

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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ヒアルロン酸治療をご検討中ですか?
ヒアルロン酸治療は、美容医療の中でも特に人気が高く、多くの方が選ぶポピュラーな施術です。
しわを改善するだけでなく、おでこを丸くしたり、鼻筋を通したり、唇をキュートに見せたりと、その応用範囲は驚くほど広がります。
さらに、注射後すぐに効果を実感できる即効性が、人気の理由の一つです。
しかし、打ちすぎると不自然な仕上がりになったり、施術方法を誤ると失明や皮膚壊死といったリスクにつながることもあります。
そのため、使用する製剤やクリニックの選び方、担当医師の技術とセンスは非常に重要なポイントです。
この機会にヒアルロン酸治療についてしっかりと理解を深め、信頼できるクリニックで安全かつ効果的に美しさを手に入れましょう。
目次
ヒアルロン酸治療とは?
ヒアルロン酸は、もともと私たちの体の中に存在する物質で、皮膚のハリや弾力を保つ役割を果たしています。
美容医療においては、主にしわ治療として使用されることが多く、透明のジェル状の製剤を皮膚に注入することで、注入部位がふっくらし、しわが目立たなくなる効果を得られます。
ヒアルロン酸治療のメリット&デメリット
◎注入直後から効果を実感
ヒアルロン酸はジェル状で注入した箇所にとどまり、製剤のボリュームによって皮膚を内側から持ち上げることで効果を発揮します。
そのため、注入後すぐに効果が得られることや、施術中にも効果がわかるため仕上がりの微調整がしやすい点がメリットです。
◎ダウンタイムが少ない
ヒアルロン酸注射は比較的気軽に受けられる治療です。
麻酔なしでも施術可能ですが、痛みが気になる場合は麻酔クリームや麻酔テープ、必要に応じてブロック麻酔や笑気ガスを使用することもできます。
また、麻酔成分を含んだヒアルロン酸製剤もあり、より快適に施術を受けられます。
治療後には腫れや内出血が生じる場合もありますが、ほとんどの場合メイクでカバー可能で、ダウンタイムはほとんどありません。
△定期的なメンテナンスが必要
ヒアルロン酸は徐々に皮膚内で分解・吸収されるため、効果を持続するには定期的な追加注入が必要です。
効果の持続期間は製剤や注入量、部位によって異なりますが、平均して数ヶ月~2年程度です。
△注入しすぎると不自然
ヒアルロン酸は同じ箇所に複数回注入しても問題ありませんが、過剰に注入すると不自然な見た目になるリスクがあります。
一度注入するとその状態を見慣れてしまい、製剤が吸収されると追加を希望するケースも多いため、適切なタイミングと量を守ることが重要です。
また、過剰な注入は皮膚内でコラーゲンの被膜が形成され、製剤が吸収されにくくなることで、しこり(遅発性結節)として残るリスクがあります。
適量を守り、医師と相談しながら施術を進めることが大切です。
ヒアルロン酸の注入部位とその効果
ほうれい線
小鼻の脇から口元に伸びるしわにヒアルロン酸を注入することで、影が目立たなくなります。ただし、小鼻の脇(鼻翼基部)は血流障害のリスクが高いため、特に注意が必要です。
ゴルゴライン
目頭の下あたりから頬の中央に向かって伸びるしわや影はヒアルロン酸で改善可能です。ただし、靭帯の影響や深部組織との癒着が強い場合、靭帯切断や癒着剥離(サブシジョン)など、他の治療が適応となる場合もあります。
マリオネットライン
口角から下顎にかけてのしわは、軽度ならヒアルロン酸で改善できます。重度の場合は糸リフトやレーザー治療などリフト治療の併用が必要です。
目の下
目の下のくぼみをヒアルロン酸で補うことで、くまや疲れた印象をできます。ただし、ヒアルロン酸が青く透けて見えたり(チンダル現象)、眼窩脂肪の突出が悪化するリスクもあり注意が必要です。
額・こめかみ
ヒアルロン酸でなめらかで若々しい印象に仕上げることができます。しわの改善には場合によってはボトックスの併用が効果的です。
頬のこけ
やつれた印象を改善し凹凸のない輪郭に整えることが可能です。頬骨の下に注入することで、頬骨の悪目立ちを抑えたり、フェイスラインをすっきり見せる効果も得られます。
鼻根・鼻背
鼻筋を通したり鼻を高く見せる効果があります。ただし、鼻先は血流障害のリスクが高いため、施術をおこなうクリニックもありますが当院では推奨いたしません。
顎
輪郭を整え、横顔を美しく見せます。正面からのVラインや横顔のEラインを形成するのに適しています。
涙袋
目元を強調し、可愛らしい印象にする効果があります。ただし、過剰な注入による不自然さや小じわのリスクには注意が必要です。
唇
艶やかな唇を形成し、人中を短く見せる効果があります。過剰な注入は不自然な見た目につながるため注意が必要です。
起こりうるリスク・副作用
腫れ・むくみ
注射後、軽度の腫れが2〜3日続くことがあります。
また、ヒアルロン酸が皮膚の中で膨張することで、1〜数週間ほどむくみを感じることがあります。
内出血
注射後、内出血が起こることがあります。通常は1〜2週間ほどで徐々に吸収され、自然に消えていきます。
痛み・違和感
治療後数日間、軽度の痛みを伴うことがあります。
また、ヒアルロン酸が皮膚になじむまでの約1〜数週間、重さやつっぱり感などの違和感を感じる場合があります。
左右差
顔はもともと左右非対称であるため、注入時にできる限りバランスを調整しますが、完全に左右対称の仕上がりを実現することは不可能です。
凹凸
稀に注入部位の皮膚表面に凹凸や段差が生じることがあります。
多くの場合、数週間で目立たなくなります。
非常に稀なリスク・副作用
血流障害
注入したヒアルロン酸が血管を圧迫したり、誤って血管内に注入されると、血流障害を引き起こすことがあります。
注入部位によっては失明や皮膚壊死などの重大な合併症につながるため、ヒアルロン酸治療で最も注意が必要なリスクです。
感染
注入時に皮膚の常在菌が針穴から侵入すると感染が発生することがあります。
軽度の感染では一時的なニキビ程度で済みますが、稀に腫れや赤み、痛みを伴う重度の感染に進行することがあります。
この場合、ヒアルロン酸溶解剤(ヒアルロニダーゼ)や抗生剤での治療が必要です。
また、感染が慢性化すると細菌がヒアルロン酸の周囲に膜状構造(バイオフィルム)を形成し、しこり(遅発性結節)の原因となる場合があります。
アレルギー反応
ヒアルロン酸自体はアレルギー反応を起こしにくい物質ですが、稀に製剤中の不純物に対してアレルギー反応が生じる場合があります。
また、注入後に遅発性のアレルギー反応が続くと、しこりとなって残ることがあります。
しこり(遅発性結節)
注入後、慢性的な感染や異物反応が原因で、しこり(遅発性結節)が形成されることがあります。
これにはヒアルロン酸溶解注射やステロイド注射などの適切な対処が必要です。
ヒアルロン酸治療にかかるコスト
ヒアルロン酸治療は、使用する製剤の種類や注入量、施術するクリニックによって費用が異なります。
たとえば、ほうれい線の治療では、1ccあたり5〜10万円が相場で、通常1〜2cc程度注入するため、1回あたりの費用は5万〜20万円程度です。
ヒアルロン酸の効果は約1年ほど持続するため、10年間維持する場合の総費用は数十万〜100万円以上になることもあります。
そのため、コストパフォーマンスを重視する場合には、同じほうれい線治療でもグロースファクター治療の方が、長期的な効果と経済性の両面で優れている選択肢と言えるでしょう。
当院のヒアルロン酸治療のこだわり
当院では、ヒアルロン酸治療において、アラガン社の「ジュビダームビスタバイクロスシリーズ」を採用しています。
この製剤は厚生労働省の承認を受けた高品質かつ安全性の高い製品で、効果の持続性と自然な仕上がりが期待できます。
一方で、認可外のヒアルロン酸製剤には不純物が含まれる場合があり、これが原因でアレルギー反応やしこりが発生するリスクが高まります。
さらに、品質が劣る製剤では、期待した効果が得られなかったり、効果の持続期間が想定よりも短くなるなどのデメリットが生じる可能性があります。
また、一部のクリニックでは製剤を分注・薄めて使用することがあり、これにより感染リスクが増加したり、注入した製剤が予期せぬ箇所に移動する事例も報告されています。
当院では、こういったリスクを避けるため、製剤を適切に使用し、正確かつ慎重な施術を徹底しています。
まとめ
ヒアルロン酸治療は、注射するだけですぐに効果が得られる人気の高い美容治療です。
しわやほうれい線を改善する若返り効果だけでなく、顔全体の印象を魅力的に見せることができるため、幅広い年代層から支持されています。
しかし、注入にはリスクが伴い、仕上がりの自然さや満足度には、施術者の技術力や美的センスが大きく影響します。
当院では、しわやほうれい線の注入治療に特化しており、ヒアルロン酸注入の症例数が1万件を超える経験豊富な医師が担当します。
メールでの無料カウンセリングもおこなっておりますので、ヒアルロン酸治療をご検討中の方はぜひお気軽にご相談ください。