tips for relieving dry skin」
乾燥肌に対する保湿ケアの推奨を見る>

乾燥肌の人ほど、ほうれい線が目立つ3つの理由

乾燥肌とほうれい線

乾燥肌の場合、ほうれい線は少しずつ進行する過程だけでなく、特定の環境や条件下で特に目立ってしまうことがあります。

①乾燥でキメが乱れると「影」が濃く見える

肌が十分にうるおっているとき、表面のキメは比較的整い、光をなめらかに反射します。

しかし乾燥が進むと、角層の水分量が低下し、肌表面の細かな凹凸が目立ちやすくなります。

その結果、口元に細かな陰影が生じ、ほうれい線周辺がくっきり見えることがあります。

つまり、実際に溝が急に深くなったのではなく、乾燥によって深く見えている場合もあるのです。

ただし、頬と口元の高低差によって生じる構造的な影は、保湿だけで解消できません。

▶︎[ほうれい線の影が目立つ原因と対策を見る>]

②うるおい不足で細かな小じわが目立ちやすくなる

肌が乾燥すると、表面の細かな線が目立ち、口元全体がしわっぽく見えることがあります。

特に、笑う・話す・食事をするなど、口元を動かした後に細かな線が気になる方もいらっしゃいます。

ただし、乾燥による小じわと、皮膚に形成された折れ癖は同じものではありません。

当院では、表情筋の動きによって皮膚表面に繰り返し折れ目が生じ、刻まれた線を「折れ癖」と呼んでいます。

乾燥によって折れ癖がより目立つことはありますが、保湿だけで刻まれた線そのものを改善できるとは限りません。

▶︎[ほうれい線の折れ癖ができる原因と改善方法を見る>]

③メイクをしていると夕方に特にヨレて目立つ

朝はそれほど気にならなかったのに、夕方になると急にほうれい線が目立つ──これは乾燥が気になる方からよく聞かれるお悩みです。

日中は、エアコンによる乾燥や皮脂・汗によるメイクの崩れなどが重なります。

その結果、しわ部分にファンデーションがヨレて溜まったり、肌表面の細かな凹凸が強調されたりすることがあります。

こうした場合、朝の保湿方法やベースメイクを見直すことで、夕方の見え方が改善する可能性があります。

▶︎[ほうれい線にファンデーションがヨレて溜まる原因と対策を見る>]

保湿で改善するほうれい線と、改善しないほうれい線

では、しっかり保湿すれば、どのようなほうれい線でも薄くなるのでしょうか。

ここは、実際の診療でも大切なポイントです。

乾燥による細かな小じわは保湿で改善しやすい

皮膚表面の細かな線の例

口元の乾燥が強く、細かな小じわやキメの乱れによってほうれい線が目立っている場合は、保湿による改善を期待できます。

特に、乾燥する日だけ目立つ、保湿後は少し目立たなくなる、ファンデーションのヨレによって強調されるといった場合には、肌表面の状態が関係している可能性があります。

ただし、同じ場所に表情による折れ癖が形成されている場合は、保湿しても線が残ることがあります。

頬のたるみや骨格による影は保湿だけでは変わらない

ほうれい線周辺の影の例

頬のたるみや厚み、鼻の横の骨格的なくぼみなどによって高低差が生じると、ほうれい線に構造的な影ができます。

乾燥によって肌表面の状態が悪くなると、その影がより目立って感じられることはあります。

しかし、保湿によって頬を引き上げたり、骨格的なくぼみを補ったりすることはできません。

▶︎[頬のたるみによるほうれい線の改善方法を見る>]

すでに形成された深い溝は保湿だけでは消えない

ほうれい線の溝の例

ほうれい線の溝は、皮膚の加齢性変化や表情の繰り返しなど、複数の要因が関係して形成されます。

乾燥対策によって肌表面がなめらかになり、少し目立ちにくくなることはありますが、スキンケアだけで深い溝そのものをなくすことはできません。

保湿を続けても真顔で同じ場所に線が残っている場合には、乾燥以外の原因が関係している可能性があります。

▶︎[ほうれい線の種類と原因別の特徴を見る>]

乾燥肌で起きている皮膚の変化

乾燥肌の皮膚の状態

乾燥肌では、単に水分が足りないだけでなく、角層のバリア機能が低下していることがあります。

バリア機能の低下で水分を保持しにくくなる

皮膚の一番外側にある角層には、外部の刺激から肌を守り、水分の蒸発を抑える働きがあります。

この機能が低下すると、化粧水をつけてもすぐ乾く、口元だけ粉をふく、保湿してもつっぱるといった状態になりやすくなります。

そのため、乾燥肌のケアでは、単に水分を与えるだけでなく、肌のバリア機能を保つことが重要です。

紫外線による皮膚老化が重なることもある

乾燥と紫外線による皮膚老化は、区別して考える必要があります。

紫外線は真皮のコラーゲンやエラスチンに影響を与え、長期的には肌のハリや弾力の低下につながります。

乾燥による肌表面の小じわと、紫外線などによる皮膚の構造的な変化が重なることで、ほうれい線が目立ちやすくなる場合があります。

したがって、保湿だけでなく、毎日の紫外線対策も大切です。

▶︎[紫外線が肌に与える影響と対策を見る>]

摩擦や刺激が乾燥を悪化させる

口元は、クレンジング・洗顔・マスク・メイクなど、日常的に摩擦が加わりやすい部位です。

乾燥した肌を繰り返し強くこすると、バリア機能がさらに乱れ、赤みや刺激感、乾燥が悪化することがあります。

ただし、摩擦だけで深いほうれい線が形成されると断定できるわけではありません。

まずは乾燥や刺激を減らし、肌表面の状態を整えることが重要です。

ほうれい線が気になる乾燥肌の正しい保湿方法

乾燥肌の保湿ケア

乾燥肌のほうれい線対策では、アイテムを増やす・アップグレードするよりも、基本的なケアを見直すことが重要です。

①洗顔後は早めに保湿する

洗顔後は肌が乾燥しやすいため、タオルでやさしく水分を押さえた後、早めに保湿剤を使用しましょう。

肌が軽く湿っている状態で保湿剤をなじませると、水分の蒸発を抑えやすくなります。

洗顔時には熱いお湯を避け、強くこすらず、必要以上に皮脂を落としすぎないことも大切です。

②化粧水だけで終わらず、乳液やクリームを使う

多くの方が「化粧水をたっぷり使えば大丈夫」と思いがちですが、それだけでは不十分な場合があります。

乾燥肌では、

  • 角層に水分を補う
  • 保湿剤で水分を保持し、蒸発を抑える

という両方の働きが重要です。

化粧水を必ず使用しなければならないわけではなく、肌に合った乳液やクリームだけでも十分に保湿できる場合があります。

ほうれい線の部分だけを厚塗りする必要はありません。口元を含め、乾燥しやすい部分にやさしくなじませましょう。

参考:American Academy of Dermatology Association「How to pick the right moisturizer for your skin」
保湿剤の選び方に関する皮膚科医の推奨を見る>

③洗顔・クレンジングを見直す

実際には、「保湿が足りない」のではなく、落としすぎている場合もあります。

洗浄力の強い製品を何度も使用したり、汚れを落とそうとして強くこすったりすると、乾燥が悪化することがあります。

洗顔やクレンジングの刺激を減らすだけで、肌のつっぱりや乾燥が改善する場合もあります。

乾燥肌では、保湿剤を増やす前に、洗い方を見直してみることも大切です。

④日中も乾燥と紫外線から肌を守る

朝のスキンケアだけでなく、日中の乾燥から肌を守ることも重要です。

エアコンの効いた室内で乾燥が気になる場合には、室内の湿度を調整したり、必要に応じて保湿剤を使ったりするとよいでしょう。

また、紫外線は長期的な皮膚老化に関係するため、日焼け止めを日常的に使用することをおすすめします。

▶︎[肌タイプ別のスキンケア方法を見る>]

乾燥肌の保湿成分は何を選べばよいのか

保湿成分を含むスキンケア製品

保湿成分は、たくさん入っていればよいわけではありません。

乾燥肌では、まず刺激が少なく、無理なく継続できる保湿剤を選ぶことが大切です。

セラミド・グリセリンなどの保湿成分

セラミドは角層の細胞間脂質の主要な成分の一つで、皮膚のバリア機能に関わっています。

また、グリセリンやヒアルロン酸などは、水分を保持する目的で保湿剤に配合されます。

乾燥による細かな小じわや肌表面の乱れが気になる場合には、こうした成分を含む保湿剤が選択肢になります。

ただし、保湿成分によって深いほうれい線の溝が消えるわけではありません。

レチノールやナイアシンアミドは保湿とは目的が異なる

レチノールやナイアシンアミドは、しわや肌の状態を整える目的で使用される成分です。

ただし、レチノールは乾燥や刺激を生じることがあるため、乾燥が強い方では慎重に使用する必要があります。

まずは基本的な保湿を整え、その上で必要に応じて成分を検討するのがよいでしょう。

それぞれの成分の詳しい効果や限界については、別の記事で解説しています。

▶︎[ほうれい線に使用する化粧品の成分と効果を見る>]

▶︎[ほうれい線クリームの効果と選び方を見る>]

敏感肌の方がほうれい線ケアで注意したいこと

敏感肌の方は、ほうれい線を改善しようとして新しい美容液やマッサージを取り入れる前に、まず肌への刺激を減らすことが大切です。

敏感肌だからといって、必ずほうれい線が深くなるわけではありません。ただし、乾燥や赤み、ヒリつきがあると、口元の細かな小じわや肌表面の凹凸が目立ちやすくなることがあります。

保湿剤は、香料など刺激になりやすい成分が少なく、使っていてしみないものを選びましょう。セラミドやグリセリンなどの保湿成分も選択肢ですが、成分名だけで判断せず、ご自身の肌に合うかどうかが重要です。

また、レチノールやピーリング製品を急に使い始めたり、ほうれい線を薄くしようとして強くマッサージしたりすると、かえって肌荒れが悪化する場合があります。刺激を感じる製品は使用を中止し、赤みやかゆみが続く場合は皮膚科で相談してください。

敏感肌の方ほど、特別なケアを増やすよりも、刺激を避けながら保湿を続けることが基本です。ただし、保湿で整えられるのは主に肌表面の状態であり、すでに形成された深いほうれい線の溝そのものを消すことはできません。

乾燥肌のほうれい線対策で避けたいNGケア

乾燥肌で避けたいスキンケア

乾燥肌のほうれい線対策では、「足すこと」以上に「やめること」が大切な場合があります。

  • 強いこすり洗い:肌のバリア機能を乱し、乾燥や刺激を悪化させる可能性があります。
  • 拭き取り化粧水の多用:摩擦や製品の成分によって刺激が生じる場合があります。
  • マッサージのやりすぎ:強い摩擦を繰り返すと、乾燥肌に負担がかかることがあります。
  • 刺激の強い成分の重ね使い:レチノールや角質ケア製品などを一度に増やすと、肌荒れにつながる場合があります。

これらのケアをやめるだけで、乾燥や刺激が改善する場合があります。

ただし、マッサージや摩擦を避けるだけで、すでに形成されたほうれい線の溝がなくなるわけではありません。

▶︎[肌への負担を考えたマッサージの注意点を見る>]

保湿してもほうれい線が改善しない場合

ほうれい線のグロースファクター治療症例
こちらの方の詳細な経過を見る>

最後に、とても大切なことをお伝えします。

保湿を続けてもほうれい線がほとんど変わらない場合、乾燥以外の原因が関係している可能性があります。

乾燥対策で改善しやすいのは、肌表面の細かな小じわやキメの乱れなどです。

一方、すでに形成された深い溝や、頬のたるみ・骨格的なくぼみによる影そのものは、スキンケアだけでは十分に改善できません。

皮膚の溝や折れ癖が残っている場合

保湿によって肌の状態が整っても、真顔でほうれい線の溝が残っていたり、笑った後に同じ場所に線が刻まれていたりする場合があります。

当院では、このような皮膚の溝や折れ癖に対して、グロースファクター治療を選択肢としてご提案しています。

グロースファクターは、皮膚のコラーゲン産生などを促すことを目的とした注入治療で、当院では1〜6か月ほどかけて徐々に改善を目指します。

ただし、効果には個人差があり、過剰な組織増生などのリスクもあるため、適応や投与量の判断が重要です。

▶︎[ほうれい線のグロースファクター治療について詳しく見る>]

骨格的なくぼみや頬のたるみが主体の場合

鼻の横の骨格的なくぼみが目立つ場合には、ヒアルロン酸によるボリューム補正が選択肢となることがあります。

また、頬のたるみが主体であれば、たるみに対する治療が適している場合もあります。

ただし、ヒアルロン酸には血管閉塞による皮膚壊死や視覚障害などの重篤なリスクがあり、特に鼻翼基部周辺への注入は慎重な判断が必要です。

また、グロースファクターによって皮膚の溝やハリが改善すると、鼻横の影が多少目立ちにくくなる場合もありますが、骨格的なくぼみを直接ボリュームで補う治療ではありません。

どの治療が適しているかは、実際のほうれい線の状態によって異なります。

▶︎[ほうれい線のヒアルロン酸注入の効果と注意点を見る>]

保湿を続けてもほうれい線が変わらない方へ

乾燥以外の原因が関係している場合には、保湿剤を増やすだけでは改善が難しいことがあります。

当院では、皮膚の溝や折れ癖、頬のたるみなどを確認し、治療の適応を判断しています。まずは無料メール相談で、現在の状態についてご相談ください。

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よくある質問

保湿を続ければほうれい線は消えますか

乾燥による細かな小じわや肌表面の乱れは、保湿によって改善する可能性があります。ただし、すでに形成された深い溝や、頬のたるみ・骨格による影を保湿だけで消すことはできません。

ほうれい線の保湿には化粧水とクリームのどちらが大切ですか

乾燥肌では、水分を補うだけでなく、水分の蒸発を抑えることが大切です。化粧水だけでは乾燥が改善しない場合、肌に合った乳液やクリームを使用するとよいでしょう。化粧水を必ず使用する必要はありません。

保湿してもほうれい線が消えないのはなぜですか

ほうれい線の原因が乾燥だけではない可能性があります。皮膚の溝や折れ癖、頬のたるみ、骨格的なくぼみなどが関係している場合には、保湿だけでは十分な改善が期待できません。

乾燥によるほうれい線は何日くらいで改善しますか

乾燥の程度や肌の状態によって異なります。保湿後に一時的に細かな線が目立ちにくくなることもありますが、バリア機能の状態が整うまでには継続的なケアが必要な場合があります。一律に何日で改善すると断定することはできません。

ワセリンを塗るとほうれい線は薄くなりますか

ワセリンには皮膚表面を保護し、水分の蒸発を抑える働きがあります。乾燥によって目立つ細かな小じわが和らぐ可能性はありますが、深いほうれい線の溝そのものを改善するものではありません。

▶︎[ワセリンによるほうれい線の保湿効果と限界を見る>]

まとめ|乾燥によるほうれい線は保湿で改善できる場合がある

乾燥肌とほうれい線のケア

乾燥肌では、肌表面のキメの乱れや細かな小じわによって、ほうれい線が実際以上に目立って見えることがあります。

その場合、適切な保湿と刺激の回避によって、目立ちにくくなる可能性があります。

一方、すでに形成された深い溝や、頬のたるみ・骨格による影は、保湿だけでは改善できません。

だからこそ、セルフケアで「できること・できないこと」を正しく知ることが、遠回りしないための第一歩です。

まずは洗顔と保湿の基本を見直し、それでもほうれい線が気になる場合には、乾燥以外の原因も考えてみましょう。

ほうれい線についてお悩みの方へ

東京リンクルクリニックでは、ほうれい線の状態に応じた治療をご提案しています。

「保湿だけで改善するのか」「自分にはどのような治療が適しているのか」と迷われている方は、お気軽にご相談ください。

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