
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
ドクター紹介はこちら
「なんだか左右で顔の印象が違う…」
鏡を見て、ほうれい線の左右差が気になったことはありませんか?
左右差があると、ないときと比べてよけいにその部分に目がいきますよね。
実は、ほうれい線の左右差は、骨格の違いや筋肉の動き、生活習慣などが原因で起こるもの。
特に噛む動作の偏りや表情の癖が影響するため、日々の習慣が差を強調してしまうこともあります。
でも、ご安心ください。
左右差の改善には、ピンポイントで調整できる注入治療が最も効果的です。
グロースファクターやヒアルロン酸を適切に用いれば、
深さや形状の違いを整え、バランスの取れた仕上がりを実現できます。
この記事では、ほうれい線に左右差が生じる詳しい原因と、最適な治療法について解説します。
正しい知識を得て、ストレスなく笑顔を作れる一番の近道を探しましょう。
目次
ほうれい線の左右差が生じる3つの原因

①生まれつきの骨格の左右差
人間の顔は、誰しも生まれつき多少の左右差があります。
- 頬骨の高さ
- 下顎の張り出し
- 鼻翼基部の高さ(鼻横のくぼみ)
- 歯並び
- 咬筋(噛む筋肉)の付き方
完全に左右対称な骨格をもつ人はほとんどおらず、骨格差が基盤となり、
その上にある脂肪・筋肉・皮膚の張り方にも左右差を生みます。
その結果、ほうれい線の深さや形状にも左右差が現れるのです。
②表情や噛みしめの偏り

もともとの骨格や筋肉の動きに左右差があると、
それが日常生活での無意識的な癖につながることがあります。
筋肉は意識的に使わない限り、発達している方を優先して使う傾向があり、
その結果左右差がさらに強調されます。
たとえば、骨格的に張り出している方の下顎は、
咬筋(噛む筋肉)が発達しやすく、自然とそちらで噛む癖がつきます。
この癖を放置すると、筋肉の発達が進み、左右差が拡大する原因になります。
また、噛むこと以外にも、笑い方や話し方などの無意識的な表情の癖が、
ほうれい線の左右差を引き起こす要因につながります。
③生活習慣の影響

長年の生活習慣も左右差を助長します。
- 寝るときいつも同じ側を下にしている
- 車の運転時に片側だけ紫外線を多く浴びる
- 片側に頬杖をつく
- 片寄ったスマホ姿勢
これらの影響は加齢とともに蓄積され、
ほうれい線の深さ・長さ・影に大きな違いを生むことがあります。
ほうれい線の左右差の様々なタイプ
「左右差」と一言でいっても、その種類や特徴は様々です。
ほうれい線の左右差は人によって異なり、深さや長さ、形状の違いなど、様々なタイプがあります。
ここからは、実際にどのようなほうれい線の左右差があるのか、
具体的な例をあげて解説していきます。
1. 深さの左右差があるタイプ
このタイプは年齢を重ねた方に多く見られ、
片方のほうれい線がもう片方よりも深く、はっきりと目立つのが特徴です。
ほうれい線の左右差の中でも特に目立ちやすく、多くの方が悩まれる原因となっています。
グロースファクターやヒアルロン酸などの注入治療を行うことで、
左右のバランスを整えつつ、深いほうれい線を浅く目立たなくすることが可能です。
▶︎[深いほうれい線の治療法をみる>]
2. 長さの左右差があるタイプ
たとえば、片方のほうれい線が口の横で止まっているのに対し、
もう片方が顎まで伸びている場合、このタイプに該当します。
このようなケースでは、ほうれい線の長さの左右差が目立ち、
しわの始まりや終わりが異なる点を気にされる方が多いです。
なお、口角から顎にかけて伸びるしわは
「マリネットライン」と呼ばれるもので、ほうれい線とは異なる種類のしわです。
ほうれい線とマリネットラインを混同しないよう、治療の際は注意が必要です。
▶︎[ほうれい線とマリオネットラインの原因や治療法の違いをみる>]
3. 形状の左右差があるタイプ
片方のほうれい線が途中で枝分かれしていたり、片方だけしわが2本連なっているなど、
左右でほうれい線の形が異なる場合、このタイプに該当します。
形状の左右差は目立ちやすく、ストレスに感じる方が多いです。
このような場合でも注入治療を用いることで、枝分かれした部分を目立たなくしたり、
複数のしわの数減らして左右で整えることが可能です。
左右差はセルフケアでは治せない。美容医療の力が必要な理由
左右差の改善に美容医療が必要な理由

左右差を気にして、「マッサージ」「スキンケア」「顔のストレッチ」などの
セルフケアを頑張る方は多いですが、左右差の改善にはほとんど効果がありません。
理由はシンプルで、左右差の根本原因は「構造(骨・脂肪・筋肉)」の差であり、
改善のためには“足りない側を補い、深い側は埋める”という「立体の調整」が必要だからです。
これが可能なのは、美容医療の中でもほうれい線の溝にピンポイントでアプローチできる「注入治療」だけです。
なぜ注入治療が最も効果的なのか?

左右差の改善にグロースファクターやヒアルロン酸などの「注入治療」が最適な理由は、
- 左右で量を変えて注入できる(細かな微調整が可能)
- 狙った箇所の凹みだけをピンポイントで改善できる
- ミリ単位で注入デザインを変えられる
- 骨格の差を補正できる
- 深部構造に直接アプローチできる
といった、“バランスの微調整に特化した治療”だからです。
一方でハイフや糸リフトなどは“引き上げる治療”であり、左右差の細かい調整はできません。
ほうれい線の左右差を改善する治療法
ここからは、実際の治療法を詳しく紹介します。
左右差を改善したい方はぜひ参考してください。
ほうれい線の左右差を改善するには、以下のような治療法があります。
①グロースファクター治療|根本的な左右差の改善が可能
グロースファクターは、再生治療にも使用される物質の一つで、
皮膚に存在するコラーゲンを生成する細胞(線維芽細胞)を活性化させる作用があります。
これをほうれい線に注入することで、
皮膚のコラーゲン生成が促進され、ほうれい線が徐々に目立たなくなります。
当院のグロースファクター治療では、1回の施術で効果を実感する方が多く、
その後も数年〜10年以上の持続効果が期待できます。
また、ほうれい線に左右差がある場合、治療後約3ヶ月で左右差の改善が見られます。
ただし、完全に左右差を解消することは難しく、ごく稀に左右差が逆転することもあります。
これはヒアルロン酸のように“製剤そのもののボリューム”で埋める治療ではなく、
自身のコラーゲン生成量に左右される再生医療のためです。
当院では左右差を最大限調整できるよう、注入位置と量を慎重に設計しています。
②ヒアルロン酸注入|リアルタイムでの左右差の微調整に最適

ヒアルロン酸治療は、ほうれい線の改善において非常にポピュラーな方法です。
ほうれい線の溝や凹みにジェル状のヒアルロン酸を注入することで、
凹みをふっくらと持ち上げ、ほうれい線を目立たなくします。
注入後すぐに効果がわかるのが大きな利点で、施術中に仕上がりの微調整をしやすく、
特に左右差のあるほうれい線の改善においては、最も左右のバランスを整えやすい治療法です。
ただし、ヒアルロン酸は体内で分解・吸収されるため、
効果の持続期間は数ヶ月から2年程度であり、定期的なメンテナンスが必要です。
③機械治療(ハイフ・高周波など)|左右差の改善には不十分

ハイフ(HIFU)や高周波(RF)は、
皮膚や脂肪、筋膜に熱を加えることで組織を引き締める治療法です。
このような機械治療はほうれい線の予防や、軽度のたるみを改善するには効果的です。
ただし、すでに目立っているほうれい線を改善する効果は乏しく、
特に注入治療のようにほうれい線の左右差を整える作用はほとんど期待できません。
④糸リフト(スレッドリフト)|多少整っても効果は短期的

糸の表面にコグ(トゲ)が付いた医療用の吸収糸を皮膚に挿入し、たるみを引き上げる治療法です。
この方法では、ほうれい線の上の頬(メーラーファット)を糸で引き上げることで、
一時的にほうれい線を目立たなくすることが可能です。
しかし、ほうれい線の左右差を糸リフト単独で改善するには限界があります。
また、ほうれい線にアプローチする際の中顔面は比較的戻りやすい部位であるため、
施術後の効果の持続性が短く、長期的な満足度は低くなるケースもあります。
まとめ|ほうれい線の左右差は“原因の深さ”に合わせた注入治療が最も効果的
ほうれい線の左右差は、生まれつきの骨格や筋肉の動き、生活習慣などが原因で生じます。
この左右差を完全になくすことは難しいものの、
グロースファクターやヒアルロン酸などの注入治療を活用すれば、左右差を効果的に改善できます。
これらの注入治療は、片方のほうれい線や特定の部分にピンポイントでアプローチでき、注入量の微調整が可能です。
当院は「ほうれい線治療専門クリニック」として、
原因の診断から治療設計まで、ほうれい線に特化した診療を行っています。
メールでの無料カウンセリングも実施しており、お寄せいただいたご相談メールには、
本記事を執筆している院長の私がすべて丁寧にご返信いたします。
ほうれい線でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。











