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しわのタイプ別治療法|3つのタイプの見分け方とベストな治療法

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子

年齢と共に顔のあちこちに出てくるしわ。

明らかに目立って隠したいものもあれば、よく見ないとわからないけどこのまま深くなったらどうしよう、という些細なものまで様々です。

実はしわには、大きく分けて3つのタイプがあります。

自分の気にしているしわがどのタイプか理解することで、最適な治療法もわかります。

しわタイプ① 無表情でもある大きなしわ

顔をリラックスさせた無表情の状態でも、常に見られるしわの中で、サイズの大きいものが当てはまります。

普通に人と話す距離であれば、相手からもぱっと見て「しわ」とわかるサイズのものです。

例として、以下のしわがあげられます。

ほうれい線

小鼻の両わきから口の外側にかけて伸びる大きなしわです。
若い方でも悩む方が多いです。

マリオネットライン

口角の下から顎にかけて伸びる比較的大きなしわです。
中年以降に目立ってくることが多いです。

ゴルゴライン

目頭の下から両頬にかけて伸びる比較的大きなしわです。
子供の頃からある方もいます。

大きなしわの原因

主に、加齢による皮膚のコラーゲン量の低下や、頬の下垂が原因で生じます。

生まれつきの骨格も影響します。

ゴルゴラインは老化のほか、皮膚が筋肉などの深部組織と癒着することで生じている場合もあります。

大きなしわの治療

グロースファクター治療

グロースファクターとよばれる物質をしわに注入することで、皮膚のコラーゲンをつくる細胞(線維芽細胞)が活性化し、肌のハリや弾力が増して、しわが改善する治療です。

1回の治療で数年以上続く効果が得られます。

ヒアルロン酸治療

ヒアルロン酸という透明なジェル状の物質をしわに注入することで、皮膚がふっくらと持ち上がり、しわが目立たなくなる治療です。

即効性がありますが、皮膚の中で徐々に吸収されるため、効果の持続は数ヶ月〜2年ほどです。

ハイフ・高周波

ハイフは皮膚の深部の筋膜に超音波で熱を与える機械の治療です。

一方、サーマクールやオリジオなど高周波の機械は、皮膚の表層〜脂肪組織に熱を与える治療です。

両者とも皮膚のたるみの改善をはかる治療ですが、ほうれい線やマリオネットラインなどのしわに対しては、予防にはつながっても、しわを改善するほどの効果は期待できません。

糸リフト(スレッドリフト)

皮膚の中に医療用の溶ける糸を挿入し、糸の表面のコグによって皮膚を引き上げる治療です。

引き上げの効果は数ヶ月〜半年ほどで、たるみの改善や予防には有効でも、しわを改善する効果は得にくい場合が多いです。

しわタイプ② 無表情でもある小さなしわ

人と話す距離感ではぱっと見たところ目立ちませんが、自分で鏡でよく見るとわかるレベルの小さなしわが当てはまります。

こちらもタイプ①と同じく、顔がリラックスした無表情の状態でも常に見られるしわです。

目元や口元など皮膚が薄い部分に生じやすいです。

例として、以下のしわがあげられます。

目の下の小じわ・ちりめんじわ

目の下や目頭の部分に浅く細かく入るしわです。一本のこともあれば数本〜数十本見られることもあります。数ミリの小じわですが、目元であるため気にされる方が多いです。

ほうれい線の刻まれじわ

ほうれい線の影ではなく、皮膚の表面に筋のように入るしわです。
皮膚をピンと伸ばしても筋が消えない場合は、ほうれい線に刻まれじわが合併しているといえます。

小じわの原因

小じわの原因には様々あり、皮膚の乾燥、紫外線、摩擦、加齢などがあげられます。

乾燥や紫外線によって、皮膚の表面の角質の機能が低下するため、角質層の水分量が低下し、キメが乱れ、これが小じわの原因となります。

また、加齢により皮膚のターンオーバーが遅くなることで、角質がたまって肥厚し、ゴワつきや乾燥が進み、小じわの原因にもなります。

小じわの治療

小じわの治療には時間や回数がかかる

実は、小じわの治療は簡単そうに見えてなかなか難しいです。

一度ではっきりと改善できるものがあまりなく、以下にあげるどの治療も、くり返しおこなうことで徐々に効果が得られるものがほとんどです。

その理由は、小じわは皮膚の浅いところの問題なので、一度でしっかりとした効果を出そうとすると、効果が出すぎた場合に、凹凸や色素沈着などが生じるリスクがあるからです。

そのため、小じわの治療にはさじ加減が重要です。

効きすぎても危険だし、効かないとコストの無駄になってしまう・・・

その塩梅をしっかり調整できて、適切な治療を適切な技術のもと提供できるクリニック選びが肝心です。

以下に、小じわの治療として適応となるものをあげます。

(たくさん選択肢があげられるのは、これが最適!と言い切れるものがない証拠です。)

どの治療が自分に適しているかは、一度美容クリニックなどでカウンセリングを受け、コストやダウンタイムなども含めて検討すると良いでしょう。

リジュラン・リズネ

鮭由来のポリヌクレオチド製剤で、別名サーモン注射ともよばれています。

ポリヌクレオチドが皮膚の細胞にはたらきかけ、皮膚の再生や修復をうながし、保湿効果やコラーゲン生成効果や抗炎症作用もたらすことにより、小じわや赤みを改善します。

スネコス

非架橋のヒアルロン酸とアミノ酸からなる製剤で、皮膚の細胞外の環境を整えることで、コラーゲンやエラスチンの生成を助け、小じわの改善をはかります。

ジュベルック

ポリ乳酸とよばれる製剤で、皮膚に注入すると吸収される過程で刺激となり、コラーゲンの生成がうながされ、ハリ感のアップや小じわの改善につながります。

ポテンツァ・エリシスセンス

ニードルRFという機械の治療で、極細の針を皮膚に刺しそこに高周波を流すことで、皮膚のコラーゲン生成がうながされ、小じわや毛穴の開きやにきびあとが改善します。

また、針先から皮膚の内部に有効成分を導入(ドラッグデリバリー)することで、治療の効果を高めます。

水光注射・メソガン

極細の針を皮膚に刺し、針先から有効成分を注入する、機械での治療です。

注入する製剤はそのつど選択可能で、上記のリジュランやジュベルックなどを注入することで、小じわの改善も期待できます。

ダーマペン・ヴェルベットスキン

超極細の針で皮膚の表面に微細な穴を開ける治療で、皮膚が再生する過程でターンオーバーやコラーゲンの生成がうながされ、肌質の改善につながります。

ダーマペンで穴を開けた直後に専用のピーリング剤(マッサージピール;PRX-T33)を塗布し、ハリやツヤを向上させる治療がヴェルベットスキンです。

CO2フラクショナル・ピコフラクショナル

ドット状のレーザーによって皮膚に微細な穴を開け、皮膚の再生をうながし、肌質を改善させる治療です。

CO2フラクショナルは皮膚の表面に穴が開くため、赤みやかさぶたなどのダウンタイムがありますが、ピコフラクショナルは皮膚の内部に空洞をつくり、表面に穴は開かないため、CO2と比べてダウンタイムが少ないのが特徴です。

フォトフェイシャル・ルメッカ

皮膚に特殊な光を当てる治療(IPL)で、光と熱の作用により、しみや赤みに効果があるだけでなく、皮膚のコラーゲン生成がうながされ、肌のハリや弾力のアップにつながります。

ケミカルピーリング

ミラノリピールやマッサージピールなど、ピーリングの中でも真皮の深層まで浸透するものは、皮膚のターンオーバーやコラーゲンの生成をうながし、ハリ感アップや小じわの改善につながります。

エレクトロポレーション・イオン導入

ケアシスやメソナJなど、エレクロトポレーションの中でも真皮の深層まで薬剤を導入できる機械では、適切な薬剤を選択することで、小じわの改善も期待できます。

ボトックス

表情じわが主に適応となりますが、状態によっては小じわやちりめんじわの改善にもつながることが多い治療です。

トレチノイン・レチノール

トレチノインはレチノイン酸ともいわれ、ビタミンAの誘導体です。一方、レチノールはトレチノインの前段階の物質で、トレチノインの方が50〜100倍作用の強さがあります。

トレチノインもレチノールも、皮膚に外用することでターンオーバーを正常化させ、コラーゲンの生成をうながす作用があるため、小じわの改善にもつながります。

グロースファクター

もともと私たちの体に存在する物質で、皮膚に注入することでコラーゲンが生成され、小じわだけでなく、大きなしわも改善することができます。

こういった、大きなしわと小じわを同時に改善できる治療は、グロースファクター治療のみです。

例えば、ほうれい線は大きなしわに分類されますが、ほうれい線の皮膚の表面に小じわが合併していることも多くあるため、その場合はグロースファクター治療が非常に有効です。

しわタイプ③ 表情をつくったときのしわ

無表情のときには出ていませんが、笑ったり顔をしかめたりすると現れるしわです。

しわの大きさは関係ありません。

例として、目を見開いたときに出る額の横じわや、物を見るときに無意識に出てしまう眉間の縦じわ、爆笑したときの目尻のしわ、などがあげられます。

表情じわの原因

表情をつくるときに顔を動かす筋肉(表情筋)は皮膚と一体化しています。

そのため、表情筋を過剰に動かすことで皮膚も一緒に動き、一時的に皮膚にしわが寄ります。

肌にハリがある場合、表情をもとに戻せばすぐにしわは消えますが、年齢と共に肌のハリが失われていくと、表情を戻してもしわの跡が消えにくくなります。

このしわの跡が何度もくり返し入ることで、皮膚にしわの跡が深く刻みこまれていきます。

表情じわの治療

ボトックス

ボトックスは筋肉の過剰な働きを和らげ、筋肉がリラックスした状態にする治療です。

表情筋にボトックスを打つことで、表情をつくったときに皮膚にしわが寄ること(表情じわ)を抑えられます。

ただし、表情じわがすでに皮膚に刻まれてしまっている場合、ボトックスを打つことでそれ以上しわが深くならないよう予防はできますが、刻まれたしわを改善する効果はボトックスにはありません。

表情じわが刻まれている場合の治療

表情じわが皮膚に刻まれてしまっている場合、ボトックスではなく、上で紹介した小じわに対する治療が適応になります。

ただし、刻まれたしわは小じわやちりめんじわと比べて根深いことが多く、治療には回数を要します。

そのため、皮膚にしわが刻まれる前に、表情じわは早めにボトックスで予防をおこなうことが重要です。

ちなみに、刻まれてしまったしわの中でも唯一「ほうれい線の刻まれじわ」に対しては、グロースファクター治療が適応となり、この場合1回の治療で改善が可能です。

まとめ

しわは大きく分けると3つのタイプから成り、それぞれに有効な治療法も異なります。

一つ、どのしわにも共通して言えることは、しわは放っておくと年齢と共に進行し、治療のハードルが上がるということです。

特にしわが刻まれてしまうと、改善するのがなかなか難しくなります。

しわは気になり始めたら、早めに美容クリニックなどで治療を受けると良いでしょう。

当院はほうれい線を始めとするしわの治療を専門におこなっております。

もし自分のしわに適した治療がわからない場合は、ご相談いただけましたら、最適な治療法をご提案できます。

メールでの無料カウンセリングもおこなっておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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