

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
ドクター紹介はこちら
「一生ヒアルロン酸を打ち続けるのは、正直抵抗がある」
「できれば一度の治療で半永久的に効果が続く方法を知りたい」
——そう思い始めたときが、“本格的なほうれい線治療”と向き合う良い機会です。
実は、ほうれい線とは単なる「加齢変化による肌表面のしわ」ではなく、皮膚の菲薄化や骨格の萎縮、脂肪の下垂など、複数の構造的変化が重なって現れるものです。
そのため、表面的なアプローチでは一時的な変化しか得られず、根本的に改善するには皮膚自体の再生や支持構造の再構築を視野に入れた治療が必要になります。
本記事では、ほうれい線に対して半永久的な改善効果が期待できる注入治療や外科的施術に関して、専門的な視点からわかりやすくまとめています。
短期的な対処法ではなく本質的にアプローチしたい方にとって、確かな選択の指針となるはずです。
目次
ほうれい線を半永久的に改善する治療とは?
一時的な対処法ではなくできる限り長く効果が続く治療を求める場合、ほうれい線を根本から改善する注入治療や外科的施術が必要となります。
以下に適切な施術を紹介します。
グロースファクター治療|コラーゲン再生でほうれい線を根本改善
グロースファクターとは、皮膚内部の線維芽細胞に働きかけてコラーゲンやエラスチンの再生を促す治療法です。
注入後、徐々に皮膚内部の自己組織が増えることでハリや弾力が向上し、ほうれい線の溝や凹みが自然と目立たなくなります。
1回の治療で数年以上にわたり効果が持続し、自然老化の影響を除けば半永久的な若返りに寄与します。
脂肪注入|自己組織の定着による長期効果と回数の目安
自身の体の別の部位から採取した脂肪を、ほうれい線部分に注入する治療です。
注入した脂肪は一定の割合が定着し、定着した脂肪は半永久的に残ります。
ただし、ほうれい線部分はよく動く部位であるため定着率が低く、1回の施術では十分な結果が得にくいため、通常は2~3回ほどの追加施術を要することが多いです。
プロテーゼ挿入(貴族手術)|深いくぼみには有効だが適応に注意
シリコンなどの人工素材を鼻の横のくぼみ(鼻翼基部の陥凹)挿入することで凹みを改善し、ほうれい線を目立たなくする方法で、いわゆる「貴族手術」とよばれているものです。
小鼻の付け根から深く沈み込んだようなほうれい線には効果が期待されますが、浅いほうれい線や笑ったときのほうれい線は改善が難しい場合があります。
さらに、長期的にみるとプロテーゼの変形やズレ、交換の必要が生じる場合もあるため、慎重な判断が必要です。
外科的フェイスリフト|広範囲なたるみに有効だが注入治療の併用が基本
フェイスリフト手術は切開により皮膚や筋膜を引き上げ、たるみを根本的に改善する外科的施術です。
糸リフトに比べて効果の持続期間は長く、広範囲の引き上げが可能です。
ただし、ほうれい線自体を直接目立たなくする治療ではないため、リフトと同時にグロースファクターや脂肪注入などの注入治療を組み合わせることで、より自然かつ高い改善効果が得られます。
ヒアルロン酸の限界と適応の使い分け|他治療との使い分けが重要
ヒアルロン酸注入は即効性があり、デザイン性にも優れますが、持続効果の面では数ヶ月〜2年程度と限定的です。
特によく動くほうれい線部分は吸収が早く、維持のためには1年に1回ほどの定期的な施術が必要となり、その度に手間やコストを要することがデメリットです。
まとめ
ほうれい線の半永久的、本質的な改善をはかる場合には、皮膚の深層構造にアプローチする治療法が必要です。
中でもグロースファクター治療や脂肪注入は、自己組織によって長期的な効果が期待できる有力な選択肢です。
一方で、プロテーゼやフェイスリフトは適応が限られたり、注入治療との併用が必要なケースもあります。
ご自身の肌状態や希望に合わせて、効果とリスクを見極めながら最適な治療法を選ぶことが、満足度の高い若返りへの第一歩です。
当院はほうれい線治療を専門におこなっており、メールでの無料カウンセリングも受け付けておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。