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ほうれい線ヒアルロン酸注入の知られざる8つのデメリットと回避策

説明


著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「ほうれい線が目立つだけで、一気に老けた印象になる…」
「マスクを外した瞬間、鏡に映る自分の口元にショックを受けた」

そんな悩みから、手軽に若返りを取り戻せる手段としてヒアルロン酸注入を選ぶ方が増えています。

確かにヒアルロン酸は即効性があり、美容医療初心者の方にとっても挑戦しやすい治療の一つです。

しかしその一方で、「実際にやってみたけれど不自然で後悔した」「すぐに戻ってしまった」という声も少なくありません。

さらに重大なのは、施術を受ける前にはあまり知らされないリスクや限界があることです。

この記事では、13年以上美容医療に携わり、症例数2万件以上のほうれい線治療を担当し、
都内で「ほうれい線専門クリニック」の院長を務める現役美容外科・美容皮膚科医である私が、

ほうれい線のヒアルロン酸注入の「知られざる8つのデメリット」をわかりやすく解説し、回避策や代替治療の選択肢までお伝えします。

「そんなの知らなかった…」と後悔する前に、正しい知識を持って判断しましょう。

ほうれい線のヒアルロン酸注入の8つのデメリット

まずは、ほうれい線に対するヒアルロン酸注入において起こりうるデメリットを以下にすべて上げて解説します。

なかにはクリニックでのカウンセリング時に詳細な説明がなされず、そのまま施術を受けてしまい、後から後悔するケースも多いので要注意です。

デメリット① 血流障害(皮膚壊死・失明のリスク)

ヒアルロン酸を血管内や血管近くに誤って注入してしまうと、血流障害による皮膚壊死失明といった重篤な合併症が起こり得ます。

「そんなのめったに起きない」と軽く考える医師もいますが、実際には決してゼロではなく一定の確率で存在するリスクです。

米国皮膚科学会の調査では、ほうれい線のヒアルロン酸注入による血流障害の発生率は

  • 通常の針による注入(needle):約6,410本に1件
  • マイクロカニューレ使用(cannula):約40,882本に1件

と報告されています【JAMA Dermatology 2021 / PMC7774041】。

つまり、マイクロカニューレ(先の丸い鈍針)を使うことでリスクは約6分の1に減りますが、それでも「絶対に起こらない」わけではありません。

それにもかかわらず、こうしたリスクを十分に説明せず、安易に“気軽な注射”としてヒアルロン酸をすすめるクリニックも少なくないのが現状です。

最悪の場合は視力を失うことすらある──その重大性を理解した上で、施術を受けるかどうかを判断することが大切です。

▶︎[ヒアルロン酸注入のリスクや副作用をみる>

デメリット② 打ちすぎによる不自然な膨らみ・顔のむくみ

ヒアルロン酸は皮膚を深部からボリュームアップする力に優れているため、打ちすぎると頬や口元が過剰に膨らみ、下膨れや太った印象に見えることがあります。

特に頬のたるみが強くほうれい線部分への折れ重なりが目立つ場合では、顔全体のバランスを見ずにほうれい線だけを消すことに固執すると必然的に注入量が増え、いわゆる「整形顔」「ヒアルロン酸顔貌」になりやすいため、注意が必要です。

また、ヒアルロン酸には皮膚内の水分を引き寄せる性質(保水性)があるため、注入後に顔が浮腫みやすくなることもあまり知られていないデメリットです。

▶︎[ヒアルロン酸を打ちすぎた末路をみる>

デメリット③ 表情に完全になじみにくく、笑うと違和感が出る場合がある

ヒアルロン酸はジェル状の物質であり、皮膚に完全に馴染んで一体化するわけではありません。

簡単に言えば、皮膚の深部に「常に小さな固まりとして存在している」状態です。

そのため、表情を動かしたときに製剤の輪郭や膨らみが浮き上がって見えたり、施術前とは異なる位置に表情じわが生じることがあります。

結果として、注入後「笑ったときに見た目の違和感を感じる」と訴える方も少なくありません。

特に口元は表情筋の動きが大きい部位であるため、こうした違和感や異物感が生じやすいのです。

▶︎[笑ったときのほうれい線を自然に改善する方法をみる>

デメリット④ 注入部位からズレる・移動する

ほうれい線はよく動く部位のため、注入層を誤ったり製剤の質によっては、日が経つとヒアルロン酸が注入部位からズレてしまうことがあります。

その結果、意図したラインとは違う部分に膨らみが生じ、ほうれい線が余計に目立って見えたり、口元が不自然に膨らんで見えるケースもあります。

なかにはヒアルロン酸の製剤を希釈して(水分で薄めて)注入するクリニックも一部あり、こういった場合「ほうれい線に注入した製剤が朝起きたら口角の下に流れていた」などといったケースもこれまでの経験上見たことがあるため、クリニック選びには十分な注意が必要です。

▶︎[ヒアルロン酸注入のよくある失敗10例をみる>

デメリット⑤ 浅いしわ・刻まれたほうれい線には効果が出にくい

ヒアルロン酸は“深い溝”を深部から持ち上げるのには適していますが、皮膚の表面に刻まれた浅いしわの改善には実はほとんど効果がありません

イメージとしては、一度折り目がついてしまった紙風船にいくら空気を入れて膨らませても、表面のしわ自体は伸びて消えないのと同じです。

そのため、皮膚表層にできた浅いしわや刻まれじわに対しては、肌全体のハリを高める「肌育系注射」や、コラーゲン再生を促す「グロースファクター治療」が適応となります。

▶︎[ほうれい線に刻まれた“折れ癖”を改善する唯一の方法をみる>

デメリット⑥ しこり・凹凸・遅発性結節のリスク

ヒアルロン酸は製剤によって粘度や硬さが異なります。

硬すぎる製剤を皮膚の浅層に注入したり不均一に注入することで、しこりや肌表面の凹凸などの違和感が生じるケースがあります。

また、稀に注入から数週間〜数ヶ月以降にアレルギー反応や異物反応によるしこり遅発性結節)が形成されることがあります。

「だいぶ前に注入したヒアルロン酸がなかなか消えず、朝起きたら突然赤く腫れ上がって痛い」などといったケースは遅発性結節の可能性が考えられます。

症状に応じてヒアルロニダーゼによる溶解処置や抗生剤の投与などを行います。

▶︎[ほうれい線に注入したヒアルロン酸がなかなか消えない理由をみる>

デメリット⑦ 持続効果が短く、継続的なメンテナンスが必要

ヒアルロン酸は注入後、時間の経過とともに体内で分解・吸収されていきます。

特にほうれい線は口元の動きが大きい部位であるため吸収が早く、「2年持続する」とされる製剤を用いても、実際には半年〜1年程度しか効果が続かないようなケースが多いのが現実です。

そのため、一定の状態を維持するには定期的な追加注入が欠かせず、結果として費用も通院の手間も積み重なっていく点を理解しておく必要があります。

さらに見落とされがちなのは、繰り返し注入を行うことで、まだ体内に残っているヒアルロン酸の上に新しい製剤を重ねることになるということです。

この“重ね注入”により形が崩れやすくなり、注入部位からズレたり、周囲に押しつぶされて不自然な見た目を形成してしまうケースもあります。

たとえばほうれい線とは異なりますが、鼻根部にヒアルロン酸を繰り返し注入すると、徐々に製剤が広がって鼻筋が太くなり、“アバター”のような不自然な印象になるのもその典型的な例です。

▶︎[ヒアルロン酸の製剤の種類ごとの持続期間をみる>

デメリット⑧ 医師の技術・美的センスに大きく左右される

「ただ注射するだけ」と思われがちですが、実際には注入位置・深さ・量の0.1cc単位の調整で仕上がりが変わります。

経験の浅い医師や、美的センスが合わない施術者による治療では、不自然な仕上がりや左右差や凹凸が起こりやすくなります。

ヒアルロン酸は手軽な施術である一方で、実は医師選びこそが仕上がりを左右する最大の要因です。

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デメリットを回避する方法 ― グロースファクターという選択肢

ここまでお伝えしてきたように、ヒアルロン酸には「即効性がある」「施術時間が短い」といったメリットがある一方で、血流障害・短い持続期間・不自然な膨らみやむくみなどのデメリットが避けられません。

この“ヒアルロン酸特有の欠点”を回避できる方法として、近年注目されているのがグロースファクター治療(成長因子注入治療) です。

グロースファクター治療とは?

グロースファクター(成長因子)をほうれい線に直接注射することで、皮膚の真皮層のコラーゲンやエラスチンの再生が促され、しわが根本から浅く目立たなく改善する治療法です。

ヒアルロン酸のように「ジェルで膨らませる」ものではなく、皮膚そのものを若返らせる再生医療的なアプローチである点が大きな違いです。

以下でヒアルロン酸注入と比較してみましょう。

ヒアルロン酸 vs グロースファクター比較表

項目

ヒアルロン酸注入

グロースファクター治療

仕組み

ジェルを注入して物理的に膨らませる

成長因子でコラーゲン・エラスチン再生を促す

効果発現

即効性あり(直後から変化)

数ヶ月かけて自然に改善

持続期間

半年~1年(繰り返し必要)

数年〜10年以上

リスク

血流障害(皮膚壊死失明遅発性結節、むくみ、不自然な膨らみ、ズレ

膨らみすぎ・しこり(過剰投与・混合投与による)

表情への馴染み

表情の動きに一体化できず不自然に見えることあり

皮膚そのものが再生するため自然に馴染む

費用対効果

短期的には安価だが、継続するとコスト増大

1回で長期間持続し、長期的には経済的

適応

深い溝を一時的に埋めたい方

自然に若返りたい方、将来の予防も重視する方

 

ヒアルロン酸特有のデメリットが起こらない理由

グロースファクターはヒアルロン酸のように物理的にかさ増しするものではないため、以下のような特徴があります。

  • 血流障害のリスクがない(血管を塞ぐジェルではなく液体製剤から成るため)
  • 不自然に膨らまない(ジェル状の塊ではないため)
  • むくみが出にくい(保水性による浮腫みが起こらない)
  • 表情の動きにも馴染む(皮膚そのものが再生されるため)
  • 触っても押してもズレない(注入物が移動するのではなく、自己組織の一部となるため)
  • 浅いしわや刻まれたしわにも効果あり(真皮の折れ曲がりを改善するため)

これらの特徴により、ヒアルロン酸特有のデメリットを自然に回避できます。

長期的な効果とコストパフォーマンス

ヒアルロン酸の効果が半年〜1年程度であるのに対し、グロースファクターは1回の注射の施術で数年〜10年以上の効果が期待できます。

一度皮膚が再生するとメンテナンスの必要性が少なく、長期的に見るとコストや通院の負担が大幅に軽減されます。

「短期的な若返り」ではなく「将来の老化予防」につながるのも大きなメリットです。

グロースファクターのデメリットと当院の取り組み

もちろん、グロースファクターも万能ではありません。

最大のデメリットは、コラーゲンが過剰に生成されることで膨らみやしこりが生じる可能性がある点です。

これは主に、グロースファクターを過剰に投与した場合や短期間に繰り返し投与した場合、さらにはPRPなど他の製剤と混合して投与した場合にコラーゲンが増えすぎてしまうことで起こります

当院ではこうしたリスクを避けるため、以下の工夫を徹底し、安全性を確保しています

  • 他の薬剤と混ぜない:純粋なグロースファクターのみを使用し、予測不能な相乗効果を回避
  • 過剰投与の徹底回避:短期間に繰り返し投与せず、必要十分な量にとどめる
  • リスク部位を避ける:目の下などの膨らみが出やすい部位には投与しない
  • 投与量・注入法を最適化:ほうれい線の深さや皮膚の状態に合わせ、量・深さ・左右のバランスを細かく調整

これにより、リスクを最小限に抑えつつ、自然で持続的な改善を実現しています。

まとめ | ほうれい線治療で後悔しない「正しい選択」を

ヒアルロン酸注入は「短時間で効果がわかる」「手軽に試しやすい」という大きな魅力があります。

しかしその一方で、血流障害のような重大なリスクや、持続期間の短さ、不自然な膨らみ・製剤のズレなどのデメリットが少なからず存在するのも事実です。

「やってみたけれど後悔した」という声が多いのは、この“リスクや限界”を知らないまま施術を受けてしまったことが大きな原因といえるでしょう。

対して、グロースファクター治療は皮膚そのものを若返らせる再生医療的アプローチであり、

  • 血流障害が起こらない
  • 表情に自然になじむ
  • 効果が長期間続く

といった特徴により、ヒアルロン酸特有の欠点を避けることが可能です。

もちろんグロースファクターにも注意点はありますが、当院では「混合投与をしない」「過剰投与を避ける」「リスク部位を避ける」といった独自の安全基準を徹底し、一人ひとりの状態に合わせて最適化することで、自然で持続的な改善を実現しています。

ほうれい線があるだけで、顔の印象は一気に老けて見えてしまいます。

だからこそ「短期的な効果」だけに惑わされず、「数年先の自分」を見据えた治療を選ぶことが大切です。

東京リンクルクリニックでは、ほうれい線治療を専門に、無料カウンセリングを行っています

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