
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「ランニングをすると、顔が揺れてほうれい線が深くなるって本当?」
「健康のために走っているけれど、老け顔になるならやめた方がいいのかな…」
ランニングが顔のたるみやほうれい線の原因になるという話を聞いて、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、ランニングの振動によってほうれい線が深くなるという医学的根拠は、現時点では十分ではありません。そのため、ほうれい線を予防する目的でランニングをやめる必要は基本的にありません。
ただし、屋外でのランニングによる紫外線の影響や、過度な減量による頬の脂肪の減少は、ほうれい線を目立たせる原因になることがあります。
東京リンクルクリニックは、ほうれい線治療を専門とする美容皮膚科です。
当院では、ほうれい線を診察する際、頬のたるみだけでなく、皮膚の厚みやハリ、脂肪の量、骨格による影などを総合的に確認しています。ランニングによってほうれい線が気になり始めた場合も、走るときの振動だけを原因と決めつけず、実際にどのような変化が起きているのかを見極めることが大切です。
この記事では、ランニングとほうれい線の関係を医学的に整理し、運動を続けながらできる予防方法や、すでに目立つほうれい線の改善方法について解説します。
この記事を読んでわかること
- ランニングの振動でほうれい線が深くなるという説の真偽
- ランニングで老け顔に見えることがある理由
- ランニングを続けながらできるほうれい線の予防方法
- すでに目立つほうれい線を改善する方法
ほうれい線が目立つ原因を知りたい方へ
ほうれい線は、皮膚の変化や頬の脂肪、骨格など、複数の原因によって目立つことがあります。ご不安な点は無料メール相談で承ります。院長が一通ずつご返信しています。
ランニングでほうれい線は深くなるのか

まずは、多くの方が気になっている「走るときの振動で頬がたるみ、ほうれい線が深くなる」という説について考えてみましょう。
走るときの振動で頬がたるむという説
ランニング中は、着地するたびに顔にも上下方向の振動が伝わります。
そのため、「頬の脂肪や皮膚が繰り返し揺れることで、徐々に下がってしまうのではないか」と心配する方もいると思います。
確かに、ほうれい線は頬の脂肪の下垂や皮膚のハリの低下、靭帯の変化などによって深くなることがあります。
しかし、ランニング中の振動が、こうした組織の変化を実際に進行させることを示した信頼性の高い臨床研究は、現時点では十分にありません。
つまり、走っているときに頬が揺れることと、その振動によって長期的に頬がたるむことは、分けて考える必要があります。
ランニングによる振動が顔にまったく影響しないと証明されているわけではありませんが、振動だけを理由にランニングを控える医学的根拠も乏しいと考えられます。
▶︎[頬のたるみとほうれい線の関係を見る>]
▶︎[ほうれい線ができる原因を詳しく見る>]
ランナーズフェイスとほうれい線の関係

海外では、長距離ランナーに見られるとされる、頬がこけたり、しわが目立ったりする顔つきを「ランナーズフェイス(Runner’s Face)」と呼ぶことがあります。
この言葉から、ランニングそのものが顔の老化を早めるような印象を受けるかもしれません。
しかし、ランナーズフェイスは医学的に確立された病名ではありません。また、長距離ランナーに見られる顔の変化が、走る振動によって生じたものだと証明されているわけでもありません。
実際には、長時間の屋外活動による紫外線の蓄積や、体脂肪の少なさなど、複数の要因が関係している可能性があります。
特に頬の脂肪が減ると、顔全体が細くなり、ほうれい線の周囲の高低差が目立つことがあります。
この場合、ほうれい線そのものが急に深くなったというよりも、頬のボリュームが減ったことで、もともとあった溝や影が強調されている可能性があります。
▶︎[頬の脂肪とほうれい線の関係を見る>]
▶︎[ほうれい線の影が目立つ原因を見る>]
ほうれい線が気になるならランニングをやめるべきか

ほうれい線が気になるという理由だけで、ランニングをやめる必要は基本的にありません。
ランニングには、心肺機能の向上や生活習慣病の予防、体力維持など、さまざまな健康上のメリットがあります。
一方で、ランニングをやめればほうれい線が薄くなるという根拠もありません。
美容面で気をつけたいのは、走ること自体を避けるよりも、紫外線対策を徹底し、無理な減量をしないことです。
また、すでにほうれい線が目立っている場合は、原因が皮膚の溝なのか、頬の脂肪減少なのか、骨格による影なのかを確認することが大切です。
ランニングでほうれい線が目立つ3つの原因
ランニングの振動による悪化は明らかではありませんが、ランニングに伴う生活習慣や体の変化によって、ほうれい線が目立つことは考えられます。
① 屋外で浴びる紫外線による皮膚老化

ランニングを習慣にしている方が、特に注意したいのが紫外線です。
屋外で走る時間が長いほど、顔が紫外線にさらされる機会も増えます。
紫外線のうちUVAは皮膚の深い部分にまで到達し、真皮のコラーゲンや弾性線維に影響を与えます。こうした変化が長年蓄積すると、皮膚のハリや弾力が低下し、しわやたるみが目立ちやすくなります。
ほうれい線では、皮膚のハリや厚みが低下することで、頬と口元の境界にある溝が目立ちやすくなることがあります。
また、紫外線によるくすみや色素沈着が加わると、ほうれい線の影が強調されて見える場合もあります。
ランニングによる顔の老化を心配するのであれば、振動よりも、長期間にわたる紫外線曝露への対策を優先することをおすすめします。
▶︎[皮膚の老化とほうれい線の関係を見る>]
▶︎[紫外線対策を含むセルフケアを見る>]
参考文献:Tsai J, Kang S. Photoaging: Update on Pathogenesis, Prevention, and Treatment. Ann Dermatol. 2026;38(3):167–176. PubMed
② 体重減少による頬の脂肪の減少

ランニングを始めて体重が減った頃から、ほうれい線が気になるようになったという方もいると思います。
この場合、考えられる原因の一つが、頬の脂肪の減少です。
顔には複数の脂肪組織があり、その量や位置によって頬の丸みや口元の輪郭が形成されています。
体重減少に伴って頬の脂肪が減ると、頬のボリュームが少なくなり、ほうれい線の周囲に影ができやすくなることがあります。
ただし、体重が減った方すべてに起こるわけではありません。もともとの脂肪量や骨格、減量の程度によっても変わります。
また、頬の脂肪が多く、そのボリュームによってほうれい線が強調されていた方では、体重減少によって見え方が改善する場合もあります。
したがって、痩せると必ずほうれい線が深くなるわけでも、逆に薄くなるわけでもありません。
特に短期間で大幅に体重を落とすと、顔の印象も変わりやすいため、無理な減量は避けた方がよいでしょう。
▶︎[顔の脂肪がほうれい線に与える影響を見る>]
▶︎[ほうれい線の影が目立つ仕組みを見る>]
参考文献:Rohrich RJ, Pessa JE. The fat compartments of the face: anatomy and clinical implications for cosmetic surgery. Plast Reconstr Surg. 2007;119(7):2219–2227. PubMed
③ 汗や乾燥による一時的なしわの強調

ランニングの後に、いつもよりほうれい線が目立つと感じることもあるかもしれません。
運動中は発汗によって水分が失われます。また、屋外の風や乾燥した空気、汗を拭くときの摩擦などが、皮膚の状態に影響することがあります。
皮膚が乾燥すると、表面の細かな線が一時的に目立ちやすくなる場合があります。
ただし、汗をかくこと自体がほうれい線の深い溝を作るという根拠はありません。
保湿によって改善が期待できるのは、主に乾燥によって強調された細かな線の見え方です。骨格的なくぼみや、すでに形成された構造的な溝を保湿だけで改善することはできません。
参考文献:American Academy of Dermatology Association. Many ways to firm sagging skin. 参考ページ
ランニングを続けながらほうれい線を予防する方法
ランニングを続けながらできる対策として、特に大切なのは紫外線対策と適切な体重管理です。
日焼け止めと帽子で紫外線を防ぐ

屋外でランニングをする際は、季節にかかわらず紫外線対策を行いましょう。
日焼け止めは、UVAへの防御力を示すPA表示と、UVBへの防御力を示すSPF表示の両方を確認して選びます。
ランニング中は汗をかきやすいため、耐水性のある製品を選び、長時間走る場合は製品の表示に従って塗り直すことも大切です。
また、つばのある帽子やサングラスなどを併用すると、顔への紫外線曝露を減らすのに役立ちます。
朝や夕方でも紫外線は存在するため、「日差しが強くないから大丈夫」と考えず、日常的に対策を続けることをおすすめします。
過度な減量を避けて栄養を確保する

ランニングで体重を減らしたい場合も、極端な食事制限は避けましょう。
特に、運動量が多いのに食事量が少ない状態が続くと、体重だけでなく筋肉量や顔の脂肪量も変化することがあります。
食事では、タンパク質をはじめ、ビタミンやミネラル、適切な量の脂質・炭水化物をバランスよく摂ることが大切です。
ただし、特定の食品を食べればほうれい線が消えるわけではありません。
無理な減量を避け、体調を維持できる食事を続けることが、結果として顔の急激なボリューム変化を防ぐことにもつながります。
▶︎[ほうれい線と食事・栄養の関係を見る>]
▶︎[頬の脂肪とほうれい線の関係を見る>]
走った後は保湿とスキンケアを行う

ランニング後は、汗や汚れをやさしく洗い流し、肌の状態に合わせて保湿を行いましょう。
汗を拭くときにタオルで強くこすったり、何度も洗顔したりすると、皮膚への刺激になることがあります。
乾燥しやすい方は、洗顔後に保湿剤を使用して、皮膚の水分を保つことが大切です。
なお、顔のマッサージや表情筋トレーニングによって、ランニング中の振動による影響を打ち消せるという医学的根拠はありません。
ほうれい線を予防するために、強いマッサージを繰り返す必要もありません。
すでに目立つほうれい線の改善方法
ランニングを始めてからほうれい線が気になるようになった場合でも、必ずしもランニングが原因とは限りません。
改善方法を考える際は、まず何が目立っているのかを確認することが大切です。
セルフケアで改善できる範囲

乾燥によって皮膚表面の細かな線が強調されている場合は、保湿によって見え方が改善することがあります。
また、紫外線対策や適切な栄養摂取は、今後の皮膚老化を予防する上で重要です。
しかし、すでに形成されたほうれい線の溝や、頬の脂肪減少によるくぼみをセルフケアだけで元に戻すことは困難です。
特に、真顔でも明らかな溝が残っている場合は、保湿や運動習慣の見直しだけでは十分な改善が得られないことがあります。
▶︎[セルフケアの効果と限界を見る>]
▶︎[ほうれい線の種類と見分け方を見る>]
ヒアルロン酸による溝やくぼみの補正

ヒアルロン酸は、製剤のボリュームによって、ほうれい線の溝やくぼみを補う治療です。
即効性があり、頬のボリューム減少や鼻の横の骨格的なくぼみが目立つ場合にも、状態によっては選択肢となります。
一方、注入量が多すぎたり、浅い層に注入されたりすると、笑ったときに不自然に膨らんで見えることがあります。
また、鼻の横は血管が走行する部位であり、血管閉塞による皮膚壊死や視覚障害など、重大な合併症にも注意が必要です。
そのため、単にほうれい線が気になるという理由だけでなく、注入によって改善が期待できる部分とリスクを確認した上で検討する必要があります。
▶︎[ほうれい線のヒアルロン酸治療を詳しく見る>]
▶︎[ヒアルロン酸のリスクと注意点を見る>]
グロースファクターによる真皮の改善
グロースファクターは、皮膚の再生に関わる働きを利用し、真皮のハリや厚み、ほうれい線の溝の改善を目指す注入治療です。
当院では、治療後1〜6か月程度かけて変化を評価しています。
特に、皮膚のハリや厚みが低下し、ほうれい線の溝が目立っている場合には、改善を目指す選択肢の一つとなります。
ただし、ヒアルロン酸のようにゲル状の製剤でボリュームを補う治療ではないため、頬の脂肪が減った部分や骨格的なくぼみを直接埋めることはできません。
一方で、皮膚のハリや溝が改善することで、ほうれい線の影がある程度目立ちにくくなる場合があります。
改善の程度や持続期間には個人差があり、腫れやしこりなどのリスクもあるため、適応を慎重に判断することが大切です。
また、ランニングをしている方だからといって、特別にグロースファクター治療が必要になるわけではありません。
▶︎[グロースファクター治療の効果と注意点を見る>]
▶︎[ほうれい線治療の種類と選び方を見る>]
ほうれい線の状態別・改善方法の比較

ランニングをしているかどうかよりも、現在のほうれい線の状態に合わせて方法を選ぶことが重要です。
| ほうれい線の状態 | 考えられる対策 | 注意点 |
|---|---|---|
| 乾燥による細かな線 | 保湿・スキンケア | 深い溝は改善できない |
| 頬の脂肪減少による影 | 体重管理・状態に応じたボリューム補正 | 体重を戻しても顔の形が元に戻るとは限らない |
| 骨格的なくぼみ | ヒアルロン酸など | 鼻の横は血管障害のリスクに注意 |
| 皮膚に形成された溝 | グロースファクター・ヒアルロン酸など | 適応や改善範囲に個人差がある |
| 頬のたるみを伴う場合 | たるみ治療・注入治療の検討 | 引き締めだけでは溝が残る場合がある |
▶︎[ほうれい線の種類別の特徴を見る>]
▶︎[自分に合うほうれい線治療を詳しく見る>]
ランニングを続けながら、ほうれい線を改善したい方へ
ほうれい線の原因は、皮膚の溝、頬の脂肪、骨格などによって異なります。ご不安な点は無料メール相談で承ります。院長が一通ずつご返信しています。
ランニングとほうれい線に関するよくある質問

毎日ランニングするとほうれい線が深くなりますか?
毎日走ることで、ほうれい線が深くなると証明されているわけではありません。
ただし、屋外で走る時間が長い場合は、紫外線への対策が重要です。また、運動量に対して食事量が不足し、体重が大きく減ると、頬の脂肪が減ってほうれい線の影が目立つことがあります。
ウォーキングなら顔のたるみを防げますか?
ウォーキングはランニングよりも着地時の衝撃が小さい運動ですが、ウォーキングの方が顔のたるみを予防できるという医学的根拠は十分ではありません。
ほうれい線のために運動方法を変えるよりも、自分の体力や健康状態に合った運動を継続することをおすすめします。
ランニングで痩せた顔は元に戻りますか?
体重減少によって頬の脂肪が減った場合、体重が戻ることで顔のボリュームがある程度回復する可能性はあります。
ただし、脂肪のつき方には個人差があるため、以前と同じ顔立ちに戻るとは限りません。
また、年齢による皮膚の変化や頬のたるみが関係している場合は、体重を戻すだけでは改善しないこともあります。
室内のランニングマシンならほうれい線への影響はありませんか?
室内で走る場合は、屋外ランニングに比べて紫外線曝露を抑えやすいというメリットがあります。
ただし、窓から日光が入る環境ではUVAへの対策が必要になる場合もあります。
また、ランニングマシンでも体重減少は起こり得ます。室内であればほうれい線が絶対に目立たなくなるというわけではありません。
ランニングをやめればほうれい線は薄くなりますか?
ランニングをやめるだけで、ほうれい線が薄くなるとは限りません。
頬の脂肪減少が関係している場合は、体重の変化によって見え方が変わる可能性がありますが、すでに形成された皮膚の溝や骨格的なくぼみが自然に消えるわけではありません。
まずは原因を確認し、必要な対策を選ぶことが大切です。
まとめ|ランニングをやめずにほうれい線を予防する

ランニング中の振動が、ほうれい線を直接深くするという医学的根拠は、現時点では十分ではありません。
そのため、ほうれい線を予防するために、健康習慣であるランニングをやめる必要は基本的にありません。
一方で、屋外での紫外線曝露や、過度な減量による頬の脂肪の減少は、ほうれい線を目立たせる要因になる可能性があります。
ランニングを続ける場合は、日焼け止めや帽子による紫外線対策、無理のない体重管理、適切な保湿を心がけましょう。
すでにほうれい線が深く目立っている場合は、ランニングの影響と決めつけるのではなく、皮膚の溝や頬の脂肪、骨格など、実際の原因に合わせて改善方法を考えることが大切です。
ほうれい線の改善をご検討中の方へ
当院では、ほうれい線の状態を確認し、治療で改善できる部分と難しい部分をご説明しています。ご不安な点は無料メール相談で承ります。院長が一通ずつご返信しています。








