
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「ほうれい線にヒアルロン酸を入れると、笑ったときはどうなるのだろう」
「真顔ではきれいになっても、笑うと不自然に膨らんだり、表情が変わったりしないだろうか」
ほうれい線へのヒアルロン酸注入を検討するとき、このような不安を感じる方は少なくありません。
結論からいうと、ほうれい線にヒアルロン酸を注入しても、必ず笑顔が不自然になるわけではありません。
ただし、注入量や注入位置、製剤の特性などによっては、笑ったときに一部が盛り上がったり、口元に違和感が生じたりすることがあります。
実際に、真顔では気にならないのに、笑うと注入部分が目立つというご相談もあります。
東京リンクルクリニックは、ほうれい線治療を専門とする美容皮膚科です。
この記事では、ヒアルロン酸注入後に笑うとどうなるのか、不自然に見える原因と予防のポイント、施術後の注意点、自然な仕上がりを重視した治療の選び方について解説します。
この記事を読んでわかること
- ほうれい線にヒアルロン酸を入れた後、笑うとどうなるのか
- 笑ったときに盛り上がりや違和感が生じる原因
- 笑顔が不自然になるリスクを減らすためのポイント
- 施術後に笑ってもよいのか、ヒアルロン酸がずれることはあるのか
- 表情の自然さを重視した治療の選び方
ほうれい線へのヒアルロン酸注入が自分に適しているのか、笑ったときに不自然にならないか心配な方は、現在の状態について写真をもとにご相談いただけます。
院長が一通ずつ確認し、治療の適応も含めてご返信しています。
ほうれい線にヒアルロン酸を入れると笑ったときどうなる?

ほうれい線にヒアルロン酸を注入すると、くぼみや溝が浅くなることで、笑ったときにも口元がなめらかに見える場合があります。
一方で、注入した部分のボリュームが多すぎたり、表情の動きに合わない位置に注入されていたりすると、笑ったときに不自然な膨らみや段差が目立つことがあります。
これは「ヒアルロン酸そのものが悪い」という話ではありません。
ヒアルロン酸は、適切に使用すれば自然な仕上がりを目指せる治療です。実際に、ほうれい線などへのヒアルロン酸注入後も、自然な表情が維持されたとする臨床研究も報告されています。
ただし、仕上がりは使用する製剤、注入量、注入する層、もともとの顔の構造などによって異なります。
重要なのは、真顔のときにほうれい線が浅く見えることだけでなく、笑ったときにも自然に見えるかどうかです。
参考文献:Philipp-Dormston WG, et al. Evaluating Perceived Naturalness of Facial Expression After Fillers to the Nasolabial Folds and Lower Face With Standardized Video and Photography. Dermatol Surg. 2018;44(6):826-832.
笑ったときに起こりやすいヒアルロン酸注入後の不自然な変化

ヒアルロン酸注入後、真顔では問題がないように見えても、笑ったときに違和感が目立つ場合があります。
代表的なのは、次のような変化です。
① 笑うとほうれい線の一部がポコッと盛り上がる
笑ったときに、ほうれい線の上や横が不自然に膨らんで見えることがあります。
特に、もともと頬のボリュームが十分にある方にヒアルロン酸を多く注入すると、笑顔で頬が動いた際に、注入部分の膨らみが強調される場合があります。
真顔ではほうれい線がきれいに浅くなっていても、笑うと口元が重たく見えることがあるのです。
こうした状態では、追加注入によってさらに溝を埋めようとすると、かえって不自然さが強くなる可能性があります。
② 笑ったときに注入部分の段差が目立つ
ヒアルロン酸を注入した部分と、その周囲の組織との間に段差が生じると、表情を動かしたときに目立つ場合があります。
特に、注入する層が適切でない場合や、局所的に製剤が集中している場合などには、皮膚表面の輪郭が不自然に見えることがあります。
ただし、ヒアルロン酸が必ず皮膚の動きから遅れたり、筋肉と反対方向に動いたりするわけではありません。
製剤の特性と周囲の組織との関係によって、見え方が変わると考えるのが適切です。
③ もともととは違う位置にしわや境目が見える
ヒアルロン酸で一部のくぼみを補うと、その周囲との境目が相対的に目立つことがあります。
その結果、笑ったときに、もともとのほうれい線とは少し違う位置に線ができたように感じる場合があります。
これは必ずしも新しいしわが形成されたという意味ではなく、ボリュームの変化や表情による皮膚の折れ方が関係していることもあります。
▶︎[ほうれい線へのヒアルロン酸注入で起こり得る失敗を見る>]
なぜヒアルロン酸は笑うと不自然に見えることがあるのか

ほうれい線は、真顔のときと笑ったときで形が大きく変化する部位です。
そのため、静止した状態だけを基準に注入量や位置を決めると、笑ったときの見え方に影響する場合があります。
原因① 表情筋の動きと注入部分のボリュームの関係
笑うと、口元や頬の皮膚は表情筋の働きによって大きく動きます。
一方、ヒアルロン酸は皮膚や筋肉そのものではなく、組織の中でボリュームを補うための製剤です。
そのため、笑顔で頬の形が変化した際に、注入部分の膨らみや輪郭が目立つことがあります。
ただし、ヒアルロン酸を注入したからといって、必ず表情の動きが妨げられるわけではありません。
製剤の柔軟性や注入する部位によっては、自然な表情を維持できる場合もあります。
原因② 注入量が多すぎる
特に不自然さにつながりやすい要因の一つが、注入量の過剰です。
静止している状態では、
- ほうれい線が浅く見える
- 口元がなめらかに見える
という変化が得られていても、笑ったときには注入部分のボリュームが目立つ場合があります。
「ほうれい線を完全に消したい」と考えて注入量を増やしすぎると、自然な顔の輪郭が損なわれる可能性があります。
ほうれい線をどこまで浅くするかだけでなく、どこで注入を控えるかという判断も重要です。
原因③ 注入位置・深さ・製剤の選択
ヒアルロン酸は、注入する層や製剤の硬さなどによって、仕上がりが変わります。
例えば、浅い層に製剤が集中すると、皮膚表面に凹凸や膨らみが目立つことがあります。
一方、深い層への注入が適しているケースもありますが、深ければ必ず自然になるというわけではありません。
また、骨格的なくぼみを補う場合と、ほうれい線の溝そのものを浅くしたい場合とでは、適した注入方法が異なります。
そのため、注入位置や深さは一律に決めるのではなく、顔の構造や治療目的に応じて判断する必要があります。
参考文献:A Review: Causes, Consequences, and Management Strategies of Facial Overfilling. Clin Cosmet Investig Dermatol. 2025.
笑っても不自然に見えないために大切な3つのポイント

大切なのは、無表情の状態の完成度だけをゴールにしないことです。
① 必要以上にヒアルロン酸を入れない
ほうれい線をできる限り消そうとするよりも、笑ったときの自然な輪郭を保てる範囲で改善を目指すことが重要です。
特に、もともと頬のボリュームが多い方や、浅いほうれい線が気になる方では、注入量を慎重に判断する必要があります。
② 真顔だけでなく、笑ったときの表情も確認する
ほうれい線は表情によって形が変わるため、真顔だけで評価することには限界があります。
治療前には、笑ったときに頬がどのように動くか、どの位置に溝や膨らみが現れるかを確認することが大切です。
治療後も、腫れが落ち着いた段階で表情を動かしたときの仕上がりを評価することが望ましいと考えます。
③ そもそもヒアルロン酸が適しているほうれい線かを判断する
ヒアルロン酸は、ボリューム不足や骨格的なくぼみ、比較的深い溝を補う目的では有効な選択肢です。
一方、皮膚表面に刻まれた浅い折れ癖などは、ヒアルロン酸だけでは十分に改善しない場合があります。
ほうれい線が気になるからといって、すべての方にヒアルロン酸を注入する必要はありません。
ヒアルロン酸注入後に笑っても大丈夫?ずれることはある?

ここまでは、ヒアルロン酸が定着した後の笑顔の見え方について説明しました。
一方で、施術直後に笑ったり話したりすることで、ヒアルロン酸がずれてしまわないか心配な方もいらっしゃいます。
施術後に普通に笑うことは基本的に問題ない
ヒアルロン酸注入後、日常生活で自然に笑ったり話したりすることを、必要以上に避ける必要は通常ありません。
ただし、施術直後は腫れや内出血、圧痛などが生じることがあり、一時的に表情を動かしたときの違和感が強くなる場合があります。
また、注入部位を強く押したり、揉んだりすることは避け、施術を受けた医療機関の指示に従ってください。
笑うだけでヒアルロン酸が簡単にずれるわけではない
普通に笑っただけで、注入したヒアルロン酸が必ず移動するわけではありません。
ただし、ヒアルロン酸の位置や形状が変化することはあり、注入量や部位、時間の経過などが関係する場合があります。
笑ったときに不自然な膨らみが見えるからといって、それだけでヒアルロン酸が移動したと判断することはできません。
気になる変化が続く場合は、施術を受けた医療機関で確認することをおすすめします。
強い痛みや皮膚の色の変化がある場合は早急に受診する
ヒアルロン酸注入には、腫れや内出血などのほか、まれに血管閉塞による皮膚壊死や視覚障害などの重大な合併症があります。
施術後に強い痛み、皮膚の白色化や紫色の変化、視力の異常などが現れた場合は、通常の腫れとして様子を見ず、直ちに施術医療機関へ連絡し、緊急の医療評価を受けてください。
実際の診療では、笑ったときの自然さをどう判断するのか

ほうれい線のヒアルロン酸注入を考える際、当院では、単に溝が深いか浅いかだけでなく、笑ったときの頬の動きや、もともとのボリュームの状態も重要だと考えています。
例えば、鼻の横の骨格的なくぼみが強い方では、ヒアルロン酸によって不足しているボリュームを補うことで、自然な改善を目指せる場合があります。
一方、もともと頬のボリュームが十分にあり、浅い溝だけが気になる方では、ヒアルロン酸を追加することで、笑ったときの膨らみが目立つ可能性もあります。
また、真顔ではほうれい線が浅いのに、笑った後に皮膚表面の細い線が残る場合には、表情の動きによって皮膚表面に刻まれた「折れ癖」が関係していることがあります。
このようなケースでは、単にボリュームを補うだけでは十分な改善が得られない場合があります。
つまり、同じ「笑うとほうれい線が気になる」という悩みでも、原因によって適した治療は異なります。
▶︎[鼻の横の骨格的なくぼみと治療の考え方を見る>]
▶︎[笑ったときのほうれい線に適した治療を見る>]
「ヒアルロン酸を入れたいけれど、笑ったときに不自然にならないか心配」という方は、まず現在のほうれい線の状態を確認することが大切です。
当院では、ヒアルロン酸が適しているか、ほかの治療を検討した方がよいかも含めてご案内しています。
笑ったときの自然さを重視するなら、グロースファクターも選択肢
笑ったときの違和感がどうしても不安な方や、ヒアルロン酸によるボリューム補正に抵抗がある方には、別の治療方法を検討する選択肢もあります。
その一つが、当院で行っているグロースファクター治療です。
グロースファクターは、ヒアルロン酸のようなゲル状の充填剤で直接ボリュームを補う治療とは異なり、皮膚内部のコラーゲン産生などに働きかけ、皮膚のハリや厚みの改善を通じて、ほうれい線の溝を目立ちにくくすることを目指します。
当院では、必要以上にボリュームを増やさず、笑ったときにも自然な印象を保ちながら改善することを重視しています。
特に、皮膚に形成された溝や浅い折れ癖が気になる方では、グロースファクターが適している場合があります。
一方、鼻の横の骨格的なくぼみが強い場合など、直接ボリュームを補う必要があるケースでは、ヒアルロン酸の方が適していることもあります。
また、グロースファクターでも過剰な組織増生やしこり、凹凸などが生じる可能性があり、自然な仕上がりが保証されるわけではありません。
当院では過量投与を避け、適応を慎重に判断しています。
効果は一般的に1〜6か月ほどかけて徐々に現れ、持続期間にも個人差があります。
ほうれい線のヒアルロン酸と笑顔についてよくある質問

ヒアルロン酸を入れると笑いにくくなりますか
適切に注入された場合、必ずしも笑いにくくなるわけではありません。
ただし、注入量が多い場合や、施術直後に腫れや違和感がある場合などには、表情を動かしにくいと感じることがあります。
違和感が長く続く場合は、施術を受けた医療機関で確認してください。
笑ったときにヒアルロン酸が浮き出て見えることはありますか
注入位置や量、製剤の特性によっては、笑ったときに一部が盛り上がって見えることがあります。
ただし、すべての方に起こるわけではありません。
笑ったときの膨らみが気になる場合は、実際の状態を確認した上で対応を判断する必要があります。
ヒアルロン酸を入れた後、笑うとずれてしまいますか
日常生活で普通に笑うことによって、ヒアルロン酸が必ずずれるわけではありません。
ただし、施術直後は注入部位を強く押したり、揉んだりすることを避け、医師の指示に従ってください。
笑ったときに不自然になったヒアルロン酸は修正できますか
ヒアルロン酸の種類や状態によっては、ヒアルロニダーゼによる溶解を検討できる場合があります。
ただし、溶解によって必ず希望どおりの状態に戻るとは限らず、アレルギー反応などのリスクもあります。
自己判断で追加注入を重ねず、注入歴や使用製剤を確認できる医師に相談することが大切です。
笑ったときのほうれい線にはヒアルロン酸とグロースファクターのどちらがよいですか
主な原因によって異なります。
骨格的なくぼみやボリューム不足が目立つ場合はヒアルロン酸が適していることがあります。
一方、皮膚に形成された溝が主な原因の場合は、グロースファクターも選択肢となります。
笑ったときの自然さを重視する場合も、まずはどの部分を改善する必要があるのかを見極めることが重要です。
まとめ|ヒアルロン酸は笑ったときの自然さまで考えて選ぶ

ほうれい線へのヒアルロン酸注入は、適切に行えば自然な改善を目指せる治療です。
ただし、注入量や位置、製剤の特性などによっては、笑ったときに膨らみや段差が目立つことがあります。
大切なのは、真顔のときにほうれい線が浅く見えることだけでなく、笑ったときにも自分らしい自然な表情を保てるかという視点です。
また、ほうれい線の原因によっては、ヒアルロン酸以外の治療が適している場合もあります。
治療を検討する際は、笑ったときの表情やもともとの顔の構造まで確認した上で、無理のない改善方法を選ぶことが大切です。
ほうれい線のヒアルロン酸注入を検討している方や、笑ったときの仕上がりが心配な方は、お気軽にご相談ください。
現在の状態を確認した上で、院長が一通ずつご返信しています。


