

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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50代に突入すると、ふと鏡を見たとき「え?こんなに深かった?」とほうれい線の存在感に驚く瞬間が増えるかもしれません。
実は、50代はほうれい線が“自己主張”を始めるお年頃。
肌のコラーゲンやエラスチンが減少し、ハリや弾力を失った皮膚はしわを刻み込みやすくなります。
さらに、顔の土台である骨が少しずつ萎縮し、靭帯がゆるむことで頬が下がり、ほうれい線がさらに際立って見えるのです。
でもご安心を!50代のほうれい線には、ただ隠すだけじゃない効果的な治療法があります。
今回は加齢がもたらす「ほうれい線問題」を解説しつつ、50代特有の悩みに応える治療法や自宅でできるケア方法をわかりやすくお伝えします。
目次
50代でほうれい線が目立つ3つの原因
50代になると、加齢による変化がさらに顕著になり、ほうれい線が深く目立つようになります。
その主な原因は以下の通りです。
1. 皮膚の老化
50代ではコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった肌の構造を支える成分が大幅に減少します。
さらに、加齢により線維芽細胞の働きが著しく低下するため、皮膚のダメージ修復能力が衰えます。
このため、しわやたるみが進行しやすく、ほうれい線が皮膚に刻まれる原因となります。
また、ターンオーバーも遅くなることで、肌が薄くなりハリや弾力が失われ、ほうれい線がより深く目立つようになります。
2. 骨や靭帯の劣化
50代になると骨の萎縮が加速し、顔の骨格がさらに小さくなります。
頬の組織を支える土台が弱くなるため、頬が下垂してほうれい線が深く見えるようになります。
また、骨と皮膚をつなぎ止める靭帯の劣化が進むことで、支えを失った脂肪や皮膚が下がり、ほうれい線が際立ちます。
3. 脂肪や筋肉の萎縮
50代では、頬の脂肪や筋肉の萎縮が顕著になり、頬がこけやすくなります。
これにより骨格の形状があらわになり、ほうれい線が深い溝として目立つようになります。
さらに、皮膚が余ってたるむことで、ほうれい線の影が強調される結果となります。
50代のためのほうれい線治療
50代でのほうれい線治療は、皮膚にしわが刻まれるのを予防および改善しつつ、肌の老化の進行を遅らせることが重要です。
この年代では、皮膚のコラーゲン減少が進行し、ほうれい線が深くなります。
そのため、グロースファクター治療やヒアルロン酸注入など、コラーゲン生成促進やボリューム補填をおこなう注入系治療が最も効果的です。
早期に適切な治療を開始することで、将来的な肌の状態を大きく変えることが可能です。
◎グロースファクター治療
グロースファクター治療は、皮膚内部のコラーゲンやエラスチンを増加させ、ほうれい線のしわを改善する治療法です。
1回の治療で数年〜10年以上にわたる効果が得られるため、50代のほうれい線治療として非常に効果的です。
特に、皮膚の表面にしわが刻まれてしまった場合でも改善が可能で、自然な仕上がりと長期的な若返り効果が期待できます。
⚪︎ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入は、透明なジェル状の製剤をほうれい線に注入することで、ふっくらと溝が持ち上がり、施術直後から効果を実感できる治療法です。
特に50代では、脂肪や筋肉の減少による顔のボリュームロスが目立つことが多く、それをヒアルロン酸で補うことで、ほうれい線を明確に改善できるだけでなく、顔全体の若返り効果を期待できます。
ただし、効果の持続期間は6ヶ月〜2年程度のため、定期的な治療が必要です。
また、ほうれい線の皮膚の表面にしわが刻まれている場合、ヒアルロン酸による改善は期待できず、グロースファクター治療の検討が必要です。
△医療レーザー(ハイフ・高周波など)
ハイフ(HIFU)
高密度焦点式超音波(HIFU)は、筋膜を引き締める非侵襲的な治療法で、軽度のたるみに効果を発します。
しかし、50代ではたるみが進行しているケースが多いため、HIFUの役割は主に予防的な効果に留まります。
さらに、すでに目立っているほうれい線を改善することは難しく、ヒアルロン酸やグロースファクターなどの注入系の治療と併用することで、より効果的な改善が期待できます。
高周波
高周波の機械治療は、皮膚や脂肪を引き締めるだけでなく、コラーゲン生成を促進する効果があり、肌のハリ感を向上させます。
しかし、50代ですでに目立っているほうれい線を大幅に改善するほどの効果は期待しにくいのが現状です。
また、過度に照射をおこなうと脂肪が減少し過ぎることで頬がこけ、逆にほうれい線が悪化するリスクがあります。
そのため、適切な頻度と範囲での施術が重要であり、注入系の治療との組み合わせが推奨されます。
△糸リフト(スレッドリフト)
50代では、糸リフトは頬のたるみを引き上げ、ほうれい線をある程度軽減する効果があります。
ただし、ほうれい線部分に関しては、持続期間が6〜12ヶ月程度と短いため、単独では十分な改善が難しい場合があります。
より効果的にほうれい線を目立たなくするには、糸リフトに加えてグロースファクターやヒアルロン酸の注入治療を併用することが推奨されます。
これにより、たるみの引き上げと同時に皮膚のコラーゲン生成やボリューム補填が可能となり、より満足度の高い結果が期待できます。
50代のためのほうれい線セルフケア
保湿ケア
保湿は、ほうれい線の予防や改善において基本中の基本です。
まず、化粧水で肌に水分を補給し、乳液で油分のバランスを整え、最後にクリームでバリアを作り、水分の蒸発を防ぎましょう。
乾燥を放置すると皮膚のバリア機能が低下し、コラーゲンが減少することで、ほうれい線が深くなる要因にもなるため、日常的に丁寧な保湿ケアをおこなうことが重要です。
紫外線対策
紫外線はコラーゲンやエラスチンを破壊し、肌の老化を加速させる最大の敵です。
季節を問わず日焼け止めをこまめに塗り直し、帽子や日傘でしっかりと遮光することが重要です。
屋内でも窓から紫外線が入る場合があるため、日焼け止めの使用は欠かせません。
さらに、飲む日焼け止めの併用やビタミンC・Eを多く含む食品を摂取することで、内外から紫外線ダメージを防ぎましょう。
表情筋トレーニング
顔のたるみを予防するためには、表情筋を鍛えることが有効です。
口を大きく開けて発声する練習や、頬を膨らませて数秒キープするトレーニングが効果的です。
ただし、頻繁にやり過ぎると皮膚に負担がかかり、ほうれい線が逆に目立つ原因にもなります。
適度な頻度を守り、無理なく続けるようにしましょう。
まとめ
50代のほうれい線は、皮膚の老化や骨の萎縮、脂肪や筋肉の衰退が原因で深く目立ちます。
根本的な改善には、皮膚のコラーゲン生成を促すグロースファクター治療が最適です。
即効性を求める場合は、ヒアルロン酸注入でほうれい線をふっくらカバーすることも効果的です。
また、ハイフや高周波治療はたるみの予防には役立ちますが、改善をはかるには注入治療との併用が有効です。
他にも、保湿や紫外線対策、適度な表情筋トレーニングなどのセルフケアを取り入れることで、老化の進行を遅らせることができます。
当院では年代別のほうれい線治療に特化した施術を提供しており、お客様一人ひとりに最適なプランをご提案しています。
メールでの無料カウンセリングもおこなっていますので、ぜひお気軽にご相談ください。