

著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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最近、鏡を見るたびに「なんか老けた?」と感じること、ありませんか?
メイクしても隠れない線、笑ったあともしばらく残るそのライン——それ、ほうれい線かもしれません。
「年齢だから仕方ないよね」と思いつつも、写真に写った自分を見てちょっと凹んだり、友人と並んだときに自分だけ疲れて見えたり…。
そんなとき、「どうにかしたいけど、整形はちょっと怖いし…」とためらっている方も多いのではないでしょうか。
でも実は、ほうれい線って“完全に消す”ことは難しくても、“浅く目立たなくする”ことはちゃんとできるんです。
しかも、不自然にならずナチュラルに若返る方法もあるんですよ。
この記事では、美容皮膚科医の視点から、ほうれい線ができる本当の理由と、今すぐ始められる自然な改善方法をわかりやすくご紹介します。
「もう年齢的に無理かも…」なんて諦めるのは、まだ全然早いかもしれません。
目次
ほうれい線はなぜできる?|構造から見る本当の原因
年齢を重ねるにつれ、深く目立つようになる「ほうれい線」。
多くの方が「たるみのせい」と安易に考えがちですが、実はその原因はもっと複雑です。
まず、皮膚の真皮層にあるコラーゲンやエラスチンが加齢や紫外線の影響で減少し、皮膚が薄くなりハリを失っていきます。
その結果、よく動く口元に“折れ癖”がつきやすくなり、ほうれい線が目立つようになります。
さらに、顔の骨格は加齢とともに萎縮し、頬の脂肪が重力によって下垂。
これらを支えていた表情筋も衰えることで、皮膚が構造的に折れ曲がり、深いしわとなって定着してしまうのです。
「消す」は可能?ほうれい線改善の限界と現実
医療とセルフケアの違い
まず理解しておきたいのは、ほうれい線を「完全に消す」「消しゴムのように消す」のは医学的にも難しいという事実です。
ただし、適切な美容医療を選択すれば「明確に改善させる、目立たなくさせる」ことは可能です。
一方で、皮膚の構造変化により生じた“溝”は、スキンケアやマッサージなどのセルフケアでは、進行の予防につなげることはできても、それ以上の改善を目指すことはできません。
浅くする・目立たなくするのが現実的なゴール
ほうれい線を「完全に消す」のではなく「浅く目立たなくする」「若い頃の状態に戻す」ことこそが現実的な目標です。
そして、これを効率的に実現できるのが、美容医療の中でも「注入治療」が鍵となります。
現在の医療業界では、ヒアルロン酸とグロースファクターという2つの選択肢が注目されています。
医師がすすめる|1回で効果がある注入治療
ヒアルロン酸注入|即効性を求める人に
ヒアルロン酸は、透明のジェル状の製剤をほうれい線の溝に直接注入して、皮膚の深部からボリュームを出す治療法です。
施術直後から改善が実感でき、イベント前などに「すぐに若返りたい」という方におすすめです。
ただし、時間とともに体内に吸収されてなくなるため、効果を維持するには1年に1回ほどのメンテナンスが必要です。
グロースファクター治療|根本改善したい人に
グロースファクター(成長因子)は、ほうれい線部分の皮膚に注入することで真皮層の線維芽細胞を刺激し、コラーゲンやエラスチンの再生を促進します。
施術は1回の注射のみで、即効性はないものの数ヶ月かけて肌そのもののハリや弾力が向上していくため、ナチュラルな若返りを目指す方に最適です。
ヒアルロン酸と異なり、根本から「しわが目立たない、できにくい肌」に変えていく治療であり、長期的な満足度が高いのが特徴です。
ハイフ(HIFU)・糸リフトの補助的な役割
HIFU(高密度焦点式超音波)や糸リフトは、頬のたるみを引き上げることで、ほうれい線の影を間接的に和らげる治療です。
ただし、ほうれい線の一時的な見た目の改善や進行の予防にはつながるものの、直接的に「溝を浅くする、目立たなくさせる」効果は乏しいのが現実です。
いずれの治療もヒアルロン酸やグロースファクターとの併用で効果を最大限に発揮できます。
医療と併用したいセルフケア法
スキンケアで期待できること
スキンケアによってほうれい線を「改善する」ことはできませんが、肌環境を整えることで予防や改善へのサポートが可能です。
- レチノールやナイアシンアミドなどの成分でハリ・弾力を保つ
ほうれい線対策のための基礎化粧品をみる> - 紫外線対策でコラーゲンの破壊を抑える
日焼け止めの選び方のポイントをみる> - 保湿で乾燥による小じわや刻まれじわを防ぐ
肌タイプ別のスキンケア方法をみる>
健康的な美肌を維持する秘訣をみる>
表情筋トレとマッサージの注意点
表情筋トレーニングや顔のマッサージは、適切におこなえば血行促進や筋力維持に有効ですが、やり方を間違えるとかえってしわやたるみを悪化させるリスクがあります。
力を入れすぎず、正しい知識をもとに適度な範囲内でおこないましょう。
日常習慣の見直しで肌を守る
睡眠不足や偏った食生活、猫背などの姿勢の悪さは、顔のたるみや血流低下を招きます。
規則正しい生活とバランスの良い食事が、肌の土台を支えます。
特にタンパク質やビタミン・ミネラルなど、肌の再生に必要な栄養素を意識して摂取することが大切です。
まとめ|正しい治療とケアで、若々しさを取り戻す
ほうれい線を「完全に消す」ことは難しいものの、適切な治療とケアをおこなうことで、浅く目立たなくすることは十分可能です。
- 今すぐ効果がほしい → ヒアルロン酸注入
- 自然に根本から改善したい → グロースファクター治療
- たるみを同時にケアしたい → HIFUや糸リフトを併用
- 日常的な“予防と土台づくり”→セルフケア
あなたに合った選択肢を見つけて、無理なく、でもしっかりと若々しさを取り戻しましょう。
美容医療は、“不自然に変わる”ためのものではなく、“自分らしくいられる”ための手段です。
まずは正しい情報を得て、専門家に相談してみてください。
当院はほうれい線治療を専門におこなっており、メールでの無料カウンセリングも受け付けております。
この記事を書いております院長の私が、いつでもご返信いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。