
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「最近、目の下のたるみとほうれい線が同時に目立つようになった。」
「顔全体が老けたように見えて、以前より見た目年齢が上がった気がする。」
このようなお悩みでご相談いただくことがあります。
目の下と口元は離れているため、それぞれ別の原因で老化しているように感じる方も多いでしょう。
実は、目の下のたるみとほうれい線には、頬を含む中顔面の変化が共通して関係していることがあります。
目の下から頬、ほうれい線にかけては、脂肪や骨格、皮膚などの変化が互いの見え方に影響するためです。
一方で、目の下のたるみとほうれい線が、すべて同じ原因で目立っているとは限りません。
目の下では眼窩脂肪の突出や皮膚の余りが目立つことがありますが、ほうれい線では頬との高低差による影、鼻横の骨格的なくぼみ、皮膚に形成された溝、その表面に長年の表情筋の動きによって刻まれた折れ癖などが関係することがあります。
東京リンクルクリニックは、ほうれい線治療を専門とする美容皮膚科です。
実際の診療では、目の下とほうれい線の両方を気にされている方はとても多くいらっしゃいます。
特に、「目の下を治療したら、今度はほうれい線が気になるようになりました」「ほうれい線を改善したら、以前より目の下のたるみが気になるようになりました」とご相談いただくことは珍しくありません。
どちらか一方が改善すると、それまで気になりにくかったもう一方へ視線が向きやすくなることがあります。
目の下とほうれい線はどちらも顔の中心に位置しているため、見た目年齢や顔全体の印象を気にする方が特に注目しやすい部分です。
輪郭やフェイスラインの変化も老けた印象に影響しますが、診療をしていると、まず「目の下」と「ほうれい線」を気にしてご相談される方は非常に多いと感じます。
そのため、目の下とほうれい線が同時に気になったときには、「顔全体がたるんだ」と一括りにせず、それぞれ何が目立たせているのかを分けて考えることが大切です。
この記事では、目の下のたるみとほうれい線が同時に目立つ理由、共通する原因とそれぞれ固有の原因、治療を考えるときのポイントについて解説します。
この記事を読んでわかること
- 目の下のたるみとほうれい線が同時に目立つ理由
- 両方に共通する中顔面の変化
- 目の下とほうれい線で異なる原因
- 一つの治療ですべて改善するとは限らない理由
- 原因に合わせた美容医療の考え方
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目の下のたるみとほうれい線には共通する原因がある

目の下のたるみとほうれい線が同じ時期に目立ち始める理由の一つが、目の下から頬、口元へと続く中顔面の変化です。
年齢とともに頬の脂肪や軟部組織の位置、ボリュームが変化すると、目の下と頬の境界に高低差が生じ、影が目立ちやすくなります。
同時に、頬とほうれい線の位置関係も変化するため、ほうれい線が以前より深く見えることがあります。
下眼瞼と中顔面は解剖学的には異なる構造ですが、美容的には連続した領域として評価する必要があるとされています。
ただし、目の下には眼窩脂肪の突出や余った皮膚、ほうれい線には皮膚の溝や骨格的なくぼみなど、それぞれ固有の原因もあります。
共通する原因はあっても、原因まですべて同じとは限らないということです。
▶︎[ほうれい線は本当に「たるみ」が原因なのか詳しく見る>]
参考文献:Lower Eyelid and Midface Rejuvenation: Suborbicularis Oculi Fat Lift
目の下のたるみとほうれい線が同時に目立つ理由

頬の位置の変化
頬の位置が変化すると、目の下とほうれい線の両方に影響することがあります。
年齢とともに中顔面を構成する組織が変化すると、若い頃とは頬の位置や輪郭が変わってきます。
すると、目の下から頬にかけて高低差が生まれ、境界の影が目立ちやすくなります。
一方、頬とほうれい線の高低差が大きくなると、ほうれい線そのものが急に深くなったわけではなくても、影によって以前より深く見えることがあります。
つまり、頬を中心に考えると、目の下とほうれい線が同じ時期に目立ち始める理由が分かりやすくなります。
頬のボリュームの変化
中顔面の老化は、単純に組織が下へ「たるむ」だけではありません。
頬の脂肪は一枚の塊ではなく、複数の脂肪区画から構成されています。
加齢によって、それぞれの脂肪区画のボリュームや位置関係が異なる変化をすることが報告されています。
目の下から頬にかけての立体感が変わると、目の下のくぼみや影が目立ちやすくなるだけでなく、ほうれい線との高低差も変化します。
そのため、「どれくらい頬が下がったか」だけではなく、どこが減り、どこにボリュームが残っているのかまで考えることが重要です。
骨格による影響
目の下やほうれい線の見え方には、土台となる骨格も関係します。
もともとの骨格によって、目の下から頬、鼻の横にかけての凹凸には個人差があります。
目の下のくぼみが目立ちやすい骨格では、わずかなボリューム変化でも影が強く見えることがあります。
一方、鼻の横に骨格的なくぼみがある方では、頬のたるみがそれほど強くなくても、ほうれい線上部の影が目立つことがあります。
そのため、目の下とほうれい線が同時に気になっていても、「すべてたるみが原因」とは限りません。
目の下とほうれい線にはそれぞれ固有の原因もある

中顔面の変化は目の下とほうれい線の両方に影響しますが、それぞれを目立たせる構造は同じではありません。
ここを分けて考えることが、治療を選ぶ上で重要です。
目の下では眼窩脂肪の突出が目立つ場合がある
「目の下のたるみ」と感じているものが、実際には眼窩脂肪の突出によるふくらみであることがあります。
加齢による支持組織の変化などによって下まぶた側の脂肪が前方へ突出すると、目の下が膨らんで見えます。
さらに、その下にくぼみがあると、ふくらみとの高低差によって影が強調されることがあります。
これは、ほうれい線とは別に評価する必要がある変化です。
目の下では皮膚の余りが目立つ場合がある
目の下では、皮膚のハリや弾力が低下することで、細かなシワや皮膚の余りが目立つこともあります。
眼窩脂肪の突出がそれほど強くなくても、皮膚の変化によって「目の下がたるんだ」と感じる場合があります。
下眼瞼の加齢変化では、突出した眼窩脂肪、余剰皮膚、中顔面の下垂、軟部組織のボリューム減少などを分けて評価する考え方が示されています。
参考文献:Lower Eyelid and Midface Rejuvenation: Suborbicularis Oculi Fat Lift
ほうれい線では皮膚に「溝」が形成されている場合がある

ほうれい線では、皮膚が繰り返し折れ曲がることで、構造的な溝が形成されていることがあります。
頬を引き上げることで影が薄くなっても、すでに皮膚に形成された溝そのものは残ることがあります。
そのため、目の下や頬のたるみを改善しても、ほうれい線まで十分に改善するとは限りません。
溝の表面には「折れ癖」が刻まれる場合がある

ほうれい線の溝の表面には、長年の表情筋の動きによって折れ癖が刻まれていることがあります。
溝が皮膚が折れ曲がることで形成された構造的な変化であるのに対し、折れ癖はその表面に長年の表情筋の動きによって刻まれた表層の変化です。
この折れ癖も、頬を引き上げただけでは残ることがあります。
鼻横の骨格的なくぼみが影を作る場合がある

ほうれい線の上部、特に鼻の横が深く見える方では、頬のたるみよりも骨格的なくぼみによる構造的な影が大きく関係していることがあります。
この場合も、目の下のたるみとは分けて考える必要があります。
目の下には目の下の構造があり、ほうれい線にはほうれい線を目立たせる構造があります。
両者が影響し合う部分と、それぞれ別に考えるべき部分を分けることが大切です。
▶︎[ほうれい線が影によって深く見える仕組みを見る>]
▶︎[鼻の横のくぼみの原因や治療法を見る>]
診療では目の下とほうれい線の悩みが入れ替わることも多い

実際の診療では、目の下とほうれい線を同時に気にされている方はとても多くいらっしゃいます。
中でも印象的なのが、「目の下を治療したら、今度はほうれい線が気になってきました」「ほうれい線が改善したら、目の下のたるみが以前より気になるようになりました」というご相談です。
これは、治療によって新しく別の老化が生じたという意味ではありません。
一方の悩みが改善したことで、それまで相対的に気になりにくかったもう一方へ視線が向くようになったと考えられる場合があります。
目の下とほうれい線はどちらも顔の中心にあるため、顔を見るときに意識されやすく、疲れた印象や老けた印象を気にする方が多い部分です。
輪郭やフェイスラインのたるみも見た目の印象には関係しますが、当院の診療では、見た目年齢を気にされている方から特に多く挙がるのが「目の下」と「ほうれい線」です。
だからこそ、一方を治療したあとにもう一方が気になっても、すぐに「顔全体のたるみが進んだ」と考える必要はありません。
例えば、目の下では脂肪のふくらみとその下のくぼみによって影ができている一方で、ほうれい線では皮膚の溝が主体となっていることがあります。
反対に、頬の位置の変化が目の下からほうれい線までの見え方に大きく影響している方もいます。
当院では、ほうれい線について、頬の位置だけでなく、皮膚に形成された溝、その表面の折れ癖、鼻横の骨格、頬の脂肪などを確認した上で治療の適応を判断しています。
「目の下とほうれい線が両方気になる」という見た目だけではなく、それぞれ何が目立たせているのかを確認することが重要です。
セルフケアだけで改善できることには限界がある

保湿や紫外線対策は、皮膚の健康を維持し、今後の皮膚老化をできるだけ防ぐために大切です。
また、むくみが強い方では、生活習慣を整えたり、やさしくマッサージしたりすることで、一時的に目元や頬がすっきり見えることもあります。
しかし、眼窩脂肪の突出や皮膚の余り、頬の位置やボリュームの変化、骨格的なくぼみなどをセルフケアだけで元の状態へ戻すことはできません。
ほうれい線についても、すでに皮膚に形成された溝や、その表面に刻まれた折れ癖をマッサージだけで改善することは難しいと考えられます。
セルフケアは構造そのものを戻す治療ではなく、皮膚の状態を整え、今後の変化をできるだけ緩やかにするためのものと考えるとよいでしょう。
▶︎[ほうれい線のセルフケアでできること・できないことを見る>]
目の下のたるみとほうれい線の治療は原因から選ぶ
目の下のたるみとほうれい線が同時に気になっても、同じ治療をすればよいとは限りません。
大切なのは、「どこが気になるか」だけでなく、何がその状態を作っているのかから治療を考えることです。
頬の下垂が大きく関係する場合|リフトアップ治療

頬の位置が下がり、中顔面の高低差が強調されている場合には、リフトアップ治療が選択肢になることがあります。
代表的な方法には、ハイフ、糸リフト、フェイスリフトなどがあります。
ただし、頬を引き上げても、目の下に突出している眼窩脂肪や余った皮膚そのものがなくなるわけではありません。
また、ほうれい線にすでに形成されている溝や折れ癖まで、リフトアップだけで十分に改善できるとは限りません。
「目の下もほうれい線も気になるから顔全体を引き上げればよい」と単純に考えず、頬の下垂がそれぞれの見え方にどの程度関係しているのかを確認することが大切です。
▶︎[ほうれい線に対するリフトアップ治療の効果と限界を見る>]
目の下の脂肪や皮膚が主体の場合|目元の治療

目の下のふくらみが眼窩脂肪の突出によるものであれば、目の下そのものに対する治療を検討する必要があります。
また、皮膚の余りが強い場合には、脂肪だけではなく皮膚の状態まで含めて適応を判断します。
東京リンクルクリニックでは、目の下のたるみそのものに対する治療は行っていません。
そのため、眼窩脂肪の突出や皮膚の余りが主体と考えられる場合には、目の下の治療を専門的に行っている医療機関で診断を受けることをおすすめします。
一方で、目の下とは別にほうれい線も気になっている場合には、ほうれい線側の原因も分けて診断することが重要です。
鼻横の骨格的なくぼみが主体の場合|ヒアルロン酸など

ほうれい線の上部、特に鼻の横の骨格的なくぼみによる影が強い場合には、ボリュームを補う治療が選択肢になることがあります。
一般的にはヒアルロン酸などが検討されます。
一方で、注入治療には血管内への誤注入などのリスクがあります。
特に鼻周囲は血管解剖を十分に考慮する必要がある部位であるため、「くぼんでいるから埋める」と単純に考えるのではなく、得られる変化と安全性の両方を考えて適応を判断することが重要です。
▶︎[ヒアルロン酸注入の安全性についてく詳しく見る>]
▶︎[鼻の横のくぼみの原因や治療法を見る>]
ほうれい線の溝が主体の場合|グロースファクター
目の下のたるみとは別に、ほうれい線そのものに皮膚の溝が形成されている方もいます。
この場合には、頬を引き上げたり骨格的なくぼみを補ったりするだけでは、皮膚に残っている溝まで十分に改善できないことがあります。
当院では、このように皮膚に形成されたほうれい線の溝に対して、グロースファクター治療を選択肢の一つとしています。
折れ癖についても、状態によってある程度の改善が期待できますが、深く刻まれている場合には限界があります。
一方で、グロースファクターは目の下のたるみや眼窩脂肪の突出を改善する治療ではありません。
当院のグロースファクター治療は、小鼻の両脇から口角横までのほうれい線を対象としています。
そのため、「目の下もほうれい線も気になるからグロースファクター」という考え方ではなく、目の下は目の下、ほうれい線はほうれい線として原因を確認して治療を考えます。
一つの治療で両方を改善しようとしないことが大切

「できれば一つの治療で、目の下もほうれい線も一緒に改善したい」と考える方もいらっしゃるでしょう。
頬の位置やボリュームの変化が両方へ強く影響している場合には、中顔面への一つのアプローチによって、目の下からほうれい線までの印象が変化することはあります。
実際に、中顔面の組織を引き上げることで、下眼瞼周囲とほうれい線の両方に変化がみられた報告もあります。
しかし、すべての方がこのタイプではありません。
例えば、目の下では眼窩脂肪が突出している一方で、ほうれい線では皮膚の溝が主体であれば、一つの治療だけで両方へ十分にアプローチすることは難しくなります。
治療数を少なくすること以上に、必要のない治療を行わないことが大切です。
「目の下」「頬」「ほうれい線」と場所ごとに治療を足していくのではなく、まず原因を整理し、本当に治療が必要な部分を見極めることが重要です。
まとめ|目の下とほうれい線は原因を分けて考える

目の下のたるみとほうれい線が同じ時期に目立つことは珍しくありません。
どちらも頬を含む中顔面の変化が関係していることがありますが、原因まですべて同じとは限りません。
目の下では眼窩脂肪や皮膚の変化、ほうれい線では頬との高低差による影、皮膚の溝や折れ癖、鼻横の骨格的なくぼみなど、それぞれ異なる原因が重なっていることがあります。
また、一方を治療すると、それまで気になりにくかったもう一方が目につくようになることもあります。
「顔全体がたるんだ」と一つの原因で考えるのではなく、それぞれ何が目立たせているのかを見極めることが、必要な治療を選ぶ上で大切です。
ご参考になれば幸いです。
よくある質問
目の下のたるみを治療すると、ほうれい線も改善する?
必ず改善するわけではありません。
頬を含む中顔面の変化が両方に大きく影響している場合には、目の下から頬の印象が変わることで、ほうれい線の影も目立ちにくくなることがあります。
一方、ほうれい線に皮膚の溝や折れ癖、鼻横の骨格的なくぼみがある場合には、それらは別に残ることがあります。
ほうれい線を治療すると、目の下のたるみも改善する?
基本的には別に考えます。
ほうれい線への治療は、ほうれい線を目立たせている原因に対して行うものです。
特に眼窩脂肪の突出や下まぶたの皮膚の余りによる目の下のたるみは、ほうれい線を治療しても改善するものではありません。
当院で行っているグロースファクター治療も、小鼻の両脇から口角横までのほうれい線が対象であり、目の下は対象としていません。
目の下を治療した後にほうれい線が気になるのはなぜ?
一方の悩みが改善することで、それまで相対的に目立ちにくかったもう一方へ視線が向くことがあります。
そのため、「目の下を治療したからほうれい線が急に悪化した」とは限りません。
もともとあったほうれい線の影や溝が、目元の印象が変わったことで以前より気になるようになった可能性もあります。
反対に、ほうれい線を治療した後に目の下が気になるようになることもあります。
マッサージで目の下のたるみとほうれい線は改善する?
むくみが強い場合には、一時的に顔がすっきり見えることはあります。
しかし、眼窩脂肪の突出、余った皮膚、骨格的なくぼみ、頬の位置やボリュームの変化、ほうれい線に形成された溝などの構造変化をマッサージだけで改善することは難しいと考えられます。
目の下とほうれい線は同時に治療した方がよい?
必ずしも同時に治療する必要はありません。
どちらの悩みが大きいのか、それぞれの原因は何なのか、どの治療を優先するべきなのかによって順番は異なります。
「一度に全部治療すること」よりも、それぞれの原因を確認し、必要な治療を見極めることを優先するとよいでしょう。
自分のほうれい線には何が関係しているのか知りたい方へ
目の下のたるみとほうれい線が同時に気になっていても、ほうれい線まで「たるみが原因」とは限りません。
東京リンクルクリニックでは、皮膚に形成された溝や折れ癖、頬の脂肪、骨格などを確認し、ほうれい線が目立つ原因を診断した上で治療をご提案しています。
目の下そのものの治療は行っていませんが、「目の下も気になるけれど、自分のほうれい線には何が関係しているのか知りたい」という方もご相談いただけます。
お写真からほうれい線の状態を確認し、院長が一通ずつご返信しています。







