

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「最近、笑ったときにほうれい線のような跡が残る気がする」
「写真を撮られたときのほうれい線の影がやばい…」
「まだ20代なのに、もうほうれい線…?」
そんな違和感を抱えながら、検索やSNSで「ほうれい線 消す方法」と調べ、
いつの間にか美容アカウントやインフルエンサーの投稿に行き着く…。
気づけば、「脂肪吸引でほうれい線スッキリ」「糸リフトで若返り」という言葉に、心が揺れている――。
それ、ちょっと待ってください。
本当にあなたのその“気になっている影や線”に、脂肪吸引や糸リフトは必要ですか?
もしかすると、それは“ほうれい線”ではなく、鼻の横にあるくぼみの影かもしれません。
あるいは、笑い方の癖によって一時的に現れているだけの線かもしれません。
近年の20代は、美容医療が身近になった一方で、
SNSを通じて「若いうちから気軽に大掛かりな施術を受けるのが当たり前」というムードにさらされています。
しかし、20代に本当に必要なのは、「今の美しさを壊さず、将来の変化に備えること」です。
焦って“大きな施術”に手を出す前に、
まずは「なぜ今それが気になるのか」「何が原因なのか」を、正しく理解することが大切です。
このページでは、
- なぜ20代でほうれい線が気になってしまうのか?
- その影にある本当の原因とは何か?
- そして、未来を見据えた本当に効果的で自然なケア
について、専門クリニックとしての視点から丁寧にお伝えします。
“今のあなた”と“未来のあなた”がどちらも納得できる、最良の選択を一緒に考えていきましょう。
目次
なぜ?20代でもほうれい線が気になる理由
20代というと、肌のハリや弾力がしっかり保たれている印象が強く、「ほうれい線」は無縁と思われがちです。
しかし実際には、以下のような構造的・表情的な原因で、20代でも「ほうれい線が気になる」現象は起こります。
1. 鼻の横にある“くぼみ”の影が「ほうれい線」に見えている
最も多いのがこのケースです。
特に20代で「ほうれい線が目立つ気がする」と感じている方の多くは、小鼻の脇(鼻翼基部)のくぼみによる影を「ほうれい線」と誤認しているパターンです。
このくぼみは生まれつきの骨格の影響で若くても目立つことがあり、特に口元が前に突出していたり、中顔面の位置が低い方に多く見られます。
これはいわゆる“老化によるほうれい線”とは異なりますが、将来的には深いしわにつながりやすい構造的なリスクでもあります。
2. 表情筋が強く、笑いじわが“跡”として残りやすい
表情が豊かな方や、表情筋が発達している方は、若くても笑ったあとにほうれい線が“うっすら跡として残る”ことがあります。
さらにこのタイプでは、ファンデーションなどのメイクがほうれい線部分に溜まりやすく、より強調されて見える原因にもなります。
このような皮膚に付いた「折れ癖」はくり返すことで徐々に定着し、やがて静止時(無表情)でもくっきりと刻まれた線となって残るようになります。
3. 頬の脂肪が多く、ボリュームによって影ができる
頬の脂肪が多いと、物理的に下へとボリュームが集中し、小鼻横から口元にかけて影を作りやすくなります。
この「影」がほうれい線のように見えるのです。
⚠️脂肪吸引は慎重に!
一見すると「脂肪を取ってしまえばいいのでは?」と思われがちですが、脂肪吸引は適応が非常に限られる治療法です。
- 脂肪を減らすことで中顔面の立体感が失われ逆に老けて見えたり、頬の位置が下がることでほうれい線悪化の原因になる
- 若い頃はちょうど良くても、将来的に皮膚のたるみや頬こけが出やすくなる
- 施術によって拘縮や瘢痕化が起きると、後から注入治療を行う場合に改善しにくくなる
そのため、よほど脂肪量が多くて他の選択肢が難しいケース以外では20代に脂肪吸引は推奨されません。
▶︎[ほうれい線の脂肪吸引について詳しくみる>]
▶︎[ほうれい線ができる原因をさらに詳しくみる>]
セルフケアでの予防は意味がある? ただし限界も
保湿や紫外線対策、適度な表情筋トレーニングなど、日常的なセルフケアは“予防的な意味”では有効です。
しかし、構造的なくぼみや、表情じわの折れ癖に対しては、セルフケアだけでは改善が難しいのが現実です。
「スキンケアは最低限の予防として」「美容医療は現状の改善と、未来への自己投資として」
目的を明確に使い分けることで、無駄な時間や出費を防ぐことができます。
ハイフや糸リフトは20代には適応しにくい理由
20代で美容医療を考える際に、ハイフ(HIFU)や糸リフトを検討する方もいます。
しかし、結論から言うと、20代にハイフや糸リフトはほとんど適応になりません。
- そもそも「たるみ」がないため、リフトアップや無理な引き締めの必要がない
- 糸リフトで無理に引き上げることで、逆に引きつれや凹凸が生じたり不自然な輪郭になってしまう
- 組織に過剰な侵襲を与えることで拘縮が強くなったり、ハイフで脂肪が減ることで将来的な頬こけやたるみの原因に
これらの施術は“老化の進行=たるみが現れている方”に適応となる治療です。
20代はあくまでも「自然に整える」「確実に予防する」ためのアプローチが適しています。
▶︎[そもそもリフトアップ施術だけでほうれい線は改善しにくい理由をみる>]
【比較表】20代の「ほうれい線が気になる」人向けの治療法まとめ
治療法 |
適応 |
メリット |
注意点 |
グロースファクター治療 |
鼻横のくぼみ・浅い〜深いしわ |
自然な変化・将来の予防・1回で長期効果 |
効果の実感に1〜6ヶ月 |
高周波機器(RFなど) |
頬の脂肪が多い方 |
引き締め・ハリ感アップ |
複数回必要、効果がマイルド |
ヒアルロン酸注入 |
鼻横のくぼみ・溝が明確にある方 |
即効性 |
血流障害、浅いしわや折れ癖への効果は乏しい |
ハイフ・糸リフト |
ほうれい線治療としては基本的に不適応 |
– |
不自然な輪郭・拘縮や頬こけリスクあり |
セルフケア |
最低限の予防 |
肌の土台を保つ |
改善は難しい |
20代向け各治療法の解説
20代にお勧めできる治療法3つについて、以下に解説します。
①グロースファクター治療
グロースファクターは、肌の再生を促す成長因子を注入することで、肌のハリや弾力を内側から高めていく治療です。
1〜6ヶ月と時間をかけて少しずつ効果が現れるため、不自然さなく肌が整っていくのが特徴です。
「まだ目立つほどではないけれど、将来への備えとして肌の土台を整えたい」方には、特におすすめです。
② 高周波機器(RF)
高周波機器は、皮膚の深部に熱を与えることで、コラーゲンの収縮と再生を促す治療です。
頬の脂肪が多く、重みによる影が気になる方に向いており、余分なボリュームの引き締め効果が期待できます。
1回の施術で劇的な変化はありませんが、数回の施術でじわじわと肌が引き締まっていく感覚です。
③ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸は、透明なジェル状の製剤を注入し、くぼんだ部分に直接ボリュームを与える治療です。
その場で変化が実感できる即効性が最大の魅力ですが、血流障害のリスクを伴うため注意が必要です。
特に、20代で気になりやすい鼻の横(鼻翼基部)のくぼみは、血管が複雑に走行するハイリスク部位であり、施術には高度な技術と解剖学的知識が求められます。
また、浅いしわや折れ癖に対しては、ヒアルロン酸で物理的にボリュームを与えるだけでは改善が難しい場合がほとんどです。
グロースファクターが自然で効果的な理由
この治療は、肌の再生を促す“成長因子”を真皮に届けることで、コラーゲンやエラスチンの生成を高め、肌の弾力やハリを内側から育てるアプローチです。
見た目を急激に変えるのではなく、少しずつ肌の状態を底上げするのが特徴で、笑顔の動きにもなじみやすく、「笑ったときにほうれい線が深く食い込み跡が付きやすい」悩みにも自然な改善をもたらします。
ヒアルロン酸のような不自然に膨らませることなく、周囲に気づかれずに肌質を整えたい20代にとって、無理のない選択肢です。
即効性よりも、時間をかけてナチュラルに整えていきたい方には、特に向いている治療法です。
まとめ|「まだ20代」だからこそ。未来の自分に投資するという選択
今気になっている“ちょっとした影や線”――
それを見て見ぬふりするか、今のうちに整えておくかで、5年後、10年後の肌の印象は大きく変わります。
美容医療は、派手に変えるためのものではなく、将来の老化を穏やかにするための“予防的な手段”でもあります。
“自然に”“コツコツと”ケアを重ねたい方にこそ、グロースファクターは適した選択肢です。
【無料カウンセリングのご案内】
ここまで読んでくださったあなたへ。
「気になっていたのは、私だけじゃなかった」
そう感じていただけたなら、ぜひ一度ご相談ください。
当院では、20代の方でも安心して受けられるよう、カウンセリングから施術まで院長の私が一貫してご対応しており、無理なご提案は一切いたしません。
メールも直接ご返信させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。
自然な未来のために、今できることをご一緒に考えていきましょう。