

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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マスクをしていると若く見えるのに、外した瞬間「なんだか老けた気がする」と感じたことはありませんか?
実は、その“ギャップ”の正体は、口元のしわかもしれません。
ほうれい線やマリオネットライン、口の上の縦じわは、目もと以上に年齢印象を左右する部位。
どんなに目を大きくしても、肌がつるんとしていても、口元に影やしわがあるだけで顔全体が老けて見えてしまうのです。
でも裏を返せば、口元のしわに的確な対策をすれば、それだけで印象が大きく若返ります。
このページでは、代表的な口元のしわの種類と原因、そしてそれぞれに適した治療や予防法について、美容皮膚科の視点から詳しく解説していきます。
このページを読み終える頃には、あなたの口元に必要なケアと治療のヒントがきっと見つかるはずです。
目次 [非表示]
代表的な「口元のしわ」3種類とその原因とは
口元のしわは一括りにされがちですが、その成り立ちや進行の仕方は異なります。
しわの種類ごとに原因を理解することで、適切な治療や予防の選択が可能になります。
ほうれい線|皮膚の老化と頬の下垂が主な原因
ほうれい線は、小鼻の両脇から口角横に向かって伸びるラインで、見た目年齢に大きく影響します。
主な原因として、加齢による骨の萎縮、頬の脂肪の下垂、コラーゲンやエラスチンの減少による皮膚のハリ低下があげられます。
生まれつきの骨格的な要素も関与し、年齢に関係なく目立つ場合もあります。
マリオネットライン|骨萎縮・脂肪や皮膚のたるみが複合的に影響
口角から顎に向かって縦に伸びるマリオネットラインは、中年以降に目立ち始めるラインです。
これは、加齢による顔面骨の萎縮、靭帯の緩み、脂肪や皮膚の下垂が複雑に関与します。
初期の頃は影のように見えますが、進行すると皮膚に刻まれた深いしわへと変化していきます。
口元の表情じわ|筋肉の過剰な動きが引き起こす縦じわ・梅干しじわ
口輪筋やオトガイ筋など、口元に関与する表情筋が過剰にはたらくことで生じるのが表情じわです。
口の上に現れる縦じわや、顎の梅干しじわが代表例で、筋肉の使い方の癖が影響します。
加齢により皮膚の弾力が低下することで、真顔のときでも表情じわの跡が残るようになり、定着してしまうこともあります。
それぞれのしわに合わせた最適な治療法
しわの種類と原因に応じて、選ぶべき治療法も異なります。
単一の方法で解決するのではなく、状態に合わせた適切なアプローチが必要です。
ほうれい線にはグロースファクターやヒアルロン酸注入が効果的
ほうれい線に対しては、真皮層のコラーゲン生成を促すグロースファクター治療が根本的な改善に有効です。
皮膚そのものの再生を促すため、効果が実感できるまで1〜3ヶ月と時間はかかりますが、数年以上にわたる長期的な持続が期待できます。
即効性を求める場合にはヒアルロン酸を注入することで、物理的にほうれい線の溝を浅く目立たなくさせることが可能です。
マリオネットラインは複合治療が必要|根本改善にはリフトアップ施術も
マリオネットラインは、軽度のたるみによる影が原因で生じている場合は機械治療や注入治療で改善が可能ですが、深い溝になっている場合は複合的なたるみの治療が必要です。
たとえば、ヒアルロン酸で骨格のボリュームを補い、糸リフトで下垂した脂肪を引き上げ、さらに皮膚の引き締めにはレーザー治療を併用することが効果的です。
より進行したマリオネットラインには、切開によるフェイスリフトも選択肢にあがります。
口元の縦じわや梅干しじわにはボトックス注射が効果的
口の上や顎に現れる細かな表情じわには、筋肉の緊張を和らげるボトックス注射が有効です。
口輪筋やオトガイ筋の過剰な動きを抑えることで、しわが寄りにくくなり、表面の凹凸を目立ちにくくします。
定期的にくり返し施術を受けることでで、表情じわが皮膚に刻まれて定着するのを予防することができます。
しわが刻まれる前に|早めの予防がカギ
口元のしわは、最初はうっすらとした“影”や、あるいは表情の動きに伴って現れる“表情じわ”として始まります。
これらの段階であれば、保湿やスキンケア、簡単な機械治療などによって目立たなくさせることが可能です。
しかし、そうした初期のしわが放置され、皮膚の表面にくっきりとした“線”として定着してしまうと、それを完全に消すことは非常に難しくなります。
そのため、気になり始めた段階で予防的なケアを始めることが、将来的な治療の負担や費用を抑える上でも重要です。
毎日のケアでできる「口元のしわ」予防法
日々のスキンケアと生活習慣の見直しは、しわの進行を防ぐ上で欠かせません。
特に口元は皮膚が薄く、外部刺激の影響を受けやすいため、重点的なケアが必要です。
保湿|乾燥しやすい口元は重点的にケアを
口元は皮脂分泌が少なく乾燥しやすいため、保湿はしわ予防の基本です。
洗顔後はすぐに化粧水で水分を補い、乳液やクリームで水分の蒸発を防ぐことが重要です。
肌のバリア機能を保つことで、表情じわやちりめんじわの定着を防ぎます。
紫外線対策|UVAのしわリスクに注意
紫外線のうちUVAは真皮層に届き、コラーゲンやエラスチンの破壊を通じてしわの形成に関与します。
日焼け止めは晴天の日だけでなく、曇りの日でも継続して使用することが重要です。
帽子や日傘などの遮光アイテムのほか、飲むタイプの日焼け止めの併用も効果的です。
マッサージ|血行促進と表情筋のこわばり解消に効果的
優しいマッサージは口元の血流を促進し、表情筋の緊張をほぐす効果があります。
特に、口角周辺や顎の筋肉に沿って指先で円を描くようにマッサージすることで、筋肉のこわばりが緩和され、しわの予防につながります。
ただし、強い摩擦は逆効果になるため、必ずクリームやオイルを使用し力を入れすぎないよう注意しましょう。
まとめ|口元のしわに気づいた今が、ケアの始めどき
口元のしわは見た目の印象を大きく左右するにもかかわらず、放置されがちな部位です。
深く刻まれる前の早期の対策こそが未来の肌を守る一番の方法です。
当院では、しわのタイプや進行度に応じてグロースファクターやヒアルロン酸、ボトックスなどを組み合わせたオーダーメイドの治療を行っています。
しわだけでなく、自分の口元がどうやったら若く見えるのかわからないという方も、メールでお写真を送っていただき、無料カウンセリングをおこなうことも可能です。
口元の老け見えでお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。