

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「親もほうれい線が深かったら、自分も将来目立つのでは…?」
そんな風に感じたことはありませんか?
たしかに、 ほうれい線には遺伝的な要因が大きく関与しています。
顔の骨格や頬の脂肪のつき方、皮膚の厚みといった 生まれつきの特徴が、ほうれい線の目立ちやすさに影響を及ぼすことは事実です。
ただし、 適切な日常のケアや美容治療を取り入れることで、遺伝の影響でできるほうれい線の進行を遅らせたり、予防することは十分に可能 です。
本記事では、 ほうれい線に遺伝がどのように影響するのかを詳しく解説するとともに、 遺伝的要因があっても進行を最小限に抑えるための対策についてご紹介します。
「親から受け継いだほうれい線、どうにかできる?」と不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
ほうれい線に遺伝的影響をもたらす3つの要因
ほうれい線の形成には加齢や紫外線などの環境的要因だけでなく、遺伝的要因も深く関与しています。
両親や祖父母にほうれい線が目立つ方がいる場合、自分も同じようにほうれい線ができやすい可能性があります。
その理由は、ほうれい線ができる主な原因のうち、骨格・頬の脂肪のつき方・皮膚の厚みが遺伝によって大きく影響を受けるためです。
1. 骨格
顔の骨格は遺伝的要因が大きく、骨の発達の仕方によってほうれい線のでき方が変わります。
たとえば、以下のような骨格の特徴がある場合、ほうれい線が目立ちやすくなる可能性があります。
- 頬骨が高い
- 中顔面が低い
- 上顎が突出している
- 下顎が後退している
2. 頬の脂肪のつき方
頬の脂肪の量やつき方も遺伝の影響を受け、ほうれい線の形成に大きく関わります。
- 脂肪が多い場合
頬にボリュームがあると、口元と頬の高低差が生じやすく、その境界であるほうれい線が目立ちやすくなります。また、加齢に伴い脂肪の重みで頬が下がりやすく、ほうれい線が強調されます。特に、メーラーファット(ほうれい線上の脂肪)の下垂は、ほうれい線が深くなる直接的な要因になります。 - 脂肪が少ない場合
頬の脂肪が少ないと、鼻の横のくぼみなど骨格の形状が露呈しやすく、若いうちからほうれい線が目立ちやすくなります。また、脂肪が少ないことで、加齢による皮膚のたるみが生じやすくなり、ほうれい線の形成につながります。
3. 皮膚の厚み
皮膚の厚みや真皮層のコラーゲンの量も遺伝による影響が大きく、これによってほうれい線のでき方にも影響をを及ぼします。
- 皮膚が薄い場合
生まれつきコラーゲンの量が少ない薄い肌の場合、ハリや弾力が低下しやすく、若いうちからほうれい線が目立ちやすくなります。また、皮膚が薄いことで表情筋の動きによる負担が生じやすく、加齢とともに皮膚の表面にしわが刻まれる傾向があります。 - 皮膚が厚い場合
元々皮膚のコラーゲン量が多く、厚みや弾力がある場合、しわができにくい傾向があります。
ただし、頬のたるみが進行すると、深いほうれい線になりやすいタイプです。
遺伝の影響によるほうれい線を解決する方法
遺伝的な骨格を根本的に変えるのは難しいため、 よりアプローチしやすい解決法として、頬のたるみを予防し、皮膚のコラーゲンを増やすことがほうれい線対策の鍵となります。
1. 頬のたるみを防ぐ方法
遺伝的な頬のたるみは、 主に脂肪の下垂や皮膚のたるみによって引き起こされるため、 適切な治療やケアをおこなうことで進行を防ぐことができます。
ハイフ・高周波
ハイフ(HIFU)や高周波(RF)による機械治療は、皮膚や脂肪組織を引き締め、頬のたるみの予防に効果的です。ただし、頻繁に施術を重ねすぎたり不適切な照射をおこなうことで脂肪が過度に減少し、頬こけのリスクにもつながるため注意が必要です。
ショッピングスレッド
極細の吸収糸を多本数皮膚内に挿入することで、コラーゲン生成を促進し、頬のたるみの進行を防ぎます。機械治療のような脂肪を減少させる作用はないため、頬の脂肪が多くない方に非常に適した治療です。
表情筋トレーニング
口輪筋や頬の筋肉を日常的に鍛えることで、頬のたるみを防ぎ、ほうれい線の進行を遅らせます。ただし、過度なトレーニングは逆効果になることもあるため、適度なケアが大切です。
2. 皮膚のコラーゲン量を増やす方法
皮膚のコラーゲン量を増生させることで、ハリや弾力が増し、 遺伝によるほうれい線の進行を遅らせることができます。
グロースファクター治療
グロースファクターとよばれる成長因子を皮膚に注入することで、線維芽細胞が活性化し、コラーゲンやエラスチンの生成を促され、皮膚のハリや弾力が向上します。
すでに目立っているほうれい線を改善させるだけでなく、ほうれい線部分のコラーゲン量をピンポイントで増やすことで、遺伝的要因で生じるほうれい線を確実に予防することができます。
保湿ケア
肌の乾燥はバリア機能を低下させ、コラーゲンの減少を加速させます。保湿成分(ヒアルロン酸、セラミド)を含むスキンケア用品を取り入れ、日々の保湿ケアを怠らないようにしましょう。
紫外線対策
紫外線は日焼けをもたらすだけでなく、コラーゲンの破壊を促進し、しわやたるみの大きな要因となります。季節や天候を問わず日焼け止めは毎日使用し、UVA/UVBから肌を守ることが重要です。
まとめ
ほうれい線の形成には遺伝的要因(骨格・頬の脂肪のつき方・皮膚の厚み) が大きく関与しますが、 適切なセルフケアや美容治療によって進行を抑えることはが可です。
特に、 頬のたるみを防ぐこと、皮膚のコラーゲンを維持することがほうれい線対策のポイントとなります。
遺伝的な影響が心配な方は、 早めにケアを始めることで、ほうれい線の目立たない若々しい印象を保つことができます。
当院では、専門的なカウンセリングを通して、一人ひとりのご状態に適した治療をご提案いたします。
メールでの無料カウンセリングもおこなっていますので、ほうれい線でお悩みの方はお気軽にご相談ください。