
著者
ほうれい線治療専門
東京リンクルクリニック
院長 沖津茉莉子
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「マスクを外したら一気に老けた気がする」
「以前よりほうれい線や口元のたるみが気になる」
「マスク生活が長かったせいで顔が変わったのでは?」
このように感じたことはありませんか。
実際に当院でも、「マスクを外す機会が増えてから急に老けたように感じる」というご相談をいただくことがあります。
特にほうれい線やマリオネットライン、フェイスラインのもたつきなど、顔の下半分の変化が気になり始める方は少なくありません。
一方で、「マスクが原因なのか、それとも単なる老化なのか分からない」「何を対策すればよいのか知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
マスク生活と老け顔には一定の関係性がありますが、それについて正しく理解している方は意外と多くありません。
この記事では、マスク生活によって老け顔に見えやすくなる理由や影響を受けやすい部位、予防・改善方法について、口元のしわ治療を専門とするクリニックの院長である私が、わかりやすく解説します。
目次
マスクで本当に老け顔になる?正確には「老けて見えやすくなる」

結論からいうと、マスクそのものが顔の老化の原因となるわけではありません。
しかし、長期間のマスク生活によって、
- 表情筋の緊張感が低下する
- 会話や笑顔が少なくなる
- 肌の乾燥や摩擦が増える
- ほうれい線やたるみの進行に気づきにくくなる
といった変化が起こりやすくなることで、結果的に老け顔につながりやすくなると言えます。
さらに実際には、「マスクによって急激に老化した」というよりも、口元やフェイスラインの変化が少しずつ進行し、それに気づきにくかったため、マスクを外したときに一気に老けたように感じるケースが多いです。
マスクで老け顔に見えてしまう主な原因

① 隠れている安心感で表情筋の緊張が低下する
マスクをしていると、口元が隠れている安心感から、無意識のうちに表情筋が緩んでいることがあります。
本来、私たちは会話や笑顔を通して口元や頬の筋肉を日常的に使っています。
しかしマスク生活では口元が見えないため、表情を意識する機会が減りやすくなります。
その結果、口角や頬の位置が下がりやすくなることで、顔全体が疲れたような印象になりやすくなります。
② 無表情・会話の機会が減る
コロナ時期のマスク生活では、人とのコミュニケーションも変化しました。
口元が見えないため笑顔が伝わりにくく、以前より表情を大きく動かさなくなった方も少なくありません。
また、在宅勤務やオンライン会議の増加によって会話量そのものが減った方もいます。
表情の動きが少なくなると、口角が下がりやすくなり、疲れた印象や老けた印象につながることがあります。
③ マスク内の乾燥・摩擦で肌のハリや弾力が低下する
マスク内は蒸れているため潤っているように感じますが、実際には着脱時に水分が蒸発しやすく、肌は乾燥しやすい状態になります。
さらに、マスクによる摩擦刺激が繰り返されることで、肌のバリア機能が低下し、小じわやハリの低下につながることがあります。
皮膚のハリや弾力が低下すると、ほうれい線や口元のしわも強調されやすくなります。
④ 口元が隠れることで、たるみやほうれい線の進行に気づきにくい
実はこれが非常に大きな要因です。
マスクをしている期間が長いと、自分自身の口元やフェイスラインを見る機会そのものが減ります。
そのため、ほうれい線が深くなっている、口元がたるんできている、フェイスラインがぼやけている、などといった変化に気づきにくくなります。
そしてマスクを外したときに初めて変化を認識し、「急に老けた」と感じるのです。
マスクで“老け顔”として変化が現れやすい部位・老化のサイン

1. ほうれい線
当院で最も相談が多いのがほうれい線です。
ほうれい線は、皮膚のハリ低下、脂肪の下垂、骨格の影響など、複数の要因が重なって目立ちます。
マスク生活による乾燥や表情の変化も、ほうれい線を目立たせる要因の一つになります。
▶︎[ほうれい線ができる原因をみる>]
2. マリオネットライン
マリオネットラインとは、口角から下顎に向かって伸びるラインのことです。
頬や口元周囲のたるみが進行すると現れやすく、不機嫌そうな印象や疲れた印象を与えます。
特に無表情の時間が長い方や、口角が下がりやすい方では目立ちやすい傾向があります。
3. フェイスライン
フェイスラインは意外と年齢印象を大きく左右する部位です。
頬や口元の組織が下垂すると、輪郭がぼやける、二重あごが目立つ、顔が大きく見える、などといった変化が起こります。
マスクで隠れている期間が長いほど、変化に気づきにくい部位でもあります。
4. 口元のしわ・乾燥小じわ
口元はよく動く部位であるため、乾燥の影響を受けやすい場所です。
マスクによる摩擦や乾燥が続くと、細かなしわが目立つようになります。
初期の乾燥小じわであれば保湿で改善することもありますが、長期間続くと折れ癖として定着してしまうことがあります。
▶︎[口元のしわの原因や治療法をみる>]
マスク老けを予防するためのセルフケア

1. 保湿を徹底して乾燥と刺激を防ぐ
マスク老け対策の基本は保湿です。
特に頬や口元、鼻周りはマスクによる摩擦や乾燥の影響を受けやすい部位です。
洗顔後は化粧水だけでなく、乳液やクリームでしっかり保湿しましょう。
肌が乾燥するとハリや弾力が低下し、小じわやほうれい線が目立ちやすくなります。
2. 口角を意識して表情をつくる
マスク生活では無表情になりがちです。
日頃から軽く口角を上げたり、会話や笑顔を意識したりすることで、口元の印象は変わります。
ただし、過度な表情の動作はかえってしわを悪化させることがあるため、強く口角を上げ続けたり、大げさな表情を繰り返したりする必要はありません。
3. 表情筋エクササイズはやりすぎず、自然な動きを意識する
表情筋エクササイズは口元を動かすきっかけになりますが、やりすぎには注意が必要です。
ほうれい線や口元のしわがある方は、強い動きによって折れ癖が深くなることがあります。
短時間で無理のない範囲にとどめましょう。
4. マッサージは摩擦を避け、むくみケア程度にとどめる
強いマッサージは摩擦による乾燥やたるみの悪化につながることがあります。
行う場合はクリームを使用し、やさしく短時間にとどめましょう。
むくみの改善には有効ですが、ほうれい線やたるみを根本的に改善する効果は期待できません。
5. 姿勢・会話・生活習慣を整える
長時間スマートフォンを見て下を向く姿勢が続くと、あご周りやフェイスラインのたるみが目立ちやすくなります。
また、睡眠不足や紫外線、偏った食生活なども肌のハリの低下につながります。
日常生活では、姿勢を整える、会話や笑顔の機会を増やす、紫外線対策を続ける、栄養バランスの良い食事をする、十分な睡眠をとることが大切です。
▶︎[スマホでほうれい線が悪化する?その真相をみる>]
▶︎[寝不足だとほうれい線が悪化する理由をみる>]
▶︎[紫外線がもたらす肌老化についてみる>]
セルフケアでは改善できないマスク老けの症状
1. 深くなったほうれい線
浅い乾燥小じわであれば、保湿などのスキンケアで目立ちにくくなることもあります。
しかし、すでに目立っているほうれい線の溝は、セルフケアで明確に改善するのは難しくなります。
ほうれい線は、皮膚表面の問題ではなく、頬の脂肪、たるみ、骨格、皮膚のハリの低下などが複雑に関係しているためです。
特に、真顔の状態でもくっきり線が見える、指で皮膚を伸ばしてもしわが消えにくい場合は、皮膚そのものに折れ癖が刻まれている可能性があります。
▶︎[ほうれい線の正しい治療法をみる>]
▶︎[折れ癖とは?原因や対策法をみる>]
2. 皮膚に刻まれたしわ
皮膚に刻まれたしわは、一時的な乾燥だけでなく、真皮内のコラーゲンやエラスチンの低下、長期間の表情筋の動きによる折れ曲がりによって生じます。
この状態になると、保湿などのスキンケアで完全に消すことは難しくなります。
もちろん、保湿によってしわの目立ち方を和らげることは大切ですが、刻まれたしわそのものを改善するには、皮膚のハリや再生を促す治療が必要になります。
▶︎[口元のしわの治療法をみる>]
3. 頬や口元のたるみ
頬や口元のたるみは、皮膚だけでなく、脂肪や支持組織の変化も関係します。
たるみによって頬が下がると、ほうれい線やマリオネットラインが現れます。
この場合、表情筋エクササイズやマッサージだけで根本的に改善することは難しいと言えます。
たるみが軽度の場合、ハイフなどの引き締め治療が選択肢になりますが、すでにほうれい線の溝やマリオネットラインの影が目立つ場合には、注入治療やリフトアップ手術などを組み合わせて検討する必要があります。
▶︎[ハイフ(HIFU)の詳細をみる>]
4. 骨格や脂肪による影
マスクを外したときにほうれい線が深く見える方の中には、実際には老化によるしわではなく、骨格や脂肪の位置による「影」が強く影響しているケースもあります。
この場合、表情筋を鍛えたり、保湿をしたりしても、影そのものは大きく変わりません。
自分では「しわ」と思っていても、実際には骨格によるくぼみや、脂肪の厚みによる段差が原因となっていることがあります。
▶︎[ほうれい線の“影”が目立つ原因をみる>]
▶︎[ほうれい線ができやすい骨格をみる>]
以上のことから、マスク老けが気になる場合は、原因を正しく見極めることが重要です。
マスク老けを改善・予防するための美容医療
1. グロースファクター治療|皮膚のハリの低下を根本改善
マスク生活でほうれい線の溝や口元のしわや折れ癖が気になる方には、グロースファクター治療がまず選択肢に上がります。
グロースファクター治療は、皮膚のハリや弾力の低下にアプローチし、ほうれい線の溝や口元のしわを自然に改善することを目的とした治療です。
ヒアルロン酸のようにボリュームを足すことで変化を出す治療とは異なり、時間をかけて皮膚の状態を再生し整えていくため、自然な仕上がりを求める方に向いています。
特に、マスクを外したときにほうれい線が目立つ、笑ったあとに線が残る、皮膚のハリの低下を感じる方では、適応になることがあります。
▶︎[グロースファクター治療の詳細をみる>]
▶︎[ほうれい線に特化したグロースファクター治療の詳細をみる>]
2. ヒアルロン酸注入|深い溝やボリューム不足に
ヒアルロン酸注入は、深い溝や凹み、ボリューム不足を補う治療です。
即効性があり、治療直後から変化を感じやすい点がメリットです。
一方で、注入量や注入の仕方によっては不自然に膨らんで見えたり、表情の動きに製剤が馴染まずズレて見えることがあります。
また、骨格のくぼみや深い凹みを伴うほうれい線やマリオネットラインには有効な選択肢ですが、皮膚表面に刻まれたしわや折れ癖に対しては効果が期待できません。
▶︎[ヒアルロン酸注入の詳細をみる>]
▶︎[ほうれい線のヒアルロン酸注入の詳細をみる>]
3. ボトックス|口元の表情じわには慎重に適応判断

ボトックスは、筋肉の動きを抑えることで表情じわを改善する治療です。
ただし、口元は話す、笑う、食べるといった動作に関わる部位であるため、適応を誤ると口が動かしにくくなったり、笑顔が不自然になったりする可能性があります。
マスク老けによる口元のしわに対してボトックスを検討する場合は、原因が本当に筋肉の動きなのかを慎重に判断する必要があります。
▶︎[ボトックス注射の詳細をみる>]
▶︎[ほうれい線のボトックス注射の詳細をみる>]
4. ハイフ|たるみ予防や軽い引き締めに

ハイフは、皮膚の深部に熱エネルギーを与え、引き締めをはかる治療です。
軽度のたるみやフェイスラインのもたつきには向いていますが、ほうれい線の溝や皮膚に刻まれたしわを単独で改善するには限界があります。
マスク老けの中でも、たるみの予防や軽度の引き締め目的であれば選択肢になりますが、ほうれい線の溝や折れ癖が主な悩みである場合は、注入治療との併用が必要です。
▶︎[ハイフ(HIFU)の詳細をみる>]
▶︎[ハイフだけでほうれい線は改善しない理由をみる>]
5. 肌育注射|乾燥小じわや肌質改善に

肌育注射は、肌の潤いやキメ、乾燥小じわの改善を目的とした治療です。
マスクによる乾燥や摩擦が原因で肌質が乱れている方には向いています。
一方で、深いほうれい線やたるみを明確に改善する治療ではありません。
口元の小じわや肌のハリ不足が中心の方には有効ですが、溝やたるみが目立つ場合は、他の治療と組み合わせて検討する必要があります。
マスク老けを進行させないために大切なこと

マスク老けを防ぐために大切なのは、早めに変化に気づくことです。
ほうれい線や口元のしわは、初期の段階では保湿や生活習慣の見直しで目立ちにくくできる場合があります。
しかし、明らかな溝が現れていたり皮膚に折れ癖が定着してしまうと、セルフケアで改善するのは難しくなります。
また、マスクで隠れている期間が長いほど、口元の変化に気づくのが遅れやすくなります。
定期的にマスクを外した状態の、正面・斜め・笑顔の状態での自分の顔を確認してみることも大切です。
「急に老けた」と感じたときは、単なる気のせいではなく、口元のハリの低下やほうれい線の進行が始まっているサインかもしれません。
まとめ|マスク老けは早めの対策が大切

マスクそのものが直接的な原因となり、顔を老化させるわけではありません。
しかし、長期間のマスク生活によって表情の変化や乾燥、摩擦が生じたり、ほうれい線やたるみの進行に気づきにくくなったりすることで、結果的に老け顔に見えやすくなることがあります。
特に、ほうれい線やマリオネットライン、フェイスラインのたるみ、口元のしわは変化が現れやすい部位です。
軽度であれば保湿や生活習慣の見直しで予防できる場合もありますが、深くなったほうれい線や刻まれたしわ、進行したたるみはセルフケアだけでの改善は難しくなります。
「マスクを外したら老けた気がする」と感じたら、そのまま放置せず、原因に合わせた適切なケアや治療を検討することが大切です。
早めに対策を始めることで、より自然で若々しい印象を維持しやすくなります。
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