

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「あと1週間後に大切な予定があるのに、最近ほうれい線が目立つ気がする…」
「できたら少しでも簡単に見栄えが良くなる方法を知りたい…」
そんなふうに思って調べていたりしませんか?
イベントや写真撮影、久しぶりの同窓会や結婚式など、“今すぐ少しでも良くしたい”というタイミングは誰にでも訪れます。
残念ながら——ほうれい線を1週間で完全に消すことはできません。
なぜなら、ほうれい線は皮膚や脂肪、骨格の構造変化によって生じるため、根本改善には時間が必要だからです。
ただし、「一時的に浅くなったように見せる」方法や「むくみ・血流を改善して目立たなくさせる」セルフケアは可能ですし、美容医療を活用すれば1週間で目に見える変化を出すことも可能です。
この記事では、
- 1週間以内にできるセルフケアの具体策
- 即効性のある美容医療の選択肢と注意点
- 短期改善と根本改善の使い分け方
を、美容皮膚科医としての知見を踏まえ解説します。
未来の自分を後悔させないための、正しい判断材料としてお読みください。
目次
セルフケアで1週間以内にできるほうれい線対策法
短期間での変化は限られますが、正しいセルフケアを取り入れることで「むくみ」や「乾燥」によるほうれい線を一時的に軽減できる可能性があります。
【1】表情筋ストレッチやマッサージで「むくみ」を軽減
ほうれい線の一因として、顔のむくみにより中顔面のボリュームが増し、その結果ほうれい線のライン状の影が強調されてしまうことが挙げられます。
1週間という短期間で大きな構造改善はできませんが、筋肉の緊張を緩めて血流を促すだけでも「むくみが減り影が目立たなくなる」効果が期待できます。
- 頬のストレッチ:口を「お」の形に開き、頬を下に伸ばす→「い」の形にして頬を横に引く。これを交互に5回。
- 口角マッサージ:口角横の筋肉(大頬骨筋)を指で軽く押さえ、円を描くようにほぐす。
- リンパ流し:小鼻横から耳下腺、鎖骨に向かってなでることで老廃物を流しむくみを改善。
注意:力を入れすぎると逆に皮膚の負担になり、表情筋による折れ癖を悪化させたり、摩擦によって炎症や色素沈着の原因になるため「適度な力」「痛気持ちいい程度」に行いましょう。
▶︎[表情筋トレーニングの注意点をみる>]
▶︎[ほうれい線に効果的なマッサージ方法をみる>]
【2】保湿で肌の「キメ」を整える
乾燥は、ほうれい線を目立たせる大きな要因の一つです。
集中的に保湿を行うことで肌表面のキメが整い、光が均一に反射されるようになり、短期間でもほうれい線の影が強調されにくくなるという効果も期待できます。
高保湿成分配合の化粧品を選ぶ:
1週間という短期間でも変化を実感しやすいのは、ヒアルロン酸・セラミド・ナイアシンアミドといった保湿・バリア機能サポート成分を含むアイテムです。これらの成分は水分を抱え込み、肌のうるおいを長時間キープします。
朝晩の保湿+日中の追い保湿:
- 朝晩は化粧水・美容液・クリームを重ねて、水分と油分の両方を補うことが重要です。
- 日中は乾燥を感じたらミスト化粧水や保湿バームで追い保湿を行い、化粧崩れや小じわの悪化を防ぎます。
保湿ケアのポイント:
- 入浴後や洗顔後、1分以内に保湿することで水分蒸発を防止。
- エアコン下や冬場など乾燥が強い環境では、加湿器併用や保湿マスクで湿度を保つ。
- 化粧品の成分表を確認し、アルコールや刺激成分が少ないものを選ぶと敏感肌でも使いやすいです。
▶︎[肌タイプ別のスキンケア方法をみる>]
▶︎[ほうれい線に有効な基礎化粧品をみる>]
【3】食事・睡眠・生活習慣の見直しで少しでも肌質の改善につなげる
1週間という短期間でも、体の内側からのケアでむくみや肌ツヤが改善し、表情を若々しく見せられる可能性があります。
- ビタミンC・タンパク質摂取:コラーゲン合成を促し肌の弾力をサポート
- 減塩と水分補給:体のむくみを軽減しフェイスラインをすっきりさせる
- 睡眠の質向上:成長ホルモンが分泌され、真皮レベルで肌が回復する
▶︎[ほうれい線に効果的な食事についてみる>]
▶︎[体の内側からほうれい線を改善する方法をみる>]
急いでいる場合は、まずは以上のセルフケアから試してみましょう。
セルフケアの限界と「一時的な見た目の向上」にとどまる理由
セルフケアで1週間以内にできるのは、一時的なむくみの解消や、乾燥による肌のキメを整えることまで。
構造的なたるみや骨格由来のほうれい線は改善できず、あくまでも「一時的な印象の向上」にとどまります。
「今すぐ本格的に改善したい」場合には、美容医療の力を借りることも有効な選択肢です。
美容医療で1週間以内にほうれい線を改善する方法
美容医療は、短期間でほうれい線を「本当の意味で改善」させることができる唯一の方法です。
ダウンタイムが出にくく、短期間で改善が期待できる治療法を以下でご紹介します。
①ヒアルロン酸注入|即効性・確実性が人気の理由
ヒアルロン酸は「溝そのものを埋める」治療。注入直後から明確な効果が分かりやすく、イベント前に選ばれることが多い方法です。
- メリット:即効性があり、施術直後から印象の改善ができる
- デメリット:血流障害やしこりのリスク。過剰注入で不自然な仕上がりになる恐れも。
- 適応:深い溝やくぼみなど、骨格や脂肪の構造変化が原因のほうれい線に有効
②ハイフ(HIFU)|熱凝固による即時的な引き締め効果
ハイフは超音波で筋膜を加熱し、コラーゲン収縮による即時的なリフトアップ効果と、コラーゲン再生による遅延性の引き締め効果をもたらす機械治療。
施術直後〜1週間程度で軽い引き締め感を実感できる人もいます。
- メリット:肌を切らずにリフトアップでき、ダウンタイムほぼなし
- デメリット:溝自体を埋めるわけではないため、重度のほうれい線には不向き
- 適応:軽度のたるみやフェイスラインのもたつきに効果的
③グロースファクター治療|即効性はないが1週間後でも変化を感じる理由
グロースファクターは成長因子を用いて真皮層の再生を促し、肌そのものを若返らせる治療です。
即効性はないものの、施術直後から1〜数週間は「むくみ」によってほうれい線が浅く目立たなくなるような変化が得られ、1〜6か月後には本格的なしわの改善効果が出てきます。
- メリット:根本からの改善・長期持続効果・自然な仕上がり
- デメリット:本当の意味での「即効性」はなく、短期イベントにはやや不向き
- 適応:自然で長期的な改善を求める方、何度も施術を繰り返したくない方、将来的な老化の予防にも繋げたい方
【比較表あり】1週間以内で改善したい人向けの治療法まとめ
治療法 |
即効性 |
持続性 |
リスク |
適応 |
ヒアルロン酸注入 |
◎ 即日 |
△ 数ヶ月~2年 |
血流障害・しこり |
深い溝・とにかく即効性 |
HIFU(ハイフ) |
○ 即日~1週間 |
△ 数ヶ月〜半年 |
赤み・軽度の腫れ |
軽度たるみ・引き締め |
グロースファクター |
△ 1~6ヶ月後 |
◎ 数年〜10年以上 |
軽度の腫れ・内出血 |
根本改善・自然な仕上がり |
短期改善と根本改善をどう使い分ける?
イベントや撮影など、「1週間後にとにかく間に合わせたい」状況と、「数年先まで自然な若々しさを保ちたい」という長期視点では、選ぶべき治療法は異なります。
- 短期改善:ヒアルロン酸注入、ハイフなど即効性のある施術を中心に選択。写真映えや短期間の印象改善に有効です。
- 根本改善:グロースファクターで真皮レベルの再生を促し、自然で長期的な若返りを目指します。将来的な老化の予防にも適しています。
- セルフケア:短期間の保湿ケアやむくみ対策などは、あくまでも一時的な自己満足的ケアであり、予防目的として継続することに本来の意味があります。
大切なのは「今だけ少し良ければいい」のではなく、「未来の自分が後悔しない選択」をすることも重要です。
まとめ
ここまで、1週間でほうれい線を目立たなくするための方法を、セルフケアと美容医療に分けて解説しました。
- セルフケアは「むくみ・乾燥」などの一時改善に役立つが、構造的なほうれい線の根本改善はできない
- 美容医療ではヒアルロン酸注入やハイフ(HIFU)が短期改善に有効
- グロースファクターは即効性こそないが、長期的な肌再生・自然な若返りが可能
- 重要なのは、「短期」と「長期」のバランスを見極め、自分に合った方法を選ぶこと
イベント前の「今すぐなんとかしたい」というニーズと、将来のために「今から備えたい」という想い。
どちらも正しく叶えるには、専門科の診断で現状を把握し、適切な治療計画を立てることが一番の近道です。
当院での相談・カウンセリングについて
当院では、ほうれい線専門クリニックとして多くの症例と経験をもとに、
- 自然で違和感のない仕上がり
- 将来の老化予防を見据えた治療の提案
- 痛み・ダウンタイム・リスクへの配慮
を徹底しています。
無料カウンセリングも行っておりますので、ほうれい線でお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
この記事を執筆しております院長の私が、メール返信・カウンセリング・施術・アフターフォローまで、一貫してご対応させていただきます。