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ほうれい線は化粧品で消える?レチノールなど成分の効果と限界

説明


著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「ほうれい線に効く化粧品はありますか。」
「レチノールやナイアシンアミドがいいと聞きましたが、本当にほうれい線も薄くなるのでしょうか。」とご相談いただくことがあります。

ほうれい線が気になり始めたとき、まずは化粧品やスキンケアで少しでも目立たなくしたいと考える方は多いでしょう。

実際、化粧品によって乾燥や細かなシワ、キメの乱れ、ハリ不足を整えることで、ほうれい線周辺が以前より目立ちにくく感じられることはあります。

一方で、ほうれい線には皮膚が折れ曲がることで形成された「溝」と、頬や鼻横との高低差などによって生じる「影」があります。

すでに形成された深い溝や、頬の下垂・鼻横の骨格的なくぼみなどによる構造的な影は、化粧品だけでは十分に改善できないことがあります。

東京リンクルクリニックは、ほうれい線治療を専門とする美容皮膚科です。

当院では、ほうれい線を一本の線として見るのではなく、まず「溝」と「影」を確認し、何がほうれい線を目立たせているのかを見極めています。

この記事では、化粧品で改善を期待できる範囲と限界を整理しながら、レチノール、ナイアシンアミド、ニールワン、保湿成分など、ほうれい線対策で注目される成分について解説します。

この記事を読んでわかること

  • 化粧品でほうれい線をどこまで改善できるのか
  • レチノールはほうれい線に効果があるのか
  • ナイアシンアミド・ニールワンなどの成分の特徴
  • 化粧品では改善しにくいほうれい線の見分け方

化粧品を続けてもほうれい線が気になる方へ

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ほうれい線は化粧品でどこまで改善できる?

ほうれい線と化粧品の効果

ほうれい線は、単なる乾燥によるしわではありません。

皮膚のハリ低下だけでなく、頬の脂肪や支持組織の変化、骨格、表情による繰り返しの折れ曲がりなど、複数の要因が関係して形成されます。

そのため、化粧品で改善しやすい部分と、化粧品だけでは変えにくい部分を分けて考えることが大切です。

▶︎[ほうれい線ができる原因を詳しく見る>

参考文献:Hong GW, et al. Why Do Nasolabial Folds Appear? Exploring the Anatomical Perspectives and the Role of Thread-Based Interventions. Diagnostics (Basel). 2024;14(7):716. PubMed

乾燥や細かなシワは化粧品で目立ちにくくなることがある

肌が乾燥すると、キメが乱れて細かなシワや肌表面の凹凸が目立ちやすくなります。

ほうれい線そのものが深くなっていなくても、口元の乾燥や細かなシワが重なることで、ほうれい線全体が濃く見えることがあります。

このような場合には、保湿によって肌表面をなめらかに整えることで、ほうれい線周辺の見え方が改善する可能性があります。

皮膚に形成された「溝」は化粧品だけでは消えにくい

真顔でもほうれい線が線状に残っている場合には、皮膚に「溝」が形成されている可能性があります。

溝は、皮膚のハリ低下や長年の表情による折れ曲がりなどが重なって形成された構造的な変化です。

レチノールなどによって細かなシワや肌質の改善が期待できる場合はありますが、すでに深く形成されたほうれい線の溝そのものを、化粧品だけで消すことは難しいと考えられます。

頬や骨格による「影」も化粧品では変えにくい

ほうれい線が目立つ原因には、頬との高低差や鼻横の骨格的なくぼみなどによって生じる構造的な影もあります。

このような立体的な高低差を化粧品で変えることはできません。

一方、乾燥、色むら、毛穴、細かなシワなどによって実際以上に暗く見える光学的な影は、肌表面を整えることで多少目立ちにくくなる可能性があります。

▶︎[ほうれい線が暗く見える原因を詳しく見る>

レチノールはほうれい線に効果がある?

レチノールなどほうれい線化粧品の成分

ほうれい線対策の化粧品成分として、特に注目されているのがレチノールです。

レチノールはビタミンAの一種で、皮膚のターンオーバーやコラーゲン産生などに関係します。

実際にレチノールを使用した臨床研究では、加齢した皮膚や光老化した皮膚において、細かなシワや肌質などの改善が報告されています。

ただし、ここで重要なのは、研究で評価されている細かな「しわ」と、ほうれい線の深い溝や構造的な影は同じものではないという点です。

レチノールによって細かなシワや肌のハリ・質感が改善し、ほうれい線周辺が目立ちにくく感じられる可能性はあります。

一方、頬の下垂や骨格による影を引き上げたり、深く形成されたほうれい線の溝を直接埋めたりするものではありません。

「レチノールはほうれい線に効く?」という疑問に対しては、肌表面の老化変化には改善が期待できるものの、ほうれい線の原因によって効果には限界がある、と考えるのが適切です。

参考文献:Kafi R, et al. Improvement of naturally aged skin with vitamin A (retinol). Arch Dermatol. 2007;143(5):606-612. PubMed
Kong R, et al. A stabilized 0.1% retinol facial moisturizer improves the appearance of photodamaged skin in an eight-week, double-blind, vehicle-controlled study. J Drugs Dermatol. 2009;8(10):932-936. PubMed

レチノールでほうれい線が悪化したように見える理由

レチノールを使い始めてから、「ほうれい線が前より目立つようになった」と感じる方もいます。

レチノールによって、ほうれい線そのものが急に深くなったとは限りません。

製品や濃度、使用頻度によっては、使い始めに乾燥、赤み、皮むけ、刺激感などが起こることがあります。

口元が乾燥してキメが乱れたり、細かなシワが増えて見えたりすると、一時的にほうれい線まで濃くなったように感じることがあります。

刺激が強い場合には無理に使用を続けず、使用量や頻度を見直しましょう。強い赤みや痛みなどが続く場合には使用を中止し、皮膚科へ相談してください。

レチナールとレチノールの違い

最近では、レチノールだけでなくレチナール(レチナールデヒド)を配合した化粧品もみられます。

レチナールもビタミンA系の成分で、光老化した皮膚を対象とした臨床研究では、肌の質感や水分量などの改善が報告されています。

ただし、レチノールとレチナールでは化学構造や代謝経路が異なり、製品の濃度や処方も異なります。

そのため、「レチナールなら必ずレチノールより効果が高い」「必ず刺激が少ない」と単純に判断することはできません。

ナイアシンアミドはほうれい線に効果がある?

ナイアシンアミドはビタミンB3の一種で、さまざまなスキンケア製品に配合されています。

日本では、製品によっては「しわ改善」などの効能をもつ医薬部外品の有効成分として使用されています。

5%ナイアシンアミドを配合した製剤を使用した臨床研究では、細かなシワや肌の弾力などの改善が報告されています。

ただし、これも深く形成されたほうれい線の溝そのものが改善することを示した研究ではありません。

ナイアシンアミドについても、肌表面の細かなシワやハリ不足を整えることで、ほうれい線周辺の印象を改善するための選択肢と考えるとよいでしょう。

参考文献:Bissett DL, et al. Niacinamide: A B vitamin that improves aging facial skin appearance. Dermatol Surg. 2005;31(7 Pt 2):860-865. PubMed

レチノールとナイアシンアミドは併用できる?

レチノールとナイアシンアミドは、必ずしもどちらか一方しか使えない成分ではありません。

ただし、初めて使用する美容成分を複数同時に追加すると、刺激が出た場合に原因を判断しにくくなります。

特にレチノールを初めて使用する場合には、肌の状態を確認しながら少ない頻度から取り入れ、各製品に記載された使用方法に従いましょう。

ニールワンなどのしわ改善成分とほうれい線

ニールワン®は、しわ改善を目的とした医薬部外品に使用されている有効成分の一つです。

好中球エラスターゼという酵素の働きを抑えることで、しわ改善を目指す成分として開発されています。

ただし、医薬部外品として「しわ改善」の効能が認められていることと、ほうれい線の深い溝や構造的な影が消えることは同じではありません。

ほうれい線周辺に細かなシワやハリ低下が重なっている場合には選択肢になりますが、頬の下垂や鼻横のくぼみなどが主体の場合には、化粧品だけで大きく変えることは難しいでしょう。

ほうれい線対策で注目したい保湿成分

ほうれい線化粧品の保湿成分

ほうれい線対策というとレチノールなどの美容成分に注目しがちですが、口元の乾燥が強い場合には保湿を十分に行うことも重要です。

セラミド

セラミドは角層の細胞間脂質を構成する成分の一つで、皮膚のバリア機能や水分保持に重要な役割を果たします。

乾燥しやすい肌では、セラミドなどを含む保湿化粧品で角層の状態を整えることが、乾燥による細かなシワを目立ちにくくするうえで役立ちます。

ヒアルロン酸

化粧品に配合されるヒアルロン酸は、高い保水性を利用して肌表面のうるおいを保つ目的で使用されます。

化粧品として塗るヒアルロン酸と、美容医療で注入するヒアルロン酸は役割が異なります。

化粧品のヒアルロン酸は保湿を目的とするものであり、ほうれい線の凹みをボリュームで持ち上げるものではありません。

グリセリン

グリセリンも多くの化粧品に使用される保湿成分です。

角層の水分を保つことで、乾燥による細かなシワや肌表面の凹凸を目立ちにくくするために役立ちます。

「高価な成分が多く入っているほどよい」と考えるのではなく、自分の肌で無理なく継続できる保湿力や使用感も大切です。

ほうれい線対策の化粧品は目的に合わせて選ぶ

化粧品は「美容液だから効く」「クリームだから効く」というものではありません。

改善したい悩みと、製品の目的・配合成分を合わせて選ぶことが重要です。

細かなシワやハリ不足には成分を確認する

レチノールやナイアシンアミドなどを取り入れたい場合には、美容液や乳液、クリームなど、その成分が配合された製品から選びます。

しわ改善を目的とする場合には、広告のイメージだけで判断せず、医薬部外品であれば「しわ改善」など、どのような効能が認められた製品なのかを確認する方法があります。

乾燥が気になる場合は乳液・クリームなどで保湿する

化粧水だけでは口元が乾燥する場合には、乳液やクリームなどを使用して肌のうるおいを保つことも大切です。

特に「ほうれい線専用クリームが必要なのか」「どのような成分を選べばよいのか」を知りたい方は、クリームについて詳しく解説した記事をご覧ください。

▶︎[ほうれい線専用クリームの効果と選び方を見る>

敏感肌では刺激の少なさも重視する

注目されている成分でも、赤みや皮むけを繰り返してしまえば継続することは困難です。

特にレチノールなど刺激を感じることがある成分では、いきなり高濃度の製品を選ぶのではなく、肌の状態を確認しながら使用することが大切です。

「高濃度ほどよい」「成分数が多いほどよい」と単純には考えないようにしましょう。

▶︎[肌を健やかに保つためのスキンケアを見る>

化粧品だけで改善しにくいほうれい線の見分け方

化粧品を続けてもほうれい線があまり変わらない場合には、化粧品が悪いのではなく、化粧品では変えにくい原因が主体なのかもしれません。

例えば、真顔でもはっきりと線が残る場合には、皮膚に溝が形成されている可能性があります。

鼻横が大きくくぼんで見える場合には骨格による構造的な影、頬を少し引き上げるとほうれい線が薄くなる場合には頬の下垂による影が関係していることがあります。

このような場合には、化粧品を次々と買い替えるよりも、「溝」と「影」のどちらが目立っているのかを確認した方が、次の対策を選びやすくなります。

また、化粧品以外にも自宅でできることを知りたい場合には、セルフケアについてまとめた記事をご覧ください。

▶︎[ほうれい線のセルフケアでできること・できないことを見る>

化粧品を変えてもほうれい線が改善しない方へ

化粧品で変えにくい溝や構造的な影が目立っている場合には、スキンケアを続けるだけでは十分に変化しないことがあります。

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化粧品で改善しにくい場合の美容医療

化粧品と美容医療は、どちらが優れているというものではありません。

化粧品で変えやすい部分と、美容医療でなければ変えにくい部分が異なります。

皮膚の「溝」が主体の場合

皮膚に形成されたほうれい線の溝が主体の場合、当院ではグロースファクター治療を選択肢の一つとしています。

グロースファクターは、ヒアルロン酸のようにボリュームで線を直接埋める治療ではありません。

皮膚に働きかけ、コラーゲンなどの産生を促すことで、皮膚のハリや厚みを改善し、ほうれい線の溝を自然に目立ちにくくしていくことを目的とします。

▶︎[グロースファクターによるほうれい線治療を詳しく見る>

鼻横などの構造的な影が主体の場合

鼻横の骨格的なくぼみなどによって構造的な影が強い場合には、皮膚のハリを改善するだけでは影が十分に改善しないことがあります。

グロースファクターによって皮膚に厚みやハリが出たり、併存する溝が改善したりすることで、影が多少目立ちにくくなる場合はありますが、骨格的なくぼみそのものをボリュームで補う治療ではありません。

状態によってはヒアルロン酸なども選択肢になりますが、鼻周囲への注入では、頻度は低いものの血管塞栓などの重篤な合併症にも注意が必要です。

▶︎[ほうれい線のヒアルロン酸治療について詳しく見る>

頬の下垂による影が主体の場合

頬の下垂によってほうれい線との高低差が大きくなり、構造的な影が強くなっている場合には、ハイフ、糸リフト、フェイスリフトなど、下垂の程度に応じたリフトアップ治療を検討することがあります。

ただし、リフトアップによって影が改善しても、皮膚に形成された深い溝まで完全に消えるとは限りません。

ほうれい線と化粧品についてよくある質問

レチノールを使えばほうれい線は消える?

レチノールによって細かなシワや肌のハリ・質感が改善する可能性はありますが、すでに形成された深いほうれい線の溝や、頬・骨格による構造的な影まで消すものではありません。

レチノールでほうれい線が悪化することはある?

レチノールによってほうれい線の構造そのものが急に悪化するとは考えにくいですが、使用後に乾燥、赤み、皮むけなどが起こると、口元の細かなシワやほうれい線が一時的に目立って見えることがあります。

レチノールとナイアシンアミドは一緒に使える?

併用できる製品はあります。ただし、複数の美容成分を同時に使い始めると、刺激が出た場合に原因を判断しにくくなります。特に初めて使用する場合には、一つずつ肌の状態を確認しながら取り入れるとよいでしょう。

高い化粧品ほどほうれい線に効果がある?

価格だけでほうれい線への効果を判断することはできません。配合成分、製剤、保湿力、肌との相性、継続しやすさなどを総合して選ぶことが大切です。

美容液とクリームではどちらがおすすめ?

製品の形状だけで効果が決まるわけではありません。レチノールなど特定の成分を取り入れたい場合にはその成分を含む製品、乾燥を防ぎたい場合には乳液やクリームなど、目的に合わせて選びます。

まとめ|化粧品は「何を改善したいか」で選ぶ

ほうれい線対策の化粧品には、レチノール、ナイアシンアミド、ニールワン、セラミド、ヒアルロン酸など、さまざまな成分があります。

レチノールやナイアシンアミドなどでは、細かなシワや肌のハリ・質感の改善が報告されており、乾燥や肌表面の変化によってほうれい線が強調されている場合には、見え方の改善に役立つ可能性があります。

一方で、皮膚に形成された深い「溝」や、頬・骨格との高低差による構造的な「影」は、化粧品だけでは十分に改善できないことがあります。

大切なのは、「一番効く化粧品」を探し続けることではなく、今のほうれい線の何を改善したいのかを考え、それに合った化粧品や対策を選ぶことです。

化粧品だけでは改善しにくいのか分からない方へ

東京リンクルクリニックでは、ほうれい線を一本の線として診るのではなく、溝と影を中心に状態を確認し、一人ひとりに合わせて治療をご提案しています。

「化粧品を続けているけれど、まだほうれい線が気になる」という方は、無料メール相談をご利用ください。院長が一通ずつご返信しています。

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