
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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朝、鏡で寝起きの顔を見て、「あれ、ほうれい線がくっきりしている」と感じたことはありませんか?
前日特別なことをしていたわけでもないのに、朝だけ老けて見える──そんな“寝起きの老け顔”が気になっている方は少なくありません。
「朝起きたら、ほうれい線がすごく濃く見える」
「寝起きだけくっきりするけれど、時間が経つと少し戻る」
このような変化には、むくみや乾燥、寝ている間の頬への圧迫など、複数の要因が関係している可能性があります。
そのため、朝だけほうれい線が目立つからといって、すぐに「老化が進んだ」と考える必要はありません。
一方で、朝についた線が時間が経っても消えず、真顔でも一日中残るようになってきた場合は、皮膚が繰り返し折れ曲がることで「溝」が形成され始めている可能性があります。
東京リンクルクリニックは、ほうれい線治療を専門とする美容皮膚科です。
この記事では、ほうれい線専門クリニックの院長である私が、寝起きにほうれい線が濃く・くっきり見える原因と、朝すぐにできる対策、さらに寝起きだけではなくほうれい線が消えなくなってきた場合の治療まで解説します。
この記事を読んでわかること
- 寝起きにほうれい線が目立つ原因
- 朝だけ濃く見えるほうれい線と、消えないほうれい線の違い
- 寝起きにほうれい線が目立つときの対策
- セルフケアで変わらない場合の治療法
寝起きだけでなく、日中もほうれい線が残るようになってきた方へ
ほうれい線の状態によって、適した対策や治療は異なります。当院では無料メール相談と来院での診察を行っています。
寝起きにほうれい線が目立つのはなぜ?|朝だけ濃くなる4つの原因

ほうれい線が寝起きに深く見えると、「寝ている間に急に老化したのでは」と心配になる方もいるかもしれません。
しかし、朝だけほうれい線が濃く見える場合は、ほうれい線そのものが一晩で急に深くなったとは限りません。
むくみや乾燥、寝ている間の圧迫などによって、もともとあるほうれい線の影や皮膚表面の線が一時的に強調されていることがあります。
①むくみによってほうれい線の影が強く見える
朝起きると、まぶたや頬がむくんでいることがあります。
特に前日に塩分やアルコールを多く摂った場合などは、翌朝に顔のむくみを感じやすくなります。
頬のボリュームや輪郭が一時的に変わることで、頬とほうれい線との高低差が目立ち、実際の溝の深さ以上に「影」が濃く見えることがあります。
このタイプでは、起床後にむくみが落ち着くにつれて、ほうれい線も目立ちにくくなることがあります。
②横向き・うつ伏せ寝による頬への圧迫

横向きやうつ伏せで寝ると、頬が枕に押し付けられ、皮膚に圧迫やずれが加わります。
睡眠中の顔への圧迫によって皮膚に一時的なしわや変形が生じることは報告されています。ただし、「横向きで寝れば必ずその側のしわやほうれい線が深くなる」とまでは言い切れません。
それでも、朝起きたときにいつも同じ側だけ線が濃く、時間が経つと薄くなる場合には、寝ている間の圧迫が見え方に影響している可能性があります。
参考文献:Anson G, Kane MAC, Lambros V. Sleep Wrinkles: Facial Aging and Facial Distortion During Sleep. Aesthet Surg J. 2016;36(8):931-940. PubMed
参考文献:Kotlus BS. Effect of sleep position on perceived facial aging. Dermatol Surg. 2013;39(9):1360-1362. PubMed
③乾燥すると細かな線が目立ちやすくなる

皮膚の角層には水分を保持し、外部から皮膚を守るバリアとしての役割があります。
空調などによって室内が乾燥していたり、もともと乾燥肌だったりすると、皮膚表面のしなやかさが低下し、ほうれい線周囲の細かな線や折れた部分が目立ちやすくなることがあります。
ただし、保湿によって改善できるのは主に乾燥によって強調されている表面的な変化です。
すでに皮膚が折れ曲がることで形成された深い「溝」を、保湿だけで消すことはできません。
参考文献:Verdier-Sévrain S, Bonté F. Skin hydration: a review on its molecular mechanisms. J Cosmet Dermatol. 2007;6(2):75-82. PubMed
④もともとある「溝」が朝に強調されている

ここは非常に重要です。
朝だけほうれい線が目立つと思っていても、よく見ると真顔の状態ですでにうっすらと線が残っていることがあります。
当院では、皮膚が繰り返し折れ曲がることで形成された構造的な変化を「溝」、その溝の表面に長年の表情筋の動きによって刻まれた表層の変化を「折れ癖」と考えています。
すでに溝が形成されているところへ、朝のむくみ・乾燥・圧迫などが重なることで、寝起きだけ特に「くっきりした」と感じることがあります。
▶︎[ほうれい線ができる原因を詳しくみる>]
▶︎[ほうれい線の折れ癖とは?原因と対策法をみる>]
朝の速攻対処法|寝起きのほうれい線を目立ちにくくする方法

寝起きにほうれい線が濃く見えても、原因がむくみや乾燥など一時的なものであれば、朝のケアによって目立ちにくくなることがあります。
①むくみがあるときは、顔を強くこすらない
むくみを早く取ろうとして、ほうれい線や頬を強く揉んだり、何度もこすったりする必要はありません。
顔を洗い、身体を起こして普段どおりに過ごすうちに、一時的なむくみは自然に落ち着いていくことがあります。
マッサージをする場合も、皮膚を強く引っ張らず、摩擦をできるだけ加えないことが大切です。
②乾燥しているときは、まず保湿する

洗顔後は化粧水だけで終わらせず、乳液やクリームなども使って皮膚の水分が逃げにくい状態をつくります。
保湿によって乾燥による細かな線が目立ちにくくなり、肌がふっくらして見えることがあります。
ただし、これはあくまで乾燥によって強調されている部分への対策です。保湿でほうれい線の溝そのものがなくなるわけではありません。
③メイクは「埋める」より影を目立たせない

ファンデーションを厚く重ねると、表情を動かしたときにほうれい線へ入り込み、かえって線を強調することがあります。
ベースメイクを薄く仕上げ、必要に応じて明るさを調整する方が自然に見えます。
寝起きにほうれい線が目立ちにくくするための習慣

朝だけほうれい線が濃く見える場合は、まず毎日の生活の中で変えられるところから見直してみましょう。
①寝る姿勢を見直す
毎朝同じ側に寝跡のような線がつく場合には、横向きやうつ伏せで頬を強く押し付けていないか確認してみましょう。
仰向けで無理なく眠れる方であれば、顔への直接的な圧迫を減らすという点では理にかなっています。
ただし、睡眠の質を犠牲にしてまで無理に姿勢を固定する必要はありません。
②塩分やアルコールを摂りすぎない
前日の食事や飲酒によって翌朝の顔がむくみやすいと感じる方は、夕食の塩分やアルコール量を見直してみるのも一つです。
「寝る何時間前から水を飲んではいけない」と一律に決める必要はありません。必要な水分まで過度に制限するのではなく、自分がむくみやすい生活パターンを把握することが大切です。
③乾燥しやすい環境では保湿を意識する
エアコンを使用する季節など、寝室が乾燥しやすい場合には、室内環境や夜のスキンケアを見直します。
高価な化粧品を何種類も重ねる必要はありません。肌に合った保湿剤を継続して使い、皮膚のバリア機能を保つことが基本です。
▶︎[ほうれい線の正しい予防法をみる>]
寝起きのほうれい線が消えないときは「溝」ができている可能性も

寝起きにほうれい線が濃くても、時間が経つとほとんど分からなくなるのであれば、一時的な見え方の変化が大きいと考えられます。
一方で、
- 朝についた線が昼になっても残っている
- 真顔でもほうれい線が見えるようになった
- 以前より「線が消えるまでの時間」が長くなった
- 朝だけでなく夕方も同じ場所が目立つ
といった変化がある場合には、単なる寝起きのむくみや乾燥だけではなく、皮膚が折れ曲がることで「溝」が形成されている可能性があります。
セルフケアで変わらない場合の治療法
治療は、「寝起きに目立つ」という現象だけで決めるのではなく、実際に何がほうれい線をつくっているのかを見て選びます。
皮膚に形成された「溝」|グロースファクター
真顔でも残るほうれい線の溝に対して、当院で中心的に行っているのがグロースファクター治療です。
ヒアルロン酸のように大きなボリュームを加えて形をつくるのではなく、皮膚のコラーゲン生成などを促すことで、皮膚側から溝を自然に浅くしていくことを目的とします。
当院では、現在ある溝の改善だけでなく、皮膚のハリを改善することで、今後さらにほうれい線が深くなるのを予防することも治療の大切な目的と考えています。
効果は徐々に現れ、最大化するまでには1〜6か月程度かかります。
▶︎[グロースファクター治療の効果・持続期間・リスクを詳しくみる>]
鼻横の骨格的なくぼみ・影|ヒアルロン酸

ほうれい線の上部、とくに鼻横に骨格的なくぼみがあり、その高低差によって影が強く見えている場合には、ヒアルロン酸が適していることがあります。
ただし、鼻周囲は血管閉塞による皮膚壊死や視覚障害などの重大な合併症が報告されている部位でもあります。
そのため、単純に「寝起きにほうれい線が濃いからヒアルロン酸を入れる」という考え方ではなく、適応とリスクを十分に検討することが重要です。
▶︎[ほうれい線のヒアルロン酸治療を詳しくみる>]
▶︎[ヒアルロン酸の安全性とリスクをみる>]
頬のたるみ|ハイフなどの引き締め治療

頬の軽いたるみによってほうれい線の影が強調されている場合には、ハイフなどの引き締め治療が選択肢になることがあります。
ただし、ハイフは皮膚にすでに形成された深い溝そのものを消す治療ではありません。
フェイスラインの引き締めや、たるみの進行予防を目的としては適していますが、ほうれい線の溝が主体の場合には別の治療を考える必要があります。
よくある質問

朝起きたらほうれい線がすごいのですが、老化したということですか?
朝だけ濃く見え、時間が経つと目立ちにくくなるのであれば、むくみ・乾燥・寝ている間の圧迫など、一時的な要因が影響している可能性があります。
朝だけ目立つという理由だけで、急に老化が進んだとは判断できません。
寝起きのほうれい線はどのくらいで消えれば大丈夫ですか?
「何分以内なら正常」という明確な基準はありません。
大切なのは以前との変化です。以前はすぐ戻っていたのに最近は長時間残る、あるいは真顔でも一日中残るようになった場合には、溝が形成されてきている可能性があります。
横向きで寝るとほうれい線は深くなりますか?
横向き寝では頬に圧迫やずれが加わるため、起床直後の寝跡には影響する可能性があります。
一方、睡眠側と顔のしわ・下垂の左右差に明確な関連を認めなかった研究もあり、「横向き寝をすれば必ずほうれい線が深くなる」とは言い切れません。
寝起きのほうれい線にマッサージは効果がありますか?
むくみによる見え方が一時的に変わる可能性はありますが、マッサージによってすでに形成されたほうれい線の溝そのものを消すことはできません。
強い摩擦や皮膚を引っ張るマッサージは避け、優しく行うことが大切です。
寝起きのほうれい線にグロースファクターは必要ですか?
朝だけ目立ち、時間が経つとほとんど分からなくなる場合には、必ずしも治療が必要とは限りません。
一方、真顔でも溝が残っている場合には、グロースファクター治療が選択肢になります。実際の適応は、溝の深さ、骨格的なくぼみ、頬の厚みやたるみなどを診察したうえで判断します。
まとめ|寝起きだけ目立つのか、日中も残るのかを確認しましょう

朝だけ濃いほうれい線と、消えない溝は分けて考えることが大切です
寝起きにほうれい線がくっきり見える場合、むくみ・乾燥・寝ている間の圧迫など、一時的な要因によって見え方が変化していることがあります。
朝だけ目立ち、時間が経つと薄くなるのであれば、まずは保湿や生活習慣、寝る姿勢など、できる範囲から見直してみましょう。
一方、時間が経っても消えない、真顔でも残るようになった場合には、皮膚が折れ曲がることで「溝」が形成されている可能性があります。
この場合は、セルフケアを続けるだけでは十分に改善できないことがあります。
当院では、ほうれい線を一本の線として見るのではなく、皮膚の溝、鼻横の骨格的なくぼみによる影、頬の厚みやたるみなどを診察し、その方に必要な治療を判断しています。
「朝だけだからまだ大丈夫なのか」「最近、日中も残るようになってきた」と気になっている方は、一度ご相談ください。
寝起きのほうれい線が気になる方へ
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