
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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鏡を見たとき、ふと気になる口元のライン。
「これって、シワなの?」「シワ用のクリームを塗ればいいの?」
そう思いながら、「ほうれい線 シワ」と検索された方も多いのではないでしょうか。
実はこの疑問、とても鋭いところを突いています。
なぜなら、ほうれい線は“最初からシワではない”ことが多いからです。
ただし──
年齢とともに進行すると、皮膚のハリ低下や乾燥が重なり、
シワの要素が加わってくるのもまた事実。
この違いを知らずにケアを続けてしまうと、
「一生懸命お手入れしているのに、なぜか改善しない」
という遠回りが起きてしまいます。
本記事では、
ほうれい線はなぜシワと勘違いされやすいのか、
そしてどの段階で何をすべきかを、
ほうれい線治療を専門に行う立場から、分かりやすく解説します。
まずは、「ほうれい線はシワなのか?」
その答えから見ていきましょう。
目次
【結論】ほうれい線はシワなのか?

結論からお伝えすると、ほうれい線は“でき始めの段階ではシワではありません”。
ほうれい線の正体は、皮膚表面に刻まれた線というより、
頬と口元の間に生じた「影」や「溝」――
つまり、骨格・脂肪・筋肉・皮膚の支えが変化して生まれる構造のラインです。
ただし、ここからが大切なポイントです。
ほうれい線は進行してくると、皮膚のハリが落ちたり乾燥が重なったりして、
“シワの要素”が合併しやすくなります。
最初は「影・溝」だったほうれい線が、
時間とともに折れ癖が固定され、表面に線が刻まれてくる。
この段階になると、見た目としては「シワと呼べるほうれい線」に変わっていきます。
つまり、ほうれい線は
「最初はシワではないが、進行するとシワの要素が混ざる」
という“時系列の変化”で理解するのが、いちばん正確です。
そしてこの違いは、対策にも直結します。
シワ対策として有名なスキンケアだけでほうれい線が改善しないのは、
そもそも原因が「皮膚の表面」ではなく、構造(影・溝)にあることが多いからです。
ほうれい線が目立つ原因は「シワ」とは別ルートで進む
一般的に「シワ」とは、皮膚(真皮)のコラーゲンやエラスチンが減少してハリが落ちたり、
乾燥や紫外線ダメージが積み重なった結果、皮膚の表面に線が刻まれる現象です。
一方で、ほうれい線はもっと立体的で、顔全体の“土台”が関係します。
加齢とともに起こる変化としては、主に次のようなものが重なります。
- 頬の脂肪が下がる(たるみ)
- 頬のボリュームが減る(頬こけ・ボリュームロス)
- 骨格が変化する(顔全体の支えが弱くなる/鼻横のくぼみが目立つ)
- 皮膚のハリが低下する(真皮のコラーゲン減少)
- 長年の表情筋の動き・癖が折れ癖として刻まれる
この結果、ほうれい線は「影」「溝」「しわ」と、見た目も原因も異なるタイプに分かれていきます。
見た目で分ける|ほうれい線の3タイプ(影・溝・シワ)
ほうれい線といっても一言では片付けられません。
実は、「影」「溝」「シワ」という3つのタイプが存在し、それぞれ原因も治療の考え方も異なります。
1)影のほうれい線|頬のたるみ(脂肪の下垂)で“影”ができる
影タイプは、線が刻まれているというより、光の当たり方で暗く見えるタイプです。
頬の位置が下がったり、頬と口元の高低差が大きくなると、ほうれい線に影が落ちて強調されます。
体重増加やむくみ、頬の脂肪の下垂、もともとの骨格などが関係しやすく、
見た目としては「暗い場所で目立つ」「写真やオンライン画面で気になる」と感じる方が多いのが特徴です。
2)溝のほうれい線|頬のボリュームロスで“細長い凹み”ができる
溝タイプは、細長く凹んだラインとして見えるタイプです。
頬の脂肪や筋肉が減ることで支えが弱くなり、
余った皮膚がほうれい線のラインで折れ重なって、溝がくっきりしてきます。
このタイプは放置すると、同じ場所で折れ続けるため、次第にシワ(折れ癖)が定着しやすいのが注意点です。
「最初は薄いラインだったのに、最近線状にくっきりしてきた」という方は、この進行パターンが非常に多いです。
3)シワのほうれい線|皮膚の菲薄化・折れ癖で“線が刻まれる”
シワタイプは、皮膚をピンと伸ばしても完全には消えない、表面の線が定着した状態です。
真皮のコラーゲンが減って皮膚が薄くなり、乾燥や紫外線ダメージ、喫煙なども重なって、
折れ癖が“刻まれジワ”として残るようになります。
ここまで進むと、スキンケアだけで改善するのは難しく、治療も難易度が上がってきます。
だからこそ、ほうれい線の対策は「シワになる前」に始めることが重要です。
セルフケアの限界|できるのは“予防と緩和”、溝そのものは変えにくい
「シワ対策のクリームや美容液を使えば、ほうれい線も薄くなるのでは?」
そう期待してしまうのは自然ですが、ここは誤解されやすいポイントです。
保湿や成分ケア(例:レチノールなど)は、角層の潤いを整え、
乾燥小じわを軽減したり、肌のキメを整えることには役立ちます。
ただし、ほうれい線の主因になりやすいのは、頬のたるみやボリュームロス、骨格変化などの構造の問題です。
つまりセルフケアは、
- 乾燥による“ちりめんジワ”の軽減
- 真皮ダメージ(紫外線など)の予防
- 老化の進行スピードを落とす
としては有効ですが、
すでにできている「溝」や「影」を改善することは難しいのが現実です。
さらに、自己流のマッサージや強い表情筋トレーニングは、
摩擦や引っ張りで皮膚に負担がかかり、折れ癖を悪化させてしまうことがあります。
「良かれと思って続けたら、線が深くなった気がする」というケースも少なくありません。
ほうれい線の治療は“タイプ別”に考えるのが最短ルート
ほうれい線の改善で遠回りが起きる原因は、「全部同じ方法で治そうとすること」です。
影・溝・しわでは原因が違うため、効く治療も変わります。
1)影のほうれい線|注入を中心に、必要なら“たるみ対策”を併用
影タイプは、頬と口元の段差・高低差を整え、影の入り方を変えるのが合理的です。
まずは注入治療で土台を強化し、くぼみがあれば底上げし、影そのものを薄くしていきます。
たるみが強い・頬のボリュームが過剰で影が深い場合には、
状態によりリフトアップ治療や脂肪吸引などを補助的に併用することでより効果的な改善が期待できます。
▶︎[リフトアップ治療だけでほうれい線は改善しない理由をみる>]
2)溝のほうれい線|ヒアルロン酸 or グロースファクターが中心
溝タイプは、頬のボリュームロスにより皮膚が余って折れ重なっている状態です。
このタイプは、注入治療で支えを作ることが改善に直結します。
- ヒアルロン酸:即効性が高く、その場で溝を持ち上げやすい
- グロースファクター:皮膚そのもののハリを高め、折れ癖がつきにくい状態に近づける
溝が深いほど、見た目の変化を出すには“構造へのアプローチ”が必要になります。
3)シワのほうれい線|中心となるのはグロースファクター
シワタイプは、皮膚が菲薄化し、折れ癖が刻まれた状態です。
この段階は治療の難易度が上がり、レーザーや肌育系など複数回の施術が必要になることも多く、
効果にも限界が出やすいのが現実です。
その中で、ほうれい線の“シワ”そのものを修復するという点で中心になり得るのが、グロースファクター治療です。
コラーゲン生成を促し、皮膚の土台を立て直すことで、折れ癖にアプローチできます。
どのタイプにも改善効果があるのは「グロースファクター治療」
ほうれい線は本来、影・溝・シワで原因が異なるため、“別々の治療”が必要と考えられがちです。
しかし実際には、多くの方が「影もあるし、溝もあるし、表面もシワっぽい」というミックス型です。
このとき、部分ごとに治療をつぎはぎすると、迷いが増え、遠回りになりやすくなります。
そこで合理的になるのが、皮膚の土台そのものに働きかける治療――グロースファクターです。
グロースファクターがすべてのタイプに効果を発揮しやすい理由は、
最終的にどのタイプも「皮膚の支えの弱さ」が関与するからです。
- コラーゲン生成を促し、ハリと弾力を底上げする
影:影が目立ちにくい“厚みと支え”をつくる
溝:折れ重なりが立ち上がり、溝が浅くなる
シワ:刻まれた折れ癖そのものを修復する方向に働く - 表情の動きに追従しやすく、仕上がりが自然
人工的に膨らませるのではなく、肌そのものが再生していくため、
笑ったときの動きがなめらかで、違和感が出にくいのが特長です。 - 1回の施術で長期的に効果が持続する
その場しのぎではなく、自己組織の増生による“土台作り”なので、持続性の面でも合理的です。
「自分がどのタイプか分からない」「色々あって迷う」という方ほど、
まず土台から整える治療の方がシンプルに改善につながります。
まとめ|ほうれい線は“最初はシワではない”が、進行するとシワが合併する

ほうれい線は、最初からシワとして始まることは多くありません。
多くは、頬のたるみやボリュームロスなどの構造変化による「影」や「溝」から始まります。
しかし放置すると、皮膚のハリ低下や乾燥、折れ癖が重なり、シワの要素が加わって治療が困難に。
だからこそ大切なのは、単なる「シワ対策」ではなく、
あなたのほうれい線が影・溝・シワのどれが主因かを見極め、最短ルートで治療設計することです。
当院はほうれい線治療を専門に行っており、影・溝・しわの見極めから、
自然な変化を前提にした注入設計まで丁寧に行っています。
「シワなのか、ほうれい線なのか分からない」「ケアしても変わらない」と感じている方は、
まずは現状のタイプ診断からご相談ください。
メールでの無料カウンセリングも実施しており、お寄せいただいたご相談メールには、
本記事を執筆している院長の私がすべて丁寧にご返信いたします。
ほうれい線でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。






