
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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ほうれい線にヒアルロン酸を入れたら、どれくらい持つの?
治療を検討する際、ほとんどの方がまず気になるのが、この「持続期間」ではないでしょうか。
「半年で消えてしまうなら意味がない気がする」
「長く残る方がいいのか、でも不自然になるのが怖い」
──そんな迷いの中で、情報を探してこのページにたどり着いた方も多いはずです。
実は、ほうれい線のヒアルロン酸治療は、
単純に“何ヶ月持つか”だけで良し悪しを判断できる治療ではありません。
製剤の選び方、注入する深さや量、
そして何より、ご自身のほうれい線のタイプや部位の特性に合っているかどうかによって、
「持ち」も「満足度」も大きく変わってきます。
この記事では、
ほうれい線のヒアルロン酸の現実的な持続目安を整理したうえで、
「長持ち=成功」ではない理由、
そして自然で後悔の少ない治療を選ぶために本当に知っておくべき考え方を、
ほうれい線専門クリニックの院長としての視点から、分かりやすく解説していきます。
目次
ほうれい線ヒアルロン酸の「持ち」の目安はズバリ何ヶ月?

まず結論|平均には6〜12ヶ月が目安
結論からお伝えすると、
ほうれい線へのヒアルロン酸注入の持続期間は、平均でおよそ6〜12ヶ月が目安です。
ただしこれは「ヒアルロン酸が完全に吸収されてなくなるまでの期間」ではなく、
“効果として実感できる期間”として考えるのが現実的です。
製剤の種類、注入する深さ、注入量、もともとのほうれい線の状態によっては、
半年ほどでボリューム感を感じなくなる方もいれば、
1年以上、自然な変化を保てる方もいます。
「長持ち=成功」とは限らない|満足度は注入の仕方で決まる
ここで重要なのは、「長く残ること=良い治療」ではないという点です。
長持ちを狙うあまり、
- 必要以上に硬い製剤を選ぶ
- 浅い層に多く入れる
- ボリュームを過剰に出す
といった注入の仕方になると、
「不自然」「硬い」「笑ったときに違和感がある」
といった不満につながりやすくなります。
ほうれい線治療で本当に大切なのは、「どれくらい長く残るか」ではなく、
どれくらい自然な状態を無理なく保てるかです。
持続期間は、その結果としてついてくるものに過ぎません。
持続が短く感じる“よくある勘違い”(腫れが引いただけ等)
「思ったより早く減った気がする」という声のうちには、
実際にはヒアルロン酸が吸収されたのではなく、
施術後の腫れが引いただけというケースが多く見られます。
施術後、数日〜数週間は、
- 注入による腫れ
- 麻酔成分の追加分
- ヒアルロン酸が皮膚内の水分を吸収したことによる一時的な膨らみ
によって、実際以上に効果が大きく見えます。
数週間〜1ヶ月かけて腫れやむくみが落ち着くことで
「施術直後よりいきなり減った?」と感じやすくなりますが、
それが本来の完成形であり、そこからが本当の持続期間のスタートです。
ほうれい線は「よく動く部位」──ヒアルロン酸の効果を短く感じやすい理由
もう一つ覚えておきたいのが、ほうれい線は「よく動く部位」だという点です。
口元は会話や食事、笑顔などで日常的に大きく動くため、
同じ製剤・同じ量でも、他の部位に比べて馴染みが早く、
想定より吸収が進んだように感じやすいことがあります。
これは「失敗」や「効いていない」というより、
部位の特性として、効果実感が短く感じやすいという意味合いが大きいのです。
ヒアルロン酸の持ちを左右する3要因|製剤の種類・注入層(深さ)・注入量(cc)

①製剤の質(硬さ/架橋の有無/粒子の大きさ)の違いで“持続期間”が変わる
ヒアルロン酸製剤には、柔らかく肌馴染みの良いものから、
形を支える硬めのものまで、さまざまな硬さや特性があります。
一般的に、硬め・架橋が強い製剤ほど持続しやすい傾向はありますが、
ほうれい線では「硬い=正解」ではありません。
表情の動きが大きく、皮膚が柔らかい部位だからこそ、
持続性と自然さのバランスを取った製剤選択が重要になります。
②注入層(皮下〜深部)と、持続性・不自然さの関係
同じ製剤でも、どの深さに注入するかで、持続や仕上がりは大きく変わります。
浅すぎると凹凸やヒアルロン酸が透けることによる青白さ(チンダル現象)が起きやすく、
深すぎると効果としての実感が薄れることもあります。
ほうれい線では、複数の層を意識した注入ができるかどうかが、
本来の持続性と高い満足度につながります。
③注入量(cc)と持続性|入れすぎが失敗を招く理由
「たくさん入れれば長持ちする」と思われがちですが、これは大きな誤解です。
過剰な注入は、硬さや段差、笑ったときの不自然さにつながり、
結果的に満足度を下げてしまいます。
適切な量を、適切な場所に入れること。
それが、自然に長く見えるための一番の近道です。
ほうれい線は3つのタイプで戦略が変わる|ヒアルロン酸が長持ちしやすい人・しにくい人
①溝(凹み・ボリュームロス)タイプ|相性が良く安定しやすい
頬のボリュームが減り、余った皮膚が折れ重なってできる“溝タイプ”のほうれい線は、
ヒアルロン酸との相性が比較的良好です。
適切な層に適度のボリュームを補うことで、
効果も実感しやすく、安定しやすい傾向があります。
②影(たるみ・ボリューム過多)タイプ|ヒアルロン酸だけだと限界が出やすい
頬のたるみやボリューム過剰による影が主因の場合、
ヒアルロン酸だけで改善しようとすると、
入れすぎや不自然さにつながりやすくなります。
このタイプでは、「持ち」以前に、注入量や注入方法が重要になります。
また、影が主因の場合、ヒアルロン酸自体はある程度残っていても、
たるみや骨格の影響によって「思ったほど効果がなかった」「効果がすぐなった」
と後から感じるケースも少なくありません。
③しわ(ハリの低下・折れ癖)タイプ|刻まれじわには効果が出にくい
皮膚のハリが低下し、表情筋の繰り返し動作によって
表面に細かく刻まれた浅いしわ(折れ癖)は、
実はヒアルロン酸では浅すぎて効果が十分に出にくく、
わずかに得られた効果も比較的戻りやすい傾向があります。
このタイプでは、ヒアルロン酸はあくまでも補助的な位置づけとなり、
別の治療でのアプローチが必要になることも少なくありません。
ヒアルロン酸を追加注入(維持)するなら|頻度・回数・ベストなタイミング

ヒアルロン酸治療は、「一度入れたら完成」でもなければ、
「必ず定期的に打ち続けなければならない」治療でもありません。
大切なのは、その時々の状態を見ながら、
必要な量を必要なタイミングで補充していくという考え方です。
追加の目安|だいたい1年に1回の考え方(定期的=正解ではない)
一般的には、初回のヒアルロン酸注入後、
半年〜1年ほどで追加を検討する方が多い傾向にあります。
ただし、「1年に1回必ず打つべき」という意味ではありません。
回数を重ねることで、ヒアルロン酸の一部が皮膚内に定着して残存しやすくなり、
徐々に状態が安定してくるケースもあります。
そのため、
- 初回〜数年目までは→ 年に1回程度、状態を見ながら追加
- ある程度なじんできた後は→ 必要な量・部分だけを追加で微調整
という流れが自然です。
▶︎[ほうれい線に注入したヒアルロン酸が完全に消えない理由をみる>]
長持ちより“自然さと安全性”を優先すべき理由
追加注入を考える際、「できるだけ長持ちさせたい」と思うのは自然なことです。
しかし、持続性を最優先にしてしまうと、必要以上の量を入れてしまったり、
硬めの製剤に偏ったりすることで、表情や肌質の違和感につながることがあります。
追加注入は、「長持ちさせるための単純作業」ではなく、
自然な状態を維持するための微調整。
この視点が、後悔しない治療につながります。
▶︎[ヒアルロン酸を打ちすぎることによるデメリットをみる>]
よく動くタイプでは、ヒアルロン酸が合わないケースもある
ここまでの理由から、ほうれい線の中でも特に動きが大きいタイプの場合、
ヒアルロン酸を入れても「一時的には良かったが、思ったより早く戻った気がする」
と感じるケースがあります。
これはヒアルロン酸の注入の仕方が悪いのではなく、“よく動く部位”という特性上、
ボリュームを補う治療と相性が合いにくい場合があるという意味です。
そのようなケースでは、追加注入を繰り返して調整していく方法もありますが、
「そもそも戻りにくい肌状態を作る」という発想の治療を検討した方が、
長期的には満足度が高くなることもあります。
ヒアルロン酸より「もっと長持ちさせたい」場合の選択肢|グロースファクターという考え方
ヒアルロン酸は、状態に合わせて微調整できる優れた治療ですが、
時間とともに吸収され、比較的短期間で効果が減弱していく特性は避けられません。
特に、「毎回すぐ元に戻る感じがする」「できれば追加を繰り返したくない」
と感じている方は、次の選択肢まで知っておくと治療の判断がラクになります。
その代表的な選択肢が、グロースファクター治療です。
ヒアルロン酸とグロースファクターの根本的な違い
ヒアルロン酸は、不足したボリュームを外から補う治療です。
一方、グロースファクターは、皮膚そのものの再生を促し、
内側から構造を変えていく治療です。
- ヒアルロン酸|入れた量が時間とともに減っていく
- グロースファクター|自分の組織が再構築され、変化が徐々に定着していく
つまり、
グロースファクターは「長持ちを目指す治療」というより、
「最初から効果が定着した状態を作る治療」と考えると分かりやすいでしょう。
ヒアルロン酸と比べてなぜ「持続性」という点で有利なのか
グロースファクターは真皮層に作用し、コラーゲン生成を促すことで、
皮膚のハリや弾力そのものを改善していきます。
その結果、
- しわが徐々に浅くなり目立ちにくくなる
- 表情の動きによる折れ癖が定着しにくくなる
- 一度生成されたコラーゲンは自分の組織の一部となり長期的に残る
といった変化が、時間をかけて現れるのが特徴です。
グロースファクターがすべての人に最適な治療ではない、という前提
ただし、グロースファクターは万能ではありません。
- すぐにボリュームを出したい場合
- 深い溝やくぼみを大幅に底上げしたい場合
こうしたケースでは、ヒアルロン酸の方が適していることも多くあります。
一方で、
「何度も注入を繰り返したくない」
「できるだけ自然に、将来の予防にも繋げたい」
「長期的な視点でほうれい線を根本改善したい」
という方にとっては、持続性という点で、合理的な選択肢になり得る治療です。
▶︎[ほうれい線に特化したグロースファクター治療の詳細をみる>]
まとめ|「どれだけ長く持つか」より大切なのは、後悔しない仕上がりかどうか

ほうれい線ヒアルロン酸の「持ち」は、
単純に◯ヶ月と数字で語れるものではありません。
製剤・注入層・注入量、
そして何より部位特性やほうれい線のタイプに合った設計によって、
「自然に満足できる期間」は大きく変わります。
ヒアルロン酸は、適切に使えば非常に優れた治療ですが、
吸収される治療である以上、いずれ効果は弱まります。
その先に「もっと長く」「戻りにくく」改善したいと考えたとき、
グロースファクターという選択肢があることを知っておくことは、
決して無駄ではありません。
大切なのは「どれが一番長持ちするか」ではなく、
今だけでなく、数年後の自分にとって後悔が少ない選択かどうか。
その視点を持つことが、ほうれい線治療で失敗しないための最大のポイントです。
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