
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「最近、口元だけ急に老けた気がする…」
そんなふうに感じて、鏡を見るたびに口元ばかり気になってしまう方は少なくありません。
ファンデーションがしわに入り込む。
笑った後にしわの跡が残る。
写真を見ると、思った以上に疲れて見える。
実は、口元は顔の中でも特に年齢が出やすい部位です。
しかも、“口元のしわ”と一言でいっても、乾燥による小じわ、口の上の縦じわ、ほうれい線、マリオネットラインなど種類は様々。
そのため、「人気の治療を受ければ改善する」というわけではありません。
原因に合わない治療法を選ぶと、「効果が出ない」「不自然になる」と感じることもあります。
口元はよく動く部位だからこそ、単にしわを埋めるのではなく、“表情に合わせて自然に若々しく見えること”がとても重要です。
この記事では、口元のしわの種類別に適した治療法を中心に、代表的な美容医療の特徴や、しわができる原因、治療で失敗しないためのポイントについて、美容皮膚科医の視点から詳しく解説します。
目次
口元のしわ治療は、まず「しわの種類」を見極めることが大切

口元のしわ治療で最も重要なのは、「どの種類のしわなのか」を正しく見極めることです。
一見同じように見えても、実際には、乾燥による小じわ、表情によるしわ、たるみによる影、ほうれい線の溝、マリオネットラインなど、原因はそれぞれ異なります。
原因に合わない治療法を選ぶと、「思ったほど改善しない」「不自然な仕上がりになる」といったこともしばし起こります。
例えば、ほうれい線は頬の厚み・骨格・皮膚のハリ低下などが原因となるする一方で、マリオネットラインは頬全体のたるみや脂肪の下垂が主体です。
さらに、口の上の縦じわは、皮膚の菲薄化や乾燥、口輪筋の動きなどが大きく関与します。
このように、同じ“口元のしわ”でも原因は部位ごとに異なるため、それぞれに適した治療法を選ぶことが大切です。
口元のしわの種類別|正しい治療法
口元のしわ治療では「どの治療が最新か、人気か」ではなく、「自分のしわに合っているか」を基準に選ぶ必要があります。
浅いしわなのか、深い溝なのか。
皮膚表面の乾燥が主な原因なのか、たるみや表情の動きが関係しているのか。
こうした違いによって適した治療法は変わります。
①浅い小じわ・ちりめんじわ|「肌質改善」の治療が適応

乾燥やキメの乱れによる浅い小じわには、保湿を中心とするスキンケアや、肌育注射・レーザー・高周波・ピーリングなどの肌質改善の治療が適応になります。
皮膚の表面に近い小じわであれば、肌の潤いやキメを整えることで目立ちにくくなることがあります。
特に、乾燥によって一時的に細かい線が増えている場合は、保湿や紫外線対策を見直すだけでも印象が変わることがあります。
ただし、真顔でもしわがくっきりと現れている場合や、皮膚を伸ばしても線が消えない場合は、より深い層の変化が関係している可能性があります。
その場合、スキンケアだけで大きく改善することは難しく、美容医療による治療を検討する必要があります。
▶︎[4つの肌タイプ別スキンケア方法をみる>]
▶︎[肌質改善注射(リジュラン)の詳細をみる>]
②口の上の縦じわ|ボトックス・ヒアルロン酸を有効活用

口の上の縦じわは、皮膚の菲薄化や口をすぼめるときの口輪筋の動きが関係します。
治療としては、ボトックス注射やヒアルロン酸注入が選択されることがあります。
ボトックスは筋肉の動きを抑えることで表情じわを出にくくし、ヒアルロン酸はボリュームやハリを補う治療です。
ただし、口元は動きが大きい部位であるため、過剰に注入すると口元の動かしにくさや違和感、不自然な仕上がりにつながる可能性があります。
特に唇周囲は、話す、笑う、食べるといった日常動作に関わるため、「しわを消すこと」だけでなく「自然に動くこと」も重要視する必要があります。
▶︎[ヒアルロン酸注入の詳細をみる>]
▶︎[ボトックス注射の詳細をみる>]
③ほうれい線|ヒアルロン酸・グロースファクターなどの注入治療が最適
ほうれい線は、口元のしわの中でも特に多い悩みです。
ほうれい線には、頬の厚みや骨格による影、皮膚のハリ低下、表情による折れ癖などが関係します。
そのため、治療では「溝やくぼみを埋める」のか、「皮膚の質感や折れ癖を改善する」のかを見極める必要があります。
ヒアルロン酸注入は即効性があり、ボリュームを補う治療として有効な場合があります。
一方で、口元はよく動くため、注入量や注入技術によっては不自然に見えることもあります。
また、グロースファクター治療は、皮膚のコラーゲン生成を促し、ほうれい線領域のハリや折れ癖の改善を目指す治療です
こちらは即時的に膨らませる治療ではなく、時間をかけて自然な変化をもたらす点が特徴です。
特に、笑った後に線が残りやすい、真顔の状態でうっすらラインが見える、ヒアルロン酸の不自然さが心配という方では、グロースファクター治療が選択肢になることがあります。
▶︎[ほうれい線のヒアルロン酸注入の詳細をみる>]
▶︎[ほうれい線のグロースファクター治療の詳細をみる>]
④マリオネットライン|ヒアルロン酸中心、リフトが必要になることも

口角下から顎にかけて伸びるマリオネットラインは、頬や口元全体のたるみ、脂肪の下垂、皮膚のハリ低下などが関係します。
ヒアルロン酸注入やリフト治療が選択肢になることがありますが、マリオネットラインはほうれい線とは原因や構造が異なる部位であり、治療適応を分けて考える必要があります。
特に、皮膚のたるみや脂肪の下垂が強い場合には、単純にしわを埋めるだけでは改善が難しいことがあり、根本的な治療として外科的なフェイスリフトが必要になるケースもあります。
当院では、グロースファクター治療は主にほうれい線領域を対象としているため、マリオネットラインには別の治療をご提案しています。
▶︎[マリオネットラインの治療法について詳しくみる>]
▶︎[ほうれい線とマリオネットラインの違いについてみる>]
代表的な口元のしわ治療を比較
口元のしわ治療には、複数の選択肢があります。
それぞれに効果、持続期間、ダウンタイム、リスクがあるため、特徴を理解して選ぶことが大切です。
①ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入は、溝やくぼみにボリュームを補う治療です。
即効性があり、治療直後から変化を実感しやすいことがメリットです。
ほうれい線やマリオネットライン、口元のボリューム不足に対して用いられることがあります。
一方で、口元はよく動く部位のため、過剰に注入すると不自然なふくらみ、しこり感、表情時の違和感につながる可能性があります。
また、血管塞栓などの重篤なリスクもゼロではありません。
ヒアルロン酸は「足りないボリュームを補う」治療としては有効ですが、皮膚の浅層に刻まれた折れ癖や、表情によって繰り返しできるしわに対しては、適応を慎重に見極める必要があります。
▶︎[ヒアルロン酸注入のリスクや副作用についてみる>]
▶︎[ほうれい線のヒアルロン酸注入のデメリットをみる>]
②ボトックス注射

ボトックス注射は、筋肉の動きを抑えることで表情じわを改善する治療です。
口の上の縦じわや、表情によって強く出るしわに対して選択されることがあります。
ただし、口元は発音や食事、笑顔に関わるため、効かせすぎると口が動かしにくい、笑いにくい、話しにくいなどの違和感が出ることがあります。
そのため、口元のボトックスは適応と注入量の見極めが非常に重要です。
表情じわを和らげる目的で行う場合でも、自然な表情を保てる範囲で調整する必要があります。
▶︎[ボトックス注射の詳細をみる>]
▶︎[ほうれい線のボトックス注射のデメリットをみる>]
③ハイフ・高周波・レーザー

ハイフ、高周波、レーザーなどの機械治療は、肌の引き締めやコラーゲン生成を促す目的で行われます。
ただし、軽度のたるみや肌質改善には有効な場合がありますが、深く刻まれたしわや明確な溝を明確に改善できる治療ではありません。
そのため、これらの機械治療は「たるみ予防」「肌のハリ改善」「軽度の引き締め」として考えると良いでしょう。
すでに深い溝や折れ癖がある場合には、注入治療など別の治療が必要になることもあります。
▶︎[ハイフ(HIFU)の詳細をみる>]
▶︎[ハイフだけでほうれい線は改善しない理由をみる>]
④糸リフト・フェイスリフト

たるみが強く、それによってほうれい線やマリオネットラインの影が目立っている場合には、糸リフトやフェイスリフトが選択肢になります。
糸リフトは切らずに引き上げる治療で、軽度から中等度のたるみに対して行われます。
フェイスリフトは外科的にたるみを改善する治療で、より強いたるみに適しています。
ただし、リフトアップ治療はあくまでたるみを引き上げる治療であり、皮膚に刻まれた細かいしわや折れ癖を直接改善するものではありません。
特にほうれい線の溝や口元の細かいしわでは、たるみを引き上げても皮膚表面の線は変化しないことがほとんどです。
その場合は、リフトアップと注入治療、肌質改善治療を組み合わせて考える必要があります。
▶︎[リフトアップ手術だけでほうれい線は改善しない理由をみる>]
▶︎[フェイスリフトと併用すべきほうれい線の治療法をみる>]
▶︎[糸リフトのほうれい線に対する効果と限界についてみる>]
⑤グロースファクター治療
グロースファクター治療は、皮膚のコラーゲン生成を促し、ハリや弾力の改善を目指す治療です。
当院では、主にほうれい線領域の治療として行っています。
ヒアルロン酸のようにその場で大きく膨らませる治療ではなく、時間をかけて徐々に皮膚の状態を整えていく点が特徴です。
特に、ほうれい線の浅い溝、折れ癖、皮膚のハリ低下が関係しているケースでは、自然な改善を目指しやすい治療です。
口元はよく動く部位だからこそ、表情に馴染む自然な変化を重視したい方に向いています。
一方で、骨格的なくぼみが強い場合や、頬の脂肪による影が主な原因の場合、マリオネットラインが主な悩みの場合には、グロースファクターだけでは改善に限界があることもあります。
▶︎[グロースファクター治療の詳細をみる>]
▶︎[ほうれい線に特化したグロースファクター治療の詳細をみる>]
口元にしわができる主な原因

ここまで治療法を中心に解説してきましたが、口元のしわ治療で失敗しないためには、なぜしわができているのかを理解することも大切です。
口元のしわは、単に「年齢のせい」だけで起こるものではありません。
加齢に加えて、乾燥、紫外線、表情筋、たるみ、骨格、脂肪の変化などが複合的に関係します。
①加齢によるコラーゲン減少・ハリの低下
年齢とともに真皮層のコラーゲンやエラスチンは減少し、皮膚のハリや弾力が低下します。
口元は皮膚がよく動く部位であるため、ハリが低下すると、表情によって折れた皮膚が元に戻りにくくなります。
その結果、笑ったときだけ見えていた線が、真顔でも残るようになります。
このような状態では、単に保湿をするだけでは改善が難しく、皮膚のハリや弾力を高める治療が必要になることがあります。
②乾燥・紫外線による皮膚ダメージ
乾燥は、口元の小じわを目立たせる大きな原因です。
皮膚表面のうるおいが不足すると、キメが乱れ、細かい線が入りやすくなります。
また、紫外線によるダメージは真皮のコラーゲンを減少させ、長期的にしわやたるみを進行させます。
浅い小じわであれば、保湿やスキンケアによって目立ちにくくなることもありますが、真皮レベルで刻まれたしわは、セルフケアだけで改善することは難しくなります。
③表情筋の動きによる折れ癖
口元は、笑う、話す、食べるなど、日常的に非常によく動く部位です。
同じ部分に繰り返し負荷がかかることで、皮膚に折れ癖がつき、しわとして残ることがあります。
特にほうれい線や口の上のしわは、表情の影響を受けやすい部位です。
表情じわの場合、ボトックス注射が選択肢になることもありますが、口元は表情や発音に関わるため、打ち方には慎重な判断が必要です。
④頬や口周りのたるみ
頬の脂肪や皮膚が下がると、口元に影ができ、しわや溝が深く見えることがあります。
この場合、単にしわの部分だけを埋めても、根本的な改善にならないことがあります。
たるみが強い場合には、糸リフトやフェイスリフトなどのリフトアップ治療が検討されることもあります。
ただし、ほうれい線の溝や皮膚そのものに刻まれた折れ癖は、リフトアップだけでは改善が期待できません。
⑤骨格や脂肪による影
口元のしわやほうれい線は、皮膚だけでなく骨格や脂肪の影響も受けます。
特に小鼻の横がくぼんでいる方や、頬の厚みが強い方では、影によってほうれい線が深く見えることがあります。
この場合「しわ」や「溝」ではなく、「影」や「段差」が問題になっていると言えます。
そのため、治療では皮膚、脂肪、骨格、たるみを総合的に評価することが大切です。
まとめ|口元のしわ治療は原因に合った方法を選ぶことが大切
口元のしわは、加齢、乾燥、紫外線、表情筋、たるみ、骨格、脂肪など、様々な原因によって目立ちます。
そのため、治療では「どの治療が人気か、優れているか」ではなく、「自分のしわの原因に合っているか」を基準に選ぶことが大切です。
浅い小じわには保湿や美肌治療、表情じわにはボトックス、深い溝やボリューム不足にはヒアルロン酸、たるみにはリフトアップ治療が選択肢になります。
そして、ほうれい線領域の溝や折れ癖、ハリの低下が関係している場合には、グロースファクター治療が自然な改善を目指せる選択肢になります。
口元は顔の印象を大きく左右する部位だからこそ、無理にしわを消すのではなく、自然な表情を保ちながら若々しい印象を目指すことが重要です。
当院はほうれい線を始めとするしわ治療を専門に行っており、メールでの無料カウンセリングも実施しております。
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