
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
ドクター紹介はこちら
「糸リフトを受けようと思っていたのに、『意味ない』『すぐ戻る』『金ドブだった』という口コミを見て不安になりました。」
「何十万円もかけて、数か月で元に戻るのであれば受ける意味はないのでしょうか。」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
糸リフトは、切開せずに下がった組織を引き上げることができるため、たるみ治療の選択肢として広く行われています。
一方で、施術を受けた方の中に「思ったほど変わらなかった」「すぐ戻った気がする」「費用に見合わなかった」と感じる方がいるのも事実です。
ただし、糸リフトが「意味ない」と感じられる理由の多くは、治療にまったく効果がないからではなく、期待していた変化と糸リフトで実際に変えられるものが合っていないことにあります。
例えば、軽いたるみによってぼやけてきたフェイスラインを整えたい方と、深いほうれい線を完全に消したい方では、糸リフトに期待できることが違います。
また、「吸収される糸が2年残るから、リフトアップ効果も2年間同じように続く」と単純に考えることもできません。
東京リンクルクリニックは、ほうれい線治療を専門とする美容皮膚科です。
診療でも、「糸リフトを受けたことがありますが、思っていたほど変わりませんでした」とご相談いただくことがあります。
この記事では、糸リフトが意味ない・すぐ戻る・金ドブと言われる理由を整理し、どのような方なら治療の価値を感じやすいのか、反対に後悔しやすいのはどのようなケースなのかを解説します。
この記事を読んでわかること
- 糸リフトが「意味ない」と言われる理由
- 「すぐ戻る」と感じるのはなぜか
- 糸リフトが「金ドブ」になりやすいケース
- 糸リフトで満足しやすい人・後悔しやすい人
- フェイスライン・ほうれい線など部位による違い
糸リフト後もほうれい線が気になっている方へ
「糸リフトを受けたのに、ほうれい線が残っている」「追加で糸を入れるべきか分からない」という方は、無料メール相談をご利用いただけます。
ほうれい線の状態を確認し、院長が一通ずつご返信しています。
糸リフトは意味ない?まず結論

結論からいうと、糸リフトは「意味がない治療」ではありません。
ただし、できることが比較的はっきりしている治療なので、目的が合っていなければ満足しにくくなります。
糸リフトは、皮下へ挿入した糸によって下がった組織を引き上げ、顔の輪郭やたるみの見え方を整える治療です。
そのため、軽度〜中等度のたるみがあり、フェイスラインや頬の位置を少し整えたい方では、変化を感じられる可能性があります。
一方で、
- 一度受ければ何年も同じ状態が続く
- 深いほうれい線が完全に消える
- 脂肪が減って劇的に小顔になる
- 重度のたるみまで大きく改善する
といった変化を期待して受けると、「思っていたのと違った」と感じやすくなります。
糸リフトについては、短期的な改善を示した報告がある一方で、長期的な持続性を評価する質の高い研究は十分ではありません。
また、複数研究をまとめたメタ解析では、患者満足度は施術直後には高かったものの、6か月後には低下していました。
「糸が体内に残っている期間」と「施術直後と同じ引き上がりを感じる期間」は同じではないと考えておくことが大切です。
参考文献:Niu Z, et al. A Meta-Analysis and Systematic Review of the Incidences of Complications Following Facial Thread-Lifting. Aesthetic Plast Surg. 2021. PubMedで文献を見る
参考文献:Isse N, et al. Percutaneous Thread Lift Facial Rejuvenation: Literature Review and Evidence-Based Analysis. Aesthetic Plast Surg. 2021. PubMedで文献を見る
糸リフトが意味ないと言われる5つの理由

糸リフトを受けた方が「意味がなかった」と感じる理由は一つではありません。
実際には効果がまったくなかったケースだけでなく、期待が大きすぎた、目的と治療が合っていなかった、費用に対して変化が小さく感じられた、といったケースも含まれます。
①効果が永久ではない
糸リフトが意味ないと言われる理由として、まず挙げられるのが持続性です。
糸リフトは、外科的なフェイスリフトのように余った皮膚を切除して組織を広範囲に処理する治療ではありません。
施術直後には糸による牽引に加えて、腫れや組織の緊張なども影響しているため、その後なじんでいくにつれて「少し戻った」と感じることがあります。
また、顔は笑う、話す、食べるなど日常的に大きく動く部位です。
そのため、施術直後とまったく同じ状態を長期間維持できる治療とは考えない方がよいでしょう。
ただし、何か月で必ず元に戻るという一律の期間を決めることもできません。
糸の種類、挿入方法、治療部位、たるみの程度などによって経過は異なります。
②費用に対する変化が小さく感じられる
「金ドブだった」という口コミには、治療効果そのものより費用対効果への不満が含まれていることがあります。
糸リフトは、使用する糸の種類や本数によって総額が変わります。
何本もの糸を使用したり、ほかの施術を組み合わせたりすると、治療費が高額になることもあります。
その結果、ある程度輪郭は整っていても、本人が期待していたほど大きな変化ではなければ、「この金額でこの程度なら意味がなかった」と感じる可能性があります。
糸リフトの満足度を考えるときには、「効果があるか」だけではなく、「その変化にいくら払う価値を感じるか」も重要です。
③小顔効果を期待しすぎる
糸リフトでフェイスラインが整うと、顔がすっきりして小さく見えることがあります。
しかし、糸リフトそのものに脂肪を減らす作用はありません。
顔が大きく見える主な原因が脂肪量や骨格であれば、組織の位置を引き上げても顔そのものが大きく小さくなるわけではありません。
そのため、
「糸リフトをすれば脂肪が減ったように小顔になる」
「顔の横幅そのものが大きく変わる」
と期待していると、変化が物足りなく感じられることがあります。
④悩んでいる部位が糸リフトに向いていない
糸リフトは顔のどこにでも同じように効くわけではありません。
例えば、フェイスラインの軽いたるみでは輪郭の変化が分かりやすい一方、ほうれい線では頬を引き上げても皮膚に形成された溝が残ることがあります。
また、骨格的なくぼみや肌表面のしわなども、糸で組織を引き上げるだけでは直接改善できません。
つまり、「糸リフトの効果がなかった」というよりも、そもそも糸リフトが変えにくいものを治療しようとしていたケースがあります。
▶︎[ほうれい線に糸リフトが効く人・効きにくい人の違いを見る>]
⑤たるみが強すぎる
糸リフトは、皮膚や皮下組織を糸によって支え、位置を変える治療です。
しかし、皮膚の余りが多い場合や、たるみが強く進行している場合には、糸だけで十分に引き上げることが難しくなります。
無理に強く牽引すると、引きつれや凹凸、不自然な輪郭につながる可能性もあります。
重度のたるみでは、状態によって外科的なフェイスリフトなど、より大きな構造的変化を目的とする治療が適していることもあります。
「すぐ戻る」と感じるのはなぜ?

「糸リフトはすぐ戻る」という口コミもよく見かけます。
ただし、戻ったように感じる理由にはいくつかあります。
施術直後の腫れや緊張が落ち着く
施術直後は、糸による牽引だけでなく、麻酔液、腫れ、組織の緊張などによって顔が強く引き上がって見えることがあります。
それらが落ち着くと、施術直後より変化が小さく見えることがあります。
これは必ずしも「すべて元に戻った」という意味ではありません。
組織が徐々になじむ
糸で引き上げられた組織は、その位置で永久に完全固定されるわけではありません。
時間の経過や表情の動きによって周囲の組織になじんでいくため、施術直後の強い引き上がりが徐々に自然になることがあります。
もともとの悩みが残って見える
例えば、頬の下垂は改善していても、皮膚に刻まれたしわや溝、ボリューム不足、骨格的なくぼみなどが残っていると、「全然変わっていない」と感じることがあります。
この場合、追加で糸を入れることが解決策になるとは限りません。
何が改善し、何が残っているのかを分けて評価する必要があります。
糸リフトが金ドブになりやすいケース

「金ドブ」という表現は強い言葉ですが、糸リフトについて調べている方が実際に不安に感じているポイントでもあります。
私は、次のようなケースでは費用に対する満足度が低くなりやすいと考えています。
| 満足しやすいケース | 後悔しやすいケース |
|---|---|
| 軽度〜中等度のたるみ | 重度の皮膚の余り |
| フェイスラインを整えたい | 劇的な小顔を期待している |
| 自然な変化を求めている | 深いしわや溝を完全に消したい |
| 持続性に限界があると理解している | 一度で何年も同じ状態が続くと考えている |
糸リフトは、比較的短時間で輪郭の変化を出せることが魅力です。
一方、外科的なフェイスリフトと同じ程度の変化や持続性を期待する治療ではありません。
「何をどの程度変えたいのか」と、「その変化に対して費用をかける価値を感じるか」まで考えた上で受けることが重要です。
頬の脂肪が多い人は糸リフトで顔が大きく見えることもある

糸リフトを受けると必ず顔が小さく見えるわけではありません。
頬の脂肪が多い方では、引き上げた組織の集まり方によって、頬上部のボリュームが強調されることがあります。
その結果、フェイスラインはすっきりしていても、
「顔の横幅が広がった気がする」
「以前より丸顔に見える」
「頬が膨らんだように感じる」
という印象になることがあります。
実際に脂肪量が増えたわけではなく、組織の位置や顔全体の立体的なバランスが変わったことで、そのように見えている可能性があります。
そのため、頬の脂肪量が多い方では、単純に「強く引き上げれば小顔になる」と考えないことが大切です。
脂肪量、皮膚の余り、骨格、頬の丸みなどを含めて治療を考える必要があります。
部位別|糸リフトが向いている場所・向いていない場所

糸リフトの満足度は、治療する部位によっても変わります。
フェイスライン
軽いたるみによって輪郭がぼやけている場合は、糸によって組織を引き上げることでフェイスラインがすっきり見えることがあります。
糸リフトの変化を比較的実感しやすい部位の一つです。
中顔面
中顔面には頬の丸みがあり、皮膚や脂肪などの組織が立体的に重なっています。
そのため、強く引き上げればよいわけではなく、引き上げる方向や程度によっては頬の形や笑ったときの表情へ影響することがあります。
ほうれい線
ほうれい線は、頬の下垂による構造的な影が強い方であれば、糸リフトによって目立ちにくくなることがあります。
一方、皮膚に形成された溝や鼻横の骨格的なくぼみによる影が主体であれば、頬を引き上げても残ることがあります。
このページでは「糸リフトそのものに意味があるか」を中心に扱っているため、ほうれい線への詳しい適応については専門記事で解説しています。
口横・ジョール部分
口横のもたつきでは、脂肪量や皮膚の余り、下垂の程度によって糸リフトによる変化に差があります。
柔らかい組織を強く引き上げれば、凹凸や引きつれが出る可能性もあるため、「ポニョがある=糸で強く引けばよい」とは限りません。
状態によっては、脂肪や皮膚のタイトニングなど、別のアプローチを検討することもあります。
糸リフトを繰り返せば意味が出てくる?

「糸リフトは一度では意味がなくても、繰り返すほど効果が積み重なるのでしょうか」と質問されることがあります。
糸を挿入した周囲で組織反応やコラーゲン形成が起こることは報告されています。
しかし、糸リフトを定期的に繰り返せば、将来的なたるみを確実に予防できる、あるいは繰り返すほど戻りにくくなることが確立しているわけではありません。
したがって、「たるみ予防のために必ず半年ごとに糸リフトを続けなければならない」と考える必要はありません。
再治療を考える場合には、前回の施術から何か月経過したかだけで決めるのではなく、現在どの部分が気になっているのかを改めて確認することが大切です。
同じ悩みが再び出ていたとしても、その原因が前回と同じとは限りません。
参考文献:Isse N, et al. Percutaneous Thread Lift Facial Rejuvenation: Literature Review and Evidence-Based Analysis. Aesthetic Plast Surg. 2021. PubMedで文献を見る
糸リフトにはどんなリスクがある?

糸リフトは切開を伴わない治療ですが、リスクがないわけではありません。
報告されている合併症には、腫れ、皮膚の凹み、感覚異常、糸の触知・露出、感染などがあります。
2021年のメタ解析では、26研究をまとめた結果、腫れが最も多く、そのほか皮膚の凹み、感覚異常、糸の触知・視認、感染、糸の露出などが報告されています。
別の系統的レビューでも、多くの副作用は一時的である一方、輪郭の不整、感染、血管・腺の損傷、炎症反応など、治療を要する合併症も報告されています。
糸リフトを検討するときには、ダウンタイムが比較的短いという利点だけではなく、こうしたリスクも理解した上で判断する必要があります。
参考文献:Niu Z, et al. A Meta-Analysis and Systematic Review of the Incidences of Complications Following Facial Thread-Lifting. Aesthetic Plast Surg. 2021. PubMedで文献を見る
参考文献:Pham CT, et al. Safety Profile of Thread Lifts on the Face and Neck: An Evidence-Based Systematic Review. Dermatol Surg. 2021. PubMedで文献を見る
よくある質問

糸リフトは本当にすぐ戻る?
すべての方が短期間で完全に元へ戻るわけではありません。
ただし、施術直後の腫れや強い牽引感が落ち着いたり、組織がなじんだりすることで、「最初より戻った」と感じることはあります。
何か月持つかは、使用する糸や部位、施術方法、たるみの状態などによって異なるため、一律には決められません。
糸リフトは金ドブ?
適応が合っていて、求める変化が糸リフトで実現できる範囲であれば、意味のある治療になり得ます。
反対に、劇的な小顔、深いしわの完全な改善、長期間まったく戻らない状態などを期待すると、費用に対して変化が小さく感じられる可能性があります。
糸リフトは何本入れれば効果がある?
必要な本数は、使用する糸、施術範囲、たるみの状態などによって異なります。
ただし、本数を増やせば効果が比例して大きくなるわけではありません。
糸では改善しにくい原因であれば、本数を増やしても満足度が上がらないことがあります。
糸リフトとハイフはどちらがいい?
目的が異なります。
糸リフトは組織を物理的に引き上げる治療で、ハイフは超音波の熱作用によって組織を引き締める治療です。
どちらが適しているかは、たるみの程度や治療したい部位によって異なります。
糸リフトを定期的に繰り返した方がいい?
全員が一定の間隔で繰り返す必要はありません。
再び気になってきたときには、現在のたるみや脂肪、皮膚の状態を確認し、本当に糸リフトを追加することが適切なのかを判断する方がよいでしょう。
まとめ|糸リフトは「意味ない」のではなく期待と適応が重要

糸リフトは、まったく意味のない治療ではありません。
軽度〜中等度のたるみによって輪郭がぼやけている方などでは、組織を引き上げることでフェイスラインや頬の位置が整い、見た目の変化を感じられる可能性があります。
一方で、糸リフトは万能な若返り治療でもありません。
深いほうれい線を完全に消したい、脂肪を大きく減らして小顔になりたい、重度のたるみを大きく改善したい、施術直後の状態を何年もそのまま維持したい、といった目的では期待とのズレが生じやすくなります。
また、糸リフトを繰り返せば必ずたるみ予防につながると断定できる十分な根拠も、現時点ではありません。
大切なのは、「糸リフトは意味ある・意味ない」と治療だけで判断することではなく、自分の悩みが糸リフトで変えられるものなのかを確認することです。
特にほうれい線では、頬を引き上げることで改善する影と、引き上げても残る溝などがあるため、原因を分けて考える必要があります。
糸リフト後もほうれい線が残っている方へ
「糸リフトを追加した方がいいのか分からない」「頬は引き上がったのに、ほうれい線だけ残っている」という方は、無料メール相談をご利用いただけます。
ほうれい線の状態を確認し、院長が一通ずつご返信しています。






