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ヒアルロン酸はやめた方がいい理由|向かない人の5つの特徴

東京リンクルクリニック院長 沖津茉莉子


著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「ヒアルロン酸はやめた方がいいと聞くけれど、本当なのだろうか。」
「打ち続けると不自然になったり、後悔したりしないか心配。」
「ほうれい線を改善したいけれど、自分にもヒアルロン酸が合っているのかわからない。」

このような不安から、ヒアルロン酸注入を迷っている方は少なくありません。

結論からいうと、ヒアルロン酸はすべての人がやめた方がいい治療ではありません。ただし、改善したい悩みや顔の状態によっては、ヒアルロン酸を選ばない方がよい場合があります。

特に、次のような場合には慎重な判断が必要です。

  • 皮膚表面の細かなしわや折れ癖が主体の場合
  • 頬のたるみが強い場合
  • しわを完全に消すために大量の注入が必要になる場合
  • 繰り返しの追加注入を望まない場合
  • 以前のヒアルロン酸による膨らみやしこりが残っている場合

一方、骨格的なくぼみやボリューム不足を補いたい場合には、ヒアルロン酸が適していることもあります。

つまり、大切なのはヒアルロン酸が良い治療か悪い治療かではなく、自分の悩みに本当に合った治療なのかを見極めることです。

東京リンクルクリニックは、ほうれい線治療を専門とする美容皮膚科です。この記事では、ヒアルロン酸注入全般に共通する注意点を簡潔に整理した上で、当院のほうれい線治療2万件以上の経験も踏まえ、ヒアルロン酸が向かないケースと、反対に適しているケースを詳しく説明します。

この記事のポイント

  • ヒアルロン酸をやめた方がいいと言われる理由
  • ほうれい線にヒアルロン酸が向かない5つのケース
  • 反対にヒアルロン酸が適している人の特徴
  • ヒアルロン酸以外の治療を選ぶ判断基準
  • すでにヒアルロン酸を入れていて、やめたい場合の対処法

ほうれい線の状態によって、適した治療は異なります。当院では、ヒアルロン酸が必要な状態なのか、別の方法が適しているのかについてもご相談いただけます。

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ヒアルロン酸はやめた方がいいと言われる理由

美容医療で使用するヒアルロン酸は、くぼみやボリューム不足を補うための注入製剤です。

適切な部位に必要な量を注入することで、自然な改善が期待できます。

それにもかかわらず「ヒアルロン酸はやめた方がいい」と言われるのには、主に次のような理由があります。

  • 不自然な膨らみ:必要以上に注入すると、顔のバランスが変わったり、表情を動かした際に違和感が生じたりすることがあります。
  • 長期残存:見た目の効果が弱くなっても、以前に注入したヒアルロン酸が残っている場合があります。
  • 血流障害:まれに血管閉塞による皮膚壊死や視覚障害など、重大な合併症が起こる可能性があります。
  • 維持の負担:同じ状態を維持するために追加注入を検討することがあり、費用や通院の負担が生じます。

特に血流障害は頻度が低いものの、発生した場合の影響が大きいため、治療前に理解しておく必要があります。

また、2024年の中顔面のMRI研究では、最後の注入から2年以上経過した33人全員にヒアルロン酸の残存が確認されました。ただし、これは対象者が限られた研究であり、すべての方やすべての注入部位で同じように残ることを意味するものではありません。

これらのリスクはヒアルロン酸注入全般に共通するものであり、実際の発生可能性は注入部位や製剤、施術方法などによって異なります。

参考文献:Master M, et al. Hyaluronic Acid Filler Longevity in the Mid-face: A Review of 33 Magnetic Resonance Imaging Studies. Plast Reconstr Surg Glob Open. 2024;12:e5934. 論文を見る

参考文献:Goodman GJ, et al. A Consensus on Minimizing the Risk of Hyaluronic Acid Embolic Visual Loss and Suggestions for Immediate Bedside Management. Aesthet Surg J. 2020;40:1009-1021. 論文を見る

▶︎[ヒアルロン酸注入のデメリットと回避策を見る>]
▶︎[ヒアルロン酸注入で起こりやすい失敗例を見る>]

ただし、こうしたリスクがあるからといって、すべての人がヒアルロン酸を避けるべきとは限りません。

実際に治療を選ぶ際には、リスクだけでなく、自分の悩みにヒアルロン酸が適しているかどうかを考える必要があります。

ここからは、当院が専門とするほうれい線を例に、具体的な判断基準を説明します。

ほうれい線のヒアルロン酸をやめた方がいい5つのケース

ほうれい線は、皮膚の老化、脂肪の変化、骨格的なくぼみ、頬のたるみなど、複数の要因によって目立つようになります。

ヒアルロン酸は、くぼみやボリューム不足を補うことに優れた治療ですが、すべての原因に同じように効果があるわけではありません。

次の5つは、ヒアルロン酸以外の治療を優先した方がよい場合や、注入前に慎重な判断が必要なケースです。

なお、以下に当てはまるからといって、必ずヒアルロン酸が禁忌になるわけではありません。実際の適応は診察によって判断します。

① 皮膚表面に刻まれた折れ癖が主体の場合

ほうれい線が気になり始めた方の中には、真顔ではそれほど深いくぼみがないのに、笑った後に細い線が残ったり、ファンデーションが線にたまったりする方がいます。

このような場合、問題になっているのはボリューム不足よりも、皮膚表面の変化かもしれません。

当院では、表情の動きによって皮膚表面に刻まれた線を「折れ癖」と呼んでいます。

ヒアルロン酸は、くぼんだ部分にボリュームを補うことで溝を浅くする治療です。しかし、皮膚表面に刻まれた細い折れ癖そのものを修復する治療ではありません。

例えば、折り目のついた紙を裏側から押しても、表面の細かな折り目まで完全には消えないのと似ています。

そのため、折れ癖を消そうとしてヒアルロン酸を追加しても、口元が膨らむばかりで、肝心の線が残ってしまうことがあります。

当院では、このような方には、皮膚そのもののハリや厚みを改善する方向の治療を検討しています。

▶︎[ほうれい線の折れ癖ができる原因と改善方法を見る>]
▶︎[皮膚の溝や折れ癖に対するグロースファクター治療を見る>]

② 頬のたるみが強く、ほうれい線に皮膚がかぶさっている場合

年齢とともに頬の皮膚や脂肪が下がってくると、ほうれい線の上側に厚みが生じ、境界の影が強くなることがあります。

このタイプのほうれい線に対して、溝だけをヒアルロン酸で埋めようとすると、必要な注入量が多くなる場合があります。

結果として、ほうれい線は多少浅くなっても、頬や口元全体が膨らみ、顔が大きく見えたり、不自然な印象になったりすることがあります。

このような場合には、ヒアルロン酸を追加する前に、たるみ自体を改善する必要があるかどうかを検討します。

ただし、頬のたるみがあるからといって、リフトアップ治療だけでほうれい線が完全に消えるわけでもありません。

すでに皮膚に溝や折れ癖が形成されている場合には、たるみを引き上げても線が残ることがあるためです。

つまり、たるみが原因で生じた影と、皮膚そのものに形成された線を区別する必要があります。

▶︎[頬のたるみでほうれい線が目立つ場合の改善方法を見る>]

③ ほうれい線を完全に消すために大量の注入が必要な場合

「ヒアルロン酸を入れるなら、ほうれい線を完全に消したい。」

そう希望される方もいらっしゃいます。

しかし、ほうれい線はもともと頬と口元の境界にある自然な構造です。笑ったときにほうれい線ができること自体は、異常ではありません。

この自然な境界まで完全に平らにしようとすると、必要以上のヒアルロン酸を注入することになりかねません。

特に注意したいのは、ヒアルロン酸を入れた直後は自然に見えても、笑ったときに口元が膨らんだり、頬の下側が重たく見えたりするケースです。

また、深い溝にヒアルロン酸を注入すればある程度浅くできても、表面の細かな折れ癖まで完全に消せるとは限りません。

ヒアルロン酸の追加によって得られる改善が小さくなってきた場合は、さらに注入を重ねるより、そこで治療を終了するという判断も大切です。

ほうれい線だけを見て注入量を決めるのではなく、正面・斜め・笑顔など、顔全体のバランスを考える必要があります。

▶︎[ヒアルロン酸の打ちすぎによる失敗と対策を見る>]

④ 定期的な追加注入を続けたくない場合

ヒアルロン酸は、注入した製剤によって持続期間が異なりますが、基本的には時間の経過とともに効果が変化する治療です。

そのため、同じ見た目を維持したい場合には、将来的に追加注入を検討することがあります。

ここで大切なのは、ヒアルロン酸は「一度打ったら一生打ち続けなければならない」という治療ではないということです。

追加注入をしなくても問題ありません。ただし、製剤の効果が弱くなると、元のくぼみや加齢による変化が再び目立つことがあります。

また、見た目の効果が弱くなったからといって、注入したヒアルロン酸がすべて吸収されているとは限りません。

「何度も注入するのは避けたい」「できるだけ長期間、自然な状態を維持したい」という方は、ヒアルロン酸以外の治療も比較しておくとよいでしょう。

▶︎[注入したヒアルロン酸が長期間残る原因と対処法を見る>]

⑤ 過去のヒアルロン酸によるしこり・むくみ・不自然さが残っている場合

すでにヒアルロン酸を注入したことがあり、口元の膨らみやしこり、左右差などが気になっている方もいらっしゃいます。

このような場合、ほうれい線がまだ残っているからといって、すぐに追加注入することはおすすめできません。

まず確認したいのは、現在の見た目が、元々のほうれい線によるものなのか、それとも過去のヒアルロン酸による影響なのかという点です。

例えば、鼻の横にヒアルロン酸が残っている一方で、その下側に細い溝が残っている場合、さらに注入すると鼻の横だけが膨らみ、かえって不自然になることがあります。

しこりや腫れがある場合は、原因によって対処法が異なります。必要に応じて超音波などで製剤の残存状況を確認し、経過観察やヒアルロニダーゼによる溶解などを検討します。

ただし、炎症や感染が疑われる場合には対応が異なります。自己判断でマッサージしたり、別の製剤を追加したりすることは避けてください。

なお、ヒアルロン酸が残っていること自体が必ずしも異常というわけではなく、症状のない残存製剤をすべて溶かす必要があるわけでもありません。

参考文献:Baranska-Rybak W, et al. Late-Onset Reactions after Hyaluronic Acid Dermal Fillers: A Consensus Recommendation on Etiology, Prevention and Management. Dermatol Ther (Heidelb). 2024;14:1767-1785. 論文を見る

▶︎[ヒアルロン酸が消えない・しこりが残る場合の対処法を見る>]

反対に、ヒアルロン酸が向いているのはどんな人か

ここまでヒアルロン酸を慎重に検討した方がよいケースを説明しましたが、ヒアルロン酸には、ほかの治療にはない利点もあります。

特に、骨格的なくぼみの補正や即効性を重視する場合には、有力な選択肢となります。

鼻の横の骨格的なくぼみが強い人

鼻の横がもともとくぼんでいる方では、上顎骨の形状や鼻翼基部の陥凹によって、ほうれい線の上部に深い影ができることがあります。

この場合、皮膚の表面だけを改善しても、骨格による高低差そのものは残ります。

ヒアルロン酸は、こうしたくぼみにボリュームを補うことで、周囲との段差を浅くする効果が期待できます。

一方、グロースファクターでも、皮膚のハリや併存する溝が改善することで影がある程度目立ちにくくなることはありますが、骨格的なくぼみを直接ボリューム補正する効果はヒアルロン酸の方が得やすいと考えられます。

ただし、鼻翼基部は血管走行に注意が必要な部位です。ヒアルロン酸による血管閉塞は、皮膚壊死や視覚障害などの重大な合併症につながる可能性があるため、適応とリスクを慎重に判断する必要があります。

▶︎[鼻の横のくぼみが目立つ原因と治療方法を見る>]

深い溝や陥凹をすぐに浅くしたい人

ヒアルロン酸は、注入した直後からボリューム補正の効果を確認しやすいことが大きな特徴です。

深い溝や陥凹がある場合、適切な位置に適切な量を注入することで、ほうれい線を浅く目立たなくできることがあります。

ただし、深い溝を浅くすることと、皮膚表面に刻まれた細い線まで消すことは別です。

そのため、注入前には「どこまで改善できるか」「どの部分が残る可能性があるか」を説明してもらうことが重要です。

特に、ほうれい線を完全に消すことを目標にするのではなく、顔全体の自然さを保ちながら改善することをおすすめします。

▶︎[ほうれい線のヒアルロン酸注入で期待できる効果を見る>]

即効性や注入後の調整を重視する人

ヒアルロン酸は、注入後の変化が比較的早く現れ、必要に応じて追加のボリューム補正を検討できる治療です。

また、ヒアルロニダーゼで分解できる製剤であれば、仕上がりに問題が生じた際に溶解を検討できることも特徴です。

ただし、溶解処置にも腫れやアレルギーなどのリスクがあり、必ず一度で元の状態に戻せるわけではありません。

そのため、「後から溶かせるから多めに入れても大丈夫」という考え方は避け、最初から必要最小限の注入量を検討することが大切です。

▶︎[ヒアルロン酸のデメリットと注意点を見る>]

ヒアルロン酸が向かない場合の治療の選び方

ヒアルロン酸が適していない場合でも、ほうれい線の改善を諦める必要はありません。

重要なのは、原因に合った治療を選ぶことです。

治療法 主な目的 注意点・限界
グロースファクター 皮膚の溝・折れ癖の改善を目指す 効果は徐々に現れ、個人差や過剰反応のリスクがある
ヒアルロン酸 くぼみ・ボリューム不足を補う 血流障害、膨らみ、長期残存などのリスクがある
ハイフ 軽度のたるみの引き締め 深い溝や折れ癖の改善には限界がある
糸リフト 頬の位置やたるみの一時的な改善 中顔面では戻りやすく、効果の持続に限界がある
肌質改善注射 肌の質感・ハリの改善 深い溝を直接改善する効果は限定的
脂肪注入 ボリューム不足の補正 生着率に個人差があり、しこりや凹凸などのリスクがある
フェイスリフト 進行した頬のたるみを引き上げる 手術負担があり、皮膚の折れ癖までは改善しきれないことがある

皮膚の溝・折れ癖が主体ならグロースファクター


この方の詳細な経過を見る>

当院では、ほうれい線の皮膚そのものに形成された溝や折れ癖に対して、グロースファクター治療を行っています。

グロースファクターは、ヒアルロン酸のようにジェル状の製剤でくぼみを直接埋めるのではなく、成長因子の働きを利用して、皮膚のコラーゲン産生などを促すことを目的とした治療です。

当院では、自然な仕上がりと長期的な改善を目指し、基本的に1回の施術で必要十分な量を投与する方針です。

効果は施術直後に完成するものではなく、当院では一般的に1〜6か月ほどかけて徐々に現れると説明しています。持続には個人差がありますが、長期的な改善を目指せることが特徴です。

また、当院では、グロースファクターによって皮膚のハリや厚みが改善することが、今後の折れ癖の進行を抑えることにもつながると考えています。

ただし、これは当院の臨床経験に基づく考え方であり、将来的なほうれい線の進行をどの程度予防できるかについては、十分な医学的検証がなされているわけではありません。

グロースファクターにも限界とリスクがあります。過剰な組織増生による膨らみやしこりなどが生じる可能性があり、投与量や施術部位の判断が重要です。

当院では、他の注入製剤との混合を避け、グロースファクター単剤で治療を行っています。また、過剰投与や短期間の繰り返し投与を避ける方針です。

なお、グロースファクターはヒアルロン酸と同じようなジェル状充填剤ではないため、同じ機序の血管閉塞は想定されにくい一方、注入治療としてのすべてのリスクがなくなるわけではありません。

▶︎[ほうれい線のグロースファクター治療を詳しく見る>]

頬のたるみが主体ならリフトアップ治療

ほうれい線の上側に頬の皮膚や脂肪が大きくかぶさっている場合、たるみを引き上げる治療が適していることがあります。

軽度のたるみであればハイフなどの引き締め治療、たるみが進行している場合にはフェイスリフトなどが検討されます。

ただし、糸リフトは中顔面で効果が戻りやすく、ハイフも深い溝や折れ癖を直接消す治療ではありません。

また、フェイスリフトで頬を引き上げても、皮膚に形成された溝や折れ癖がそのまま残ることがあります。

そのため、たるみが主体なのか、皮膚の溝が主体なのかを区別することが重要です。

▶︎[たるみとほうれい線の関係、改善方法を見る>]

肌質の低下が主体なら肌質改善治療

乾燥や小じわ、肌全体のハリ不足が気になる場合には、リジュランやジュベルックなどの肌質改善を目的とした治療が検討されることがあります。

こうした治療は、肌の質感やハリの改善を目的とするものであり、深いほうれい線の溝を直接浅くする効果には限界があります。

特に、骨格的なくぼみや頬のたるみによってできる影は、肌質を改善するだけでは十分に変わらない場合があります。

治療を選ぶ際には、肌質改善を優先したいのか、ほうれい線そのものを浅くしたいのかを明確にしておきましょう。

▶︎[ヒアルロン酸以外の治療の特徴と選び方を見る>]

ほうれい線の改善には、ヒアルロン酸でくぼみを補う方法だけでなく、皮膚の溝や折れ癖にアプローチする方法もあります。当院では、現在のほうれい線の状態を確認した上で、治療の適応や限界をご説明しています。

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すでにヒアルロン酸を入れていて、やめたい場合

ここまでは、これからヒアルロン酸を受けるか迷っている方を中心に説明しました。

一方、すでにヒアルロン酸を注入していて、「もう追加したくない」「別の治療に切り替えたい」と考えている方もいらっしゃいます。

この場合は、現在の製剤の状態によって対応が異なります。

追加注入をやめるだけなら、必ずしも溶解は必要ない

ヒアルロン酸を一度注入したからといって、その後も定期的に追加注入しなければならないわけではありません。

仕上がりに問題がなく、腫れやしこりなどの症状もなければ、追加注入をせずに経過を見ることも選択肢です。

ただし、時間の経過とともにヒアルロン酸のボリューム補正効果が弱くなると、元のくぼみや加齢による変化が目立つようになることがあります。

これは、追加注入をやめたこと自体で急に老化が進むという意味ではありません。

▶︎[ヒアルロン酸の残存と吸収について詳しく見る>]

不自然な膨らみやしこりがある場合は、残存製剤の評価を優先する

以前のヒアルロン酸によって口元が不自然に膨らんでいる場合や、しこりが残っている場合には、まず現在の状態を診察する必要があります。

必要に応じて画像検査などを行い、ヒアルロン酸がどこに残っているのか、炎症や結節があるのかを確認します。

その上で、経過観察やヒアルロニダーゼによる溶解などを検討します。

赤み、熱感、痛みなどがある場合には、感染や炎症なども考慮する必要があるため、自己判断でマッサージしたり、別の製剤を追加したりすることは避けてください。

参考文献:Baranska-Rybak W, et al. Late-Onset Reactions after Hyaluronic Acid Dermal Fillers: A Consensus Recommendation on Etiology, Prevention and Management. Dermatol Ther (Heidelb). 2024;14:1767-1785. 論文を見る

▶︎[ヒアルロン酸が残る・消えない場合の対処法を見る>]

グロースファクターへ切り替える場合は、事前の溶解が必要

当院では、ほうれい線にヒアルロン酸が注入されている場合、原則として溶解処置を済ませてからグロースファクター治療を検討しています。

これは、残存するヒアルロン酸によるボリュームや膨らみがある状態では、皮膚そのものの溝を正確に評価しにくくなるためです。

また、異なる注入治療の影響が重なることで、治療後の変化やトラブルの原因を判断しにくくなることもあります。

ヒアルロン酸を溶解した後、皮膚の状態を確認し、グロースファクターの適応を判断します。

なお、溶解処置が必要かどうかは、今後どの治療を受けるかによっても異なります。ヒアルロン酸をやめるだけであれば、必ずしも溶解する必要はありません。

▶︎[グロースファクター治療の適応と特徴を見る>]

よくある質問

ヒアルロン酸は本当にやめた方がいいですか?

すべての方がやめた方がいいわけではありません。

骨格的なくぼみや深い陥凹を補いたい方には、ヒアルロン酸が適している場合があります。

一方、皮膚表面の折れ癖や頬のたるみが主な原因の場合には、別の治療を優先した方がよいことがあります。

治療の良し悪しではなく、適応の問題として考えることが大切です。

ヒアルロン酸を一度打つと、ずっと打ち続けなければいけませんか?

いいえ。追加注入は必須ではありません。

ただし、ヒアルロン酸によるボリューム補正の効果は時間とともに変化するため、以前と同じ状態を維持したい場合には追加注入を検討することがあります。

繰り返しの注入を望まない場合は、最初から持続期間や維持費も含めて治療を比較するとよいでしょう。

ヒアルロン酸をやめると、ほうれい線が前よりひどくなりますか?

追加注入をやめたこと自体で、必ず以前より悪化するわけではありません。

ただし、製剤の効果が弱くなる間にも自然な加齢変化は進むため、治療前よりほうれい線が目立つと感じる場合はあります。

また、以前のヒアルロン酸が残っている場合には、見た目の変化が単純ではないこともあります。

ヒアルロン酸は何年も残ることがありますか?

あります。製剤の種類、注入部位、注入量などによっては、想定より長期間残存することがあります。

ただし、残っていること自体が必ず異常というわけではありません。

不自然な膨らみやしこり、腫れなどがある場合は、医療機関での評価が必要です。

▶︎[ヒアルロン酸が何年も残る場合について詳しく見る>]

ヒアルロン酸を入れたのに、ほうれい線が消えませんでした。追加すべきですか?

必ずしも追加注入が正解とは限りません。

注入量が不足している場合もありますが、皮膚表面の折れ癖や頬のたるみなど、ヒアルロン酸が苦手とする原因が残っている可能性もあります。

追加する前に、何が改善して、何が残っているのかを確認することが重要です。

▶︎[ヒアルロン酸を入れてもほうれい線が消えない理由を見る>]

ヒアルロン酸とグロースファクターは一緒に受けられますか?

当院では、ほうれい線に対してヒアルロン酸とグロースファクターを併用する治療は行っていません。

それぞれ作用の仕組みや治療後の変化が異なり、同じ部位に重ねることで、仕上がりや副作用の評価が難しくなるためです。

ヒアルロン酸注入歴がある方は、必要な溶解処置を行った上で、グロースファクター治療の適応を判断します。

まとめ|ヒアルロン酸をやめた方がいいかは、ほうれい線の原因で決まる

ヒアルロン酸注入は、すべての人が避けるべき治療ではありません。

骨格的なくぼみやボリューム不足を補う場合には、有効な選択肢となります。また、即効性を重視する方にも適していることがあります。

一方で、皮膚表面に刻まれた折れ癖や頬のたるみが主体の場合には、ヒアルロン酸だけで十分な改善が得られないことがあります。

また、自然な仕上がりを重視する方や、繰り返しの追加注入を避けたい方では、別の治療も比較する価値があります。

大切なのは、「ヒアルロン酸を打つか、打たないか」から考えるのではなく、「自分のほうれい線は何が原因で目立っているのか」を先に確認することです。

その原因がわかれば、ヒアルロン酸が適しているのか、グロースファクターなど別の治療がよいのかを、より合理的に判断できます。

治療を受ける前に、期待できる改善と限界、リスクまで理解した上で、ご自身が納得できる方法を選ぶことをおすすめします。

東京リンクルクリニックでは、ほうれい線の状態に応じた治療のご相談を承っています。ヒアルロン酸を受けるべきか迷っている方、過去の注入後もほうれい線が残っている方も、お気軽にご相談ください。

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