

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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鏡を見るたびに、ほうれい線が気になり始めた…そんな経験はありませんか?
ファンデーションがたまったり、写真を撮ったときに老けて見えたり——。
「注射でほうれい線が消せるなら試してみたい」と考えるのは自然なことです。
しかし実は、“注射”と一言で言っても、いくつか種類があり、効果やリスク、持続期間が大きく異なります。
また、誤った治療法を選ぶと、逆に不自然になったり、効果が感じられなかったりすることも。
だからこそ、「正しい選択」が大切です。
この記事では、美容皮膚科医が「注射でほうれい線を改善する3つの方法」を徹底比較し、あなたに合った最適な選択肢をご紹介します。
「本当に効果があるのはどれ?」「自分に合う注射は?」と気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. 注射で消す?——3つの代表的な治療法
ほうれい線を改善するための代表的な注射治療として、以下の3つがあげられます。
① ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸は、注入したその場でボリュームが出る即効性が最大の魅力です。
凹みに直接ボリュームを与えることで、ほうれい線の溝を物理的に「埋める」イメージです。
- 持続期間:半年〜2年程度(製剤による)
- 主なリスク:血流障害・皮膚の凸凹・しこり(遅発性結節)
- 適応となるケース:中等度の深さのほうれい線/短期的な変化を求める方
ただし、ほうれい線は“動きの多い部位”のため、ヒアルロン酸が皮膚の動きに追従し切らず、笑ったときに不自然に膨らんで見えたり、注入部分が浮いて見えることもあります。
また、鼻の横のくぼみ(鼻翼基部)は重要な血管が特に集中しており、血流障害のハイリスク部位であるため注意が必要です。
また、くり返し注入を続けることでヒアルロン酸が広がって口元が膨らんで見えたり、皮膚が伸びてしまい、かえってたるみが進行してしまうケースもあります。
② 脂肪注入
ご自身の脂肪を太ももやお腹などから採取し、ほうれい線の溝に注入する方法です。
脂肪がうまく定着すれば、長期間の効果が期待できます。
- 持続期間:定着すれば半永久的
- 主なリスク:定着率のムラ・脂肪採取部位の傷や拘縮・複数回の施術が必要な場合あり
- 適応となるケース:ボリュームロスが大きい/他部位にも同時に脂肪注入したい
ただし、ほうれい線はよく動く部位でもあり、脂肪が定着しにくい傾向があります。
ボリュームが安定せず、2〜3回の追加施術が必要になることも少なくありません。
また、しこりや凸凹が残ったり、術後感染のリスクもあります。
③ グロースファクター(成長因子)注射
グロースファクターは、肌の真皮層にある線維芽細胞に働きかけて、コラーゲンやエラスチンの産生を促進します。
物理的に埋めるのではなく、“皮膚そのものを再生”する治療です。
- 持続期間:数年〜10年以上
- 主なリスク:一時的な腫れや内出血、しこりや膨らみすぎ(当院では経験なし)
- 適応となるケース:浅い〜深いほうれい線/自然に長期改善したい/皮膚そのものを若返らせたい
当院では製剤の成分・濃度・投与量・注入方法の徹底管理により、リスクを最小限に抑え、最大限の効果を引き出しています
特に表情の動きが強い部位では、動きに合わせて肌が柔軟に再生されるため、 不自然さがほとんどありません。
2. 【治療比較表】「ほうれい線注射」3つの治療の違い
代表的なほうれい線の注射治療3つを、以下に一覧表にまとめました。
治療法 |
即効性 |
持続性 |
リスク |
自然さ |
おすすめ度 |
ヒアルロン酸 |
◎(施術直後) |
△(半年~2年) |
△ 血流障害・笑うと不自然 |
◯ |
◯ 即効性・お手軽さ |
脂肪注入 |
◯(定着までに数ヶ月) |
◎(定着すれば長期) |
△ 定着ムラ・しこり |
◯ |
△ほうれい線は2〜3回注入必要 |
グロースファクター |
△(1〜6ヶ月) |
◎(数年〜10年以上) |
◎ 自己組織再生で安全 |
◎ |
◎ 根本改善・自然な仕上がり |
「今すぐ効果が欲しい」「週末のイベントまでに間に合わせたい」という方にはヒアルロン酸、
「時間がかかってもいいから、じっくり根本的に改善したい」という方にはグロースファクターがおすすめです。
3. 「自然に、長く持たせたいなら」グロースファクターという選択肢
「ボリュームを入れて溝を“隠す”」のではなく、肌そのものを変えていく。
グロースファクターは、注入によって皮膚のコラーゲン生成を促進し、しわやたるみを根本から改善する治療です。
特に
- 表情によってよく動くほうれい線
- 肌が薄く折れ癖が定着しやすい方
には、表情の動きに追従しながら改善できるグロースファクターが最も自然で、かつ折れ癖の定着予防に効果的です。
また、多くの場合、1回の注入で長期的な改善が見込めるため、くり返しの注入による皮膚への負担が少ないのも大きなメリットです。
当院では、一人ひとりの肌の厚み・構造・表情の癖に合わせたオーダーメイド設計で治療を行っております。
4. 「ヒアルロン酸で失敗した」方にも適応できます
過去にヒアルロン酸注入で以下のような経験をされた方にも、グロースファクターは有効です。
- 「笑ったときに変な位置が膨らむ」
- 「溝とズレた位置に注入されよけいに目立つ」
- 「口元が膨らんで太った印象になった」
- 「触ると硬さが気になる」
これらは皮膚に製剤がフィットしていないのが原因です。
グロースファクターでは、肌の内側からハリや弾力を高め、どこに注入したのかわからないほど、自然になじんで改善します。
5. 当院のグロースファクター治療が選ばれる理由
- 注入デザイン・注入方法のこだわり:骨格や皮膚の厚みを判断し、症例ごとに適切な投与量と注入方法を設定。
- 全例で院長がカウンセリング・施術を担当:経験豊富な女性医師が丁寧に手打ちで施術。
- 明確な価格設計と丁寧な説明:治療前にリスクや効果、施術内容をしっかりご案内。
- 美容皮膚科・外科医としての豊富な症例数:美容医師歴13年の施術実績。進行症例・難治症例にも対応可能。
6. 「ほうれい線注射」でよくあるご質問
Q:注射1回で効果はありますか?
A:ヒアルロン酸の場合、施術直後から明確に効果がわかります。
グロースファクターの場合、注入後1〜6ヶ月かけて徐々に変化が現れ、1回の治療で十分改善を実感される方が多いです。
Q:ダウンタイムはありますか?
A:ヒアルロン酸やグロースファクターの場合、軽度のむくみや内出血が出ることがありますが、通常数日〜1週間程度で落ち着きます。内出血もメイクでカバーできることがほとんどです。
Q:メイクはいつから可能ですか?
A:施術後1時間すればメイクが可能です。洗顔も通常どおりしていただけます。
Q:リスクや副作用はありますか?
A:ヒアルロン酸には血流障害(失明、皮膚壊死など)やしこり(遅発性結節)のリスクがあります。
グロースファクターにはこれらのリスクはなく、正しい使用法で施術を行えば非常に安全性の高い治療です。
7. 最後に——「気になる今」が、最も早い改善のチャンスです
ほうれい線は、皮膚のハリの低下・脂肪の減少・骨格の萎縮など、複合的な加齢変化によって悪化していくため、早めの対策が鍵となります。
「まだそこまで目立っていない」と思っていても、毎日の表情の癖や笑う動作によって、少しずつ“しわ”が刻まれていきます。
一度深く刻まれたしわを完全に消すのは難しくなるため、気になりはじめた“今”こそが治療のチャンスです。
グロースファクター治療は、見た目だけを整えるものではなく、肌そのものの質を高めていく根本的なエイジングケアであり、「自然に、若々しく、長く持つ治療」をお探しの方には、特におすすめしたい選択肢です。
当院はほうれい線治療を専門とするクリニックであり、カウンセリングから施術・アフターフォローまでを一貫して医師が担当しています。
ほうれい線でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。この記事を執筆しております院長の私が、直接お返事させていただきます。