

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「額のしわは人生の年輪」なんて言葉、一見哲学的で素敵ですよね。
しかし、鏡を見るたびにその刻まれたしわが気になるとしたら、それは単なる生きた証ではなく、見た目や気持ちの面でも自分にとってマイナスになる要素かもしれません。
額のしわは、表情筋の動きや加齢による皮膚の劣化が主な原因ですが、美容医療ではこれを解決する有効な治療が数多く存在します。
ボトックス、ヒアルロン酸、さらには最近流行りのスキンブースターまで。
おでこをつるんと滑らかにする選択肢は様々にあります。
この記事では、額のしわにさよならを告げる治療法について専門的に解説していきます。
額にしわができる原因
額のしわは主に表情筋の過剰な動きや、加齢による皮膚の劣化によって生じます。
眉を上げるときにはたらく前頭筋がくり返し収縮することで、額に横じわが形成されます。
また、加齢に伴いコラーゲンやエラスチンが減少することで、皮膚のハリや弾力が低下し、表情によってできるしわが徐々に皮膚に刻まれ、元に戻りにくくなります。
さらに、乾燥や紫外線などの外的要因も皮膚のコラーゲンの減少をもたらし、額のしわが深くなる要因となります。
額のしわの3つの治療法
1. 基本はボトックス
ボトックスは、額のしわを改善する最も一般的な治療法です。
ボトックスの主成分であるボツリヌストキシンが、神経から筋肉への信号をブロックすることで、前頭筋の過剰な動きが抑えられ、表情による額のしわを目立たなくさせる作用があります。
施術はごく短時間で終わり、ダウンタイムもほとんどありません。
ただし、効果の持続は通常3~4ヶ月程度であるため定期的な治療が必要です。
また、もともと眼瞼下垂など目の開きに問題がある場合、ボトックスを不適切に打つことで瞼が下がるリスクがあるため、適応の判断と注入の技術が問われる治療です。
2. ボトックスが向かない場合はヒアルロン酸
ボトックスで瞼が下がりやすいなど不向きな場合は、ヒアルロン酸注入が有力な選択肢に上がります
ヒアルロン酸は皮膚にもともと存在する成分で、額に注入することで全体的なハリを向上させ、しわや凹凸の目立たない滑らかな額に整える効果があります。
ボトックスのように表情に影響を与える作用はなく、額の深いしわを自然に浅く目立たなくさせることができます。
ただし、皮膚の表面に刻まれた浅いしわを完全になくすことはできません。
効果は約半年~2年ほど持続しますが、製剤の種類や注入量などによっても異なります。
施術直後からすぐに効果を得られることが利点ですが、誤った血管内注入や過剰な量の注入による血流障害などのリスクがあるため、施術には特に注意が必要です。
3. 刻まれたしわにはスキンブースター(リジュラン、スネコス、ジュベルックなど)
スキンブースターは皮膚の細胞や組織にはたらきかけることで、肌本来の再生力を向上させ、ハリや弾力を改善させる治療法で、額のしわに対しても使用されます。
特に、ボトックスやヒアルロン酸では改善が難しいとされる皮膚の表面の浅いしわに対し、効果が期待できます。
たとえば、リジュランはサーモン由来のDNA成分(ポリヌクレオチド)を含み、皮膚の細胞を活性化させ自己治癒能力を向上させます。
スネコスはアミノ酸とヒアルロン酸を配合し、コラーゲンやエラスチン合成の材料を皮膚に供給し生成を促進させることで、ハリや弾力を改善させます。
一方、ジュベルックはPDLLA(ポリ-DL-乳酸)を含み、吸収される過程で持続的なコラーゲン生成の刺激となる特徴があります。
いずれの治療も注射によるもので、ダウンタイムが少ない点が利点です。
ただし、1回の治療で得られる効果がマイルドであるため、ある程度の改善を得るためには3~4回の施術が必要となります。
まとめ
額のしわは、加齢現象や表情筋の動きによって誰にでできる自然なものですが、美容医療ではその改善が可能です。
ボトックスで筋肉の動きを抑える、ヒアルロン酸で皮膚をふっくらさせる、スキンブースターで皮膚の再生を促進させるなど、様々な選択肢があります。
当院はほうれい線をはじめとするしわの治療を専門におこなっており、額のしわに関してもお客様のご状態やご希望に応じて最適な治療法をご提案しています。
メールでの無料カウンセリングもおこなっていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。