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要注意!ほうれい線はリフトアップ手術では消えない|注入治療の必要性

説明


著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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鏡を見たとき、ふと口元に刻まれたほうれい線が気になってしまう。


「リフトアップ手術をすれば、この線もピンと伸びて、若い頃の顔に戻れるのでは?」

そう思って、美容医療という選択肢に惹かれる方は少なくありません。

確かにリフトアップ手術を行えば、ほうれい線の上に覆い被さる頬のたるみが引き上がり、影が薄く見えることはあります。

「これで一気に解決できるかも」と期待するのは当然のことです。

しかし実は、ほうれい線は単なるたるみだけが原因でできているものではありません。

その正体は、“凸”と“凹”が重なり合った立体的な構造産物なのです。

  • 凸とは、頬のたるみがほうれい線のライン上に覆い被さり影を強調させる。
  • 凹とは、皮膚が折れ曲がったり沈み込むことで細長い溝ができる。

こうした変化で現れるのが「ほうれい線」です。

このうち、リフトアップ手術で改善できるのは“凸=たるみが覆い被さる部分”を上に引き上げることのみ。
“凹=皮膚そのものが変形してできた溝”はそのまま残ってしまうことがほとんどです。

「外科手術をしたのに思ったほどほうれい線が消えなかった」「頬は上がったのに、ほうれい線だけ残っている」
――そんな声が後を絶たないのはこのためなのです。

本ページでは、この“リフトアップ手術の限界”を医学的に整理し、さらにリフト治療と注入治療を組み合わせることこそが、本質的な解決策である理由を詳しく解説します。


正しい知識と方法を選べば、ほうれい線は確実に若々しく、自然に改善していくことができます。

ほうれい線に対するリフトアップ手術の種類と比較

リフトアップ手術と一言でいっても、その方法は大きく分けると3種類あります。

  • 糸リフト(スレッドリフト)
  • 外科的フェイスリフト(皮膚のみ引き上げ・切除)
  • 外科的フェイスリフト(SMASリフト=筋膜層まで引き上げる本格的な方法)

それぞれ「どこまで上がるのか」「どのくらい持続するのか」「ほうれい線への効き方」に違いがあり、正しく理解することが大切です。

【リフトアップ手術の比較表】

手術/施術

特徴

ほうれい線改善

持続期間

ダウンタイム

リスク・副作用

適しているケース

糸リフト

吸収性の糸でたるみを物理的に引き上げる

凸:△/凹:×

△数ヶ月〜1年

◯数日~1週間

感染、糸露出、左右差

軽度~中等度のたるみ、イベント前

外科リフト(皮膚のみ)

余分な皮膚のみを切除して縫合

凸:◯/凹:×

◯1~数

△12週間

傷跡、拘縮、ひきつれ

中等度のたるみ、ダウンタイム軽減

外科リフト(SMASリフト)

筋膜(SMAS層)まで剥離・縫合し、強力に引き上げ

凸:◎/凹:×

◎数~10年以上

×2〜3週間

血腫、神経損傷、拘縮、傷跡

重度のたるみ、長期持続

どの方法も「たるみ=凸」には効果的ですが、ほうれい線の本体である“溝=凹”までは改善しきれないのが共通の限界です。

各リフトアップ手術の特徴と限界

比較表だけでは分かりにくい具体像を、もう少し掘り下げて見ていきましょう。
それぞれのリフトアップに共通する“メリットと限界”を確認していきます。

1. 糸リフト(スレッドリフト)

  • 特徴:特殊な吸収糸を皮下に挿入し、皮膚や脂肪のたるみを物理的に引き上げる方法。糸が溶ける過程で軽いコラーゲン生成も期待でき、その後のたるみの予防につながります。
  • 効果:フェイスラインや頬の下垂には即効性があるが、ほうれい線の溝自体は変化しにくく、引き上げ効果も短期間で戻りやすい。
  • 持続:数ヶ月〜1年程度。
  • リスク:腫れ、内出血、感染、糸の露出、凹凸、ひきつれ。
  • 限界:ほうれい線部分は角度的にも引き上げにくく、糸リフトだけで効率的に改善させることは困難

▶︎【ほうれい線部分の糸リフトの詳細をみる>】

2. 外科的リフト(皮膚のみ引き上げ)

  • 特徴:耳の前などを切開し、余分な皮膚を切除して縫合。
  • 効果:軽度〜中等度のたるみには効果的で、輪郭のたるみ感を解消。SMASリフトと比べてダウンタイムが少なくて済む。
  • 持続:1〜数年ほど。
  • リスク:腫れ、内出血、傷跡、拘縮、ひきつれなど。
  • 限界:皮膚のみのアプローチでは深い組織を支える力が弱く、ほうれい線の凸部分は軽度に改善が期待できるが、凹みには効果が乏しい

▶︎【外科リフトのほうれい線に対する効果の詳細をみる>】

3. 外科的リフト(SMASリフト)

  • 特徴:筋膜(SMAS)層まで剥離し、土台ごと引き上げる本格的な手術。
  • 効果:強いたるみに有効で、フェイスラインをしっかりと若返らせられる。
  • 持続:数年〜10年以上と長期持続。
  • リスク:腫れ、血腫、神経障害、感染、拘縮、傷跡、ひきつれなど。ダウンタイムも数週間と長め。
  • 限界:強力な手術であっても、皮膚そのものに刻まれた溝=ほうれい線の凹部分は残るため、結局は注入で仕上げる必要がある。

凹みを浅くするには注入治療が必要

リフトアップ手術は頬の下垂=凸部分を引き上げるには有効ですが、ほうれい線の主因である凹部分(皮膚自体が折れ曲がってできる溝)には直接アプローチできません。

ほうれい線を本当に薄く目立たなくするには、

  • 凹みを内部から膨らませて底上げする方法(ヒアルロン酸注入)、もしくは
  • 皮膚の質を強化して折れ曲がりを立ち上がらせる方法(グロースファクター治療)

すなわち、「注入治療」が欠かせないのです。

リフト手術と注入治療、まずはどちらを優先すべきか?

リフトと注入のどちらを優先して行うべきか迷ったら、以下を指針にしましょう。

  • 重度のたるみ → リフトでたるみを引き上げつつ、溝には注入で仕上げる。どちらが先でも、同時に施術でもOK。
  • 軽度〜中等度のたるみ → リフト無しで、注入だけでも十分改善可能。注入後、たるみが進行してきたらリフトを併用する。
  • たるみなし・将来的な予防 → リフト不要。注入で皮膚の質を底上げすることで、将来的にほうれい線の溝が形成されるのを防ぐことが可能。

このように、“たるみの凸はリフト・溝の凹みは注入”という役割分担を理解して治療計画を立てることが大切です。

注入治療の3種類と特徴

注入治療には大きく分けて以下の3種類があります。

  • ヒアルロン酸注入
  • グロースファクター治療
  • 脂肪注入

それぞれの作用機序や持続期間、自然さには違いがあります。
自分自身の状態・ご希望に合わせて選択肢を選ぶのが理想的です。

【注入治療の比較表】

治療法

仕組み

メリット

デメリット

持続期間

向いている人

ヒアルロン酸

ジェル状の製剤を注入し、凹みを埋める

即効性あり、微調整・修正が効きやすい

定期追加注入が必要、血流障害のリスク

数ヶ月〜2年

今すぐ変化が欲しい人

グロースファクター

成長因子でコラーゲン再生を促す

自然で長期持続、表情の動きに馴染む

即効性がない、クリニックによる格差が大きい

数年〜10年以上

根本治療したい人

脂肪注入

自己脂肪を採取して注入

定着すれば長期持続

ほうれい線は脂肪が定着しにくく、複数回注入必要

数年〜10年以上

顔の他の部位も脂肪注入希望の人

各注入治療の詳細を解説

比較表で概要を掴んだところで、次に各治療を少し深掘りして見ていきましょう。
即効性・自然さ・持続性の違いを整理することで、自分に合った選択肢が見えてきます。

1. ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸は「即効でほうれい線を消す」治療として人気があります。
注入直後から凹みが持ち上がり、溝が浅く目立ちにくくなります。

しかし、鼻翼基部は血管が密集するハイリスク部位でもあるため、経験の浅い施術では血流障害を引き起こす恐れがあります。
また、効果は半年〜2年ほどで徐々に薄れるため、定期的な追加注入が必要となります。

▶︎【ほうれい線のヒアルロン酸注入の詳細をみる>】

2. グロースファクター治療

グロースファクターは「皮膚そのものを若返らせる」ことを目的とした治療です。
真皮層に働きかけてコラーゲン・エラスチン生成を促進し、溝を自然に浅くするだけでなく、将来のほうれい線の進行予防にもつながります。
1回の注射の施術によって得られた効果は、数年〜10年以上持続するため、何度も施術を繰り返す必要はありません。

ただし、「グロースファクター」という同じ名前の治療でも、製剤の質・濃度・投与量・注入方法などはクリニックによって大きく異なるため、治療内容の選定や症例写真の確認が重要なポイントとなります。

▶︎【ほうれい線に特化した当院グロースファクター治療の詳細をみる>】

3. 脂肪注入

自身の脂肪を採取して精製したものをほうれい線の溝に注入する方法。顔の脂肪量が少ない方に向いており、深いほうれい線や鼻の横のくぼみにも対応可能。

ただし、ほうれい線部位はよく動くこともあり、脂肪の定着率が他の部位と比べて低く、一度の注入では不十分で複数回の施術を要するケースがほとんどです
また、しこりや術後感染、左右差のリスクもゼロではありません。術後は脂肪採取部のダウンタイムも伴うことも注意が必要です。

▶︎【ほうれい線の脂肪注入の詳細を見る>】

当院がグロースファクターを第一選択とする理由

ほうれい線治療を専門に行ってきた経験から、当院ではグロースファクター治療を第一選択としています。

  • 自然な仕上がり:笑ったときも表情の動きに追従し「肌表面の凹凸・不自然な膨らみ」が出にくい
  • 安全性の高さ:血管塞栓など重大な副作用リスクが極めて少ない
  • 長期持続性:1回の注射で数〜10年以上の長期効果、将来の予防にもつながる

ヒアルロン酸の即効性や脂肪注入のボリューム補正も有効ですが、ほうれい線の「凹み」に対してはグロースファクターが最も合理的で持続的な解決策であると考えています。

当院では混合投与を避ける、目の下などのハイリスク部位を避ける、濃度や投与量・注入方法を厳密に設定することで、しこりや膨らみすぎのリスクを徹底回避しています。

まとめ |リフトだけでは不十分。ほうれい線は“注入との併用”で根本改善

ほうれい線は、単なる「たるみ」ではなく、頬のたるみ=凸と皮膚の沈み込み=凹が組み合わさってできる複雑な構造です。
そのため、リフトアップ手術だけでは「頬は上がったけれど、ほうれい線だけ残った」という結果になりやすく、十分な満足を得られないケースも少なくありません。

  • リフトアップ手術:たるみ(凸)を引き上げることで、輪郭の補正や顔全体の若返りには効果的
  • 注入治療:溝(凹)を埋めたり皮膚を強化することで、ほうれい線の本体に直接アプローチ

つまり、「凸はリフトで、凹は注入で」という役割分担こそが、自然で確実な改善を実現するカギなのです。

なかでも当院が第一選択としているグロースファクター治療は、

  • 表情の動きや肌質になじむナチュラルな仕上がり
  • 血管塞栓などのリスクが少ない安全性
  • 数年〜10年以上で続く長期持続性

といった点で優れており、「ほうれい線を自然に・根本から改善したい」と願う方に最適な治療法です。

正しい方法を選べば、あなた自身も無理なく若々しい口元を取り戻すことができます。
まずは専門的なカウンセリングで、あなたに合った最適な治療プランを一緒に見つけていきましょう。

当院はほうれい線治療を専門に行っており、患者様のご状態やご希望に応じて、最適な治療法をご提案いたします。

無料カウンセリングも実施しており、お寄せいただいたご相談メールには、本記事を執筆している院長の私がすべて丁寧にご返信いたします。
ほうれい線でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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