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グロースファクターの種類とは?EGF・FGFの違いと治療の選び方

説明


著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「グロースファクターには、どのような種類があるのでしょうか。」

「EGFやFGFなどいろいろな名前を見かけますが、どれを使った治療が一番よいのでしょうか。」と疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。

グロースファクターは一つの物質の名前ではなく、細胞の増殖や分化、組織の修復などに関わる成長因子の総称です。EGF、FGF、PDGF、VEGF、IGFなど、さまざまな種類があります。

ただし、美容医療としてグロースファクター治療を検討する場合、「どの成長因子が入っているか」だけを比較しても、実際の治療の違いを十分に理解することはできません。

同じ「グロースファクター治療」という名前でも、使用する製剤や成分、配合や濃度、投与量、投与する部位や深さ、投与方法などは一律ではないためです。

つまり、「グロースファクター」という治療名が同じだからといって、同じ内容の治療とは限りません。

東京リンクルクリニックは、ほうれい線治療を専門とする美容皮膚科です。

実際の診療でも、「以前ほかのクリニックでグロースファクターを受けました」とご相談いただくことがありますが、治療名だけでは、どのような製剤をどこへ、どのような方法で使用したのかまで分からないことがあります。

この記事では、代表的なグロースファクターの種類を簡単に整理したうえで、なぜ同じ「グロースファクター治療」でも内容に違いがあるのか、治療を比較するときに何を見ればよいのかを解説します。

この記事を読んでわかること

  • グロースファクターにはどのような種類があるのか
  • 同じグロースファクター治療でも内容が異なる理由
  • 「高濃度」「種類が多い」だけでは治療を判断できない理由
  • グロースファクター治療を検討するときに確認したいポイント

自分のほうれい線にグロースファクターが合うのか知りたい方へ

「種類が多くて何を選べばよいか分からない」「以前グロースファクターを受けたことがある」という方は、無料メール相談をご利用いただけます。

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グロースファクターにはさまざまな種類がある

グロースファクター(growth factor)は、日本語では成長因子と呼ばれます。

一つの成分を指す言葉ではなく、細胞の増殖や分化、移動、組織修復などを調節するさまざまなタンパク質の総称です。

代表的なものには、次のような成長因子があります。

種類 名称 主に関係する働き
EGF 上皮成長因子 上皮細胞の増殖や修復などに関わる
FGF 線維芽細胞成長因子 線維芽細胞を含むさまざまな細胞の増殖や組織修復などに関わる
PDGF 血小板由来成長因子 細胞増殖や組織修復などに関わる
VEGF 血管内皮増殖因子 血管新生などに関わる
IGF インスリン様成長因子 細胞の増殖や成長などに関わる
TGF-β トランスフォーミング増殖因子β 細胞増殖や細胞外マトリックスの調節などに関わる

このように、「グロースファクター」という一種類の美容成分が存在するわけではありません。

また、それぞれ役割が異なるため、「EGFとFGFならどちらが上」「○種類入っているから優れている」というように、単純な順位をつけられるものでもありません。

2026年のレビューでも、PDGF、TGF-β、VEGF、FGF、EGFなど複数の成長因子が、細胞の増殖、移動、分化、細胞外マトリックス形成など異なる過程に関与すると整理されています。

参考文献:Chandra P, Faizan M, Porwal M, et al. An Overview and Review of Growth Factors in Wound Healing: Emerging Trends and Innovations. Curr Diabetes Rev. 2026;22(1):1-27. PubMed

美容医療では「成長因子の種類」だけで治療を比較できない

ここまで読むと、「では美容医療では、どの種類のグロースファクターを選べばよいのでしょうか」と思われるかもしれません。

しかし、実際に治療を比較する場合は、ここからが重要です。

グロースファクター治療は、成長因子の名称だけを見ても治療全体を評価できません。

美容医療では「グロースファクター」という同じ言葉が使われていても、実際に行われている施術内容が一つに統一されているわけではありません。

注射によって皮膚内へ投与するものもあれば、機器を使用して導入するもの、皮膚表面から使用するものなどもあります。

さらに、注入治療に限ってみても、使用する製剤や投与条件は同じとは限りません。

「何という成長因子を使うか」は治療の一要素であり、それだけで期待できる効果やリスクを判断することは難しいのです。

▶︎[グロースファクター治療そのものの効果・特徴を詳しく見る>

同じグロースファクター治療でも違いが生じる5つのポイント

では、「グロースファクター」という治療名が同じでも、何が違うのでしょうか。

大きく分けると、次の5つの要素があります。

1.使用する製剤・含まれる成分

まず違うのが、実際に使用される製剤です。

「グロースファクター」という言葉が使われていても、すべてのクリニックが同じ製剤を使用しているわけではありません。

そのため、患者さんから「以前グロースファクターを受けました」と伺っても、治療名だけでは今回検討している治療と同じものだったとは判断できません。

また、PRPのように複数の成長因子を含むものもありますが、PRPとグロースファクター製剤を用いた治療は同じものではありません。

▶︎[PRPとグロースファクターは何が違うのか詳しく見る>

2.配合や濃度

同じ種類の成長因子を含んでいるからといって、それだけで同じ治療になるわけではありません。

製剤の内容や使用条件によって、どのように治療へ用いられるのかは異なります。

美容医療では「高濃度」という言葉が、効果の高さを表すように使われることがあります。

しかし、グロースファクターは濃度が高ければ高いほど優れた治療になる、と単純に考えることはできません。

何を改善する目的で、どの部位に、どのような方法で使用するのかまで含めて考える必要があります。

3.投与量

どの程度の量を使用するのかも、治療を考えるうえで重要です。

「たくさん入れれば、その分しっかり効くのでは」と思われるかもしれませんが、グロースファクターはヒアルロン酸のように、注入した製剤の体積そのもので形を作る治療とは異なります。

組織の反応を利用する治療である以上、必要以上の量を使用することを目的とするものではありません。

反対に、治療に必要な条件を満たしていなければ、期待した変化につながらない可能性もあります。

重要なのは、「多いか少ないか」という比較ではなく、治療する部位や状態に合わせて適切に設計されているかどうかです。

4.投与する部位・深さ

同じ製剤を使用したとしても、どこへ、どの深さに使用するかによって治療は変わります。

顔は部位によって皮膚の厚み、脂肪、骨格、血管などの解剖が異なります。

また、同じ「ほうれい線」という悩みであっても、皮膚に形成された溝の深さや皮膚の厚み、周囲との高低差などは一人ひとり違います。

そのため、全員へ同じ位置・同じ深さに一律で投与すればよいわけではありません。

5.投与方法と治療設計

グロースファクターと呼ばれる治療には、医師が注射器で直接投与する方法だけでなく、各種機器を用いる施術などさまざまな方法があります。

同じ成長因子を含んでいたとしても、皮膚表面から使用する場合と、皮膚内へ直接投与する場合では同じ治療とはいえません。

さらに注入治療では、どの範囲へ、どの程度、どのように分散して投与するのかという治療設計も結果に関わります。

つまりグロースファクター治療では、「何を使うか」だけでも、「どう使うか」だけでもなく、何を・どこへ・どの程度・どのように使用するのかまで含めて考えることが大切です。

「種類が多い」「高濃度」「量が多い」ほど良いとは限らない

グロースファクターの種類を調べている方に、特に知っていただきたいことがあります。

それは、

  • 成長因子の種類が多い
  • 濃度が高い
  • 投与量が多い

といった数字だけで、治療の良し悪しを判断しないことです。

例えば、「5種類配合」と「3種類配合」を比べた場合、数字だけを見ると5種類の方が高い効果を得られそうに感じるかもしれません。

しかし、成長因子にはそれぞれ異なる働きがあります。

そのため、種類の数そのものが美容医療としての効果を示す指標になるわけではありません。

濃度や投与量についても同様です。

大切なのはスペックの数字だけではなく、何を改善するための治療なのか、その状態に対してどのように使用されるのかです。

効果やリスクも「グロースファクター」という名前だけでは判断できない

グロースファクターについて調べると、「効果が長く続いた」という情報がある一方で、「膨らみすぎた」「しこりができた」といった情報を目にすることもあります。

すると、「グロースファクターは効果の高い治療なのか、それとも危険な治療なのか」と不安になる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、ここまで説明してきたように、「グロースファクター」という治療名だけで、すべての施術の効果やリスクを一律に判断することはできません。

海外では、顔面へのgrowth factor solutionの注入後に軟部組織の過剰増殖などを認めた症例が報告されています。

一方で、このような報告で使われた製剤や成分、投与量、投与方法などが、日本国内で「グロースファクター」と呼ばれているすべての治療と同じであるわけではありません。

したがって、こうした報告をもとに「グロースファクター治療はすべて危険」と一般化することも適切ではありません。

反対に、「グロースファクターなら安全」と一括りに考えることもできません。

重要なのは、実際にどのような治療が行われるのかと、その治療で想定されるリスクについて説明を受けることです。

▶︎[グロースファクターの危険性・リスクについて詳しく見る>
▶︎[膨らみすぎ・しこりが起こる原因について詳しく見る>

参考文献:Xiong C, Xu H, Yang Z, et al. Complications Following Facial Injection of Growth Factor Solution. Aesthetic Plast Surg. 2023;47(2):612-621. PubMed

以前受けたグロースファクターの内容が分からない方へ

過去にグロースファクターやPRPなどの注入治療を受けている場合は、施術時期や部位、分かる範囲で治療内容を確認したうえで、次の治療を検討することが大切です。

「以前の治療歴があるけれど施術できるのか知りたい」という方は、無料メール相談をご利用ください。

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「グロースファクターを受けた」という治療歴だけでは分からないこともある

実際の診療でも、「以前、他院でグロースファクターを受けたことがあります」とお話しされる方がいらっしゃいます。

しかし、その一言だけでは、どのような治療だったのかを十分に把握できないことがあります。

例えば、

  • いつ受けたのか
  • どの部位へ治療したのか
  • 注射だったのか、導入治療だったのか
  • ほかの製剤を併用していたのか

などを確認すると、患者さんが想像していた治療内容とは異なることもあります。

これは患者さんが間違っているということではありません。

「グロースファクター」という同じ言葉が、内容の異なる複数の施術に使われているためです。

そのため、過去にグロースファクター治療を受けたことがある方が新たな注入治療を検討するときには、可能であれば施術時期や部位、分かる範囲で治療内容を確認しておくことをおすすめします。

ほうれい線でも「グロースファクターなら何でも同じ」ではない

当院が専門としているほうれい線でも、治療名だけで適応を決めることはできません。

同じように見えるほうれい線でも、皮膚に形成された「溝」が強い方もいれば、頬や骨格との高低差による「影」が目立っている方もいます。

グロースファクターは、当院では特に皮膚に形成された溝への治療として用いています。

一方、頬の下垂による影や鼻横の骨格的なくぼみそのものを、グロースファクターだけですべて改善できるわけではありません。

そのため、「どの種類のグロースファクターが良いか」を先に考えるのではなく、まず自分のほうれい線の何を改善する必要があるのかを見極めることが重要です。

▶︎[ほうれい線へのグロースファクター治療について詳しく見る>

グロースファクター治療を選ぶときに確認したいこと

グロースファクター治療を検討するとき、成長因子の種類を確認すること自体が間違っているわけではありません。

ただし、それだけで治療を決めないことが大切です。

まず確認したいのは、「なぜ自分の悩みにこの治療が適しているのか」を説明してもらえるかです。

同じしわやくぼみでも、原因によって適した治療は異なります。

また、期待できる変化だけでなく、どこまで改善できるのか、何が残る可能性があるのか、どのようなリスクがあるのかまで確認しておくとよいでしょう。

さらに、症例写真を見る場合にも、単に変化の大きな症例だけを見るのではなく、自分と年齢や状態が近い症例で自然な経過が確認できるかを見ることをおすすめします。

グロースファクターの「商品名」や「成分数」だけではなく、診断から治療設計、施術後のフォローまで含めて比較することが大切です。

よくある質問

グロースファクターには何種類ある?

グロースファクターは一つの物質ではなく、さまざまな成長因子の総称です。

代表的なものにはEGF、FGF、PDGF、VEGF、IGF、TGF-βなどがありますが、これ以外にも多くの成長因子があります。

そのため、「全部で○種類」と固定的な数字で考えるより、それぞれ異なる働きを持つタンパク質のグループと理解するとよいでしょう。

EGFとFGFではどちらが効果的?

単純にどちらが優れているとはいえません。

EGFとFGFでは主に関係する細胞や作用が異なります。

また、美容医療の効果は特定の成長因子の名称だけで決まるものではなく、使用する製剤や投与条件、治療する部位や状態なども含めて考える必要があります。

グロースファクターは種類が多い方が効果的?

成長因子の種類が多いほど高い美容効果が得られるとは限りません。

それぞれの成長因子には異なる役割があるため、単純な種類数だけで治療の良し悪しを比較することはできません。

高濃度のグロースファクターの方が効果的?

濃度が高ければ高いほど良いとは限りません。

治療する部位や目的、使用する製剤、投与方法などを含めて考える必要があります。

「高濃度」という言葉だけで治療を選ばないことが大切です。

グロースファクターは危険な治療?

「グロースファクター」という名称だけで、安全または危険と一括りにすることはできません。

同じ名称でも、製剤や投与方法などが異なる場合があるためです。

一方で、成長因子を含む製剤の注入後に過剰な組織増殖などを認めた報告はあるため、適応や治療設計、リスクについて十分な説明を受けたうえで検討することが大切です。

まとめ|グロースファクターは「種類」だけでは比較できない

グロースファクターには、EGFやFGF、PDGFなどさまざまな種類があります。

しかし、美容医療として治療を検討するのであれば、成長因子の名称を知るだけでは十分ではありません。

同じ「グロースファクター治療」という名前でも、使用する製剤や成分、配合や濃度、投与量、投与部位や深さ、投与方法などが同じとは限りません。

そのため、期待できる効果やリスクを「グロースファクター」という治療名だけで一律に判断することはできません。

また、「種類が多い」「高濃度」「投与量が多い」といった数字だけで、治療の良し悪しが決まるものでもありません。

大切なのは、「何という成長因子なのか」だけでなく、自分の状態に対して、何を・どこへ・どの程度・どのように使用する治療なのかまで確認することです。

東京リンクルクリニックでは、ほうれい線を一本の線として見るのではなく、皮膚に形成された溝と、頬や骨格との高低差による影などを確認したうえで、一人ひとりの状態に合わせて治療をご提案しています。

自分に合ったグロースファクター治療を知りたい方へ

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